440.ヤルクダンジョン改造
翌朝、ライルダンジョンでドロップアイテムを確認する。
地下15階層に行くとすぐにショーグンがやってきた。
「主君、こちらにまとめています」
「ありがとう」
俺はドロップアイテムを確認する。
地下11階層のドロップアイテムからだ。
魔石・ダフネトレントの木材・マルベリートレントの木材・ダフネトレントの樹皮・マルベリートレントの樹皮。
「うん。これでどうにかなりそうだな。地下12階層は…」
地下12階層のドロップアイテムは魔石と皮みたいだ。
「皮がねちょねちょしてるんだけど、体液ってこれでいいのか?」
俺はすべてをマジックバッグに入れた。
▽ ▽ ▽
ゴーレとガルスタン・マデリン・ケルバンがグペラーンの街へ出発する。
ゴーレにはドロップアイテムを渡しておいた。
オルムさんにこの素材が使えるかどうかを確認してもらった方が良いだろう。
4人とフリードを送り、俺は冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドには沢山の冒険者がいた。
ヤルクダンジョンの攻略を頑張っているみたいだ。
受付でマリーナさんの居場所を聞き、執務室へ向かう。
「あれ?ライルくん。珍しいわね」
「デスヘルのダンジョンについてと、ヤルクダンジョンの進み具合を聞きたくて」
「あーまずデスヘルのダンジョンは順位表に乗っている冒険者達がどんどん挑んでいるわ。地下18階層までは確認できていて、地下10階層にはボスモンスターがいたそうよ」
「あー倒さないと進めないやつですね」
「そう。中は遺跡のようになっていて、ボスモンスターは石像のような見た目のガーゴイルだったそうよ」
「うわ!面白そう」
少しデスヘルのダンジョンに興味が出てきた。
「ヤルクダンジョンはなかなか進んでないわ。地下26階層から地下30階層の難易度がね」
マリーナさんは少し呆れていた。
地下26階層から地下30階層は1分に1体のゴブリンが出て来るだけ。
だけど12時間その階層で過ごさないと階段が現れないようになってる。
環境も洞窟・草原・火山・雪原となってるので、精神がおかしくなる難易度だ。
「難易度下げます?」
「そうしてくれると嬉しいわ。地下25階層まででも冒険者は満足してるみたいなんだけどね」
「今日の夜中にダンジョンをいじるので、進入禁止にしておいてください」
「わかったわ」
「それとデスヘルで買い取った魔石を何個かもらってもいいですか?」
「あーモンスターの種類を増やすのね。わかったわ。デスヘルの冒険者ギルドで選んできていいわ」
「ありがとうございます」
俺はデスヘルの冒険者ギルドに向かった。
▽ ▽ ▽
俺は目当ての魔石を何個かもらって、夜中にヤルクダンジョンを改造した。
階層は地下70階層。
ダンジョンポイントで雪山・荒野・溶岩原・毒沼・湖畔を追加した。
レベルは少し高いが倒しやすいモンスターを上層に置き、みんなが目当てにしているレッドワイバーンとかアイスドラゴンも上層に出るようにした。
12時間いなくてはいけない階層は減らした。
何階層かはあるが、連続はさせてない。
モンスター進化のおかげで下層はゴブリンキングだとか最上位種がいて、根気や運ではなく実力重視のダンジョンになった。
「主。このダンジョンを攻略できる者はいるのか?」
「うーん。無理な気がする。最後にセイリューがいるのも絶望だけど、その前がね…」
浮島でキンググリフォンと戦ったり、ゴブリンキングとコボルトキングとオーガキングと戦ったり、攻略は大所帯じゃないと無理かもしれない。
ちゃんとポーションの売り上げも考えて、毒沼の階層も作っている。
「ヒューズさん達なら地下50階層くらいならいけそう」
明日にでも、ヒューズさんをソロで潜らせてみてもいい。
「てかゴブリンキングとか見たことないな」
「主、コアで見ないのか?」
「え?」
セイリューがコアに触れると、コアの上に映像が流れてきた。
映像には王冠を被った太ったゴブリンがいた。
「え?こんな機能が?」
「だいぶ前からあるぞ」
「え!マジかよ」
俺はダンジョン理解が浅かったみたいだ。
▽ ▽ ▽
翌朝。
冒険者ギルドに行き、マリーナさんに会いに来た。
「もうヤルクダンジョンは平気なの?」
「はい。これが内容です」
俺はダンジョンの概要と注意点を書いておいた。
マリーナさんは紙を受け取って、目を通した。
「はは。これは…」
「地下50階層まではみんなが楽しめます。しかし攻略はされません」
「ライルくん、今この街にいる冒険者で地下50階層に行けるのはライル商会所属しかいないわ」
「え!?」
「まあいいでしょう。冒険者ギルドにはドラゴンやワイバーンの素材が入りやすくなるし」
マリーナさんは呆れ顔で諦めながら言った。
「ダンジョンコインと解毒ポーションの購入を徹底させてくださいね」
「うん。わかったわ」
俺はそれを伝えて冒険者ギルドを後にした。
俺はその足で教会にやってきた。
中にはシスターユーアとシスターミアナがいた。
「ライル様」
「シスターユーア。『肉体修繕』をお願いしていいですか?」
「わかりました。ライル様、教会に来られる期間が開いていませんか?肉体修繕」
シスターユーアが俺に触れて『肉体修繕』を使った。
「すみません。バタバタしてて」
「気を付けてくださいね。調子が悪くなければいいんですが」
「大丈夫ですよ。大体2週間をめどでいいと思います」
「そうですか」
「ありがとね」
シスターユーアはまだ心配そうに俺を見ていた。
「あ!シスターミアナ、ダンジョンに毒の階層を作ったので、解毒ポーションが売れるかもしれません」
「わかりました。解毒ポーションを多めに作りますね。あ!ライル様、別のポーションも2つ出来ました」
「え?本当に?」
「はい!ウラクグ様と頑張って作りました」
うちの製薬部門も素晴らしい。
シスターミアナは一度地下に行き、2つのポーションを持ってきた。
「麻痺治しポーションはバチチ草を使いました。これは上級まで作れます」
「おー」
「あと使い方が思いつかなかったんですが、マグマコスモスで飲むと身体が温かくなるホットポーションを作りました。3時間くらいは身体が温かくなります」
「へー面白い。雪とか振る国とかに良いかもね。ありがとう」
「はい!今はアヤノ様とのど飴という物を作るために動いてます」
「楽しみにしてる」
俺がそういうと嬉しそうに頷いた。




