表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
82/83

終章 chapter02

出勤した社長と相談役を迎えたのは、全社員とコンサルタント・田中優子の拍手だった。4階事務所には全社員の姿がある。代表して植田奈緒美が2人に小さな花束を渡した。

「木賊工業を守ってくれてありがとうございました」

奈緒美の言葉に誘われた涙を堪えながら、治は生還の挨拶をした。公安警察による、襲撃のような家宅捜索を受けた日から約2年。そして逮捕から1年半。社員たちの名誉に傷を負わせたこと、経営悪化により心配をかけていること、いくつも詫びの言葉が並んだ。「お父さんたちは悪くないのに」と彩花は思うが、これが父と祖父の性格だ、仕方ない。

作業着姿の篠原が言う。

「相談役、社長。祭りの準備はできています。といっても今年は相談役の焼きそばと、キッチンカーが1台だけですが……」

「でも社員の家族を中心に参加希望者は80人を超えています」

「何もちっちゃくなることはありません! やりましょう!」

2人の逮捕直前、社内カフェスペースでの小さな決起集会。誰かが言った「俺たちは木賊っていう名前に誇りを持ってるんです」という声が彩花の耳に蘇る。そうだ、これが、じいちゃんが作り、お父さんが育てた木賊工業なんだ。

「じゃあ2年ぶりになるが、決行しよう!」

高らかに治が宣言した。

木賊工業の再スタートにも儀式が必要だ。3週間後のトクサ祭りが、その役割を果たす。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ