アリア、初級魔術師になる
アリアは無事に初級魔術師に認定された。
ロジーナとクレメンスはお祝いとして、アリアに防具一式を贈った。えんじ色の簡易皮鎧、皮手袋、革靴は蔓植物模様で縁取りされていて、皮鎧の胸元には小さな魔晶石が埋め込まれていた。
アリアは大喜びで、ロジーナに促されるままに、さっそく装備してみた。
「ほぉ、よく似合うな」
クレメンスが目を細める。
「やっぱりこの色にして正解だったわね」
ロジーナもニッコリとうなづく。
「アリア。どこか当たるところや引きつれるところはない?」
首をかしげるアリアに、ロジーナは足踏みや手をあげてみるようにジェスチャーした。アリアは足踏みをしたり、手を上にあげたりしてみる。
「大丈夫そうです」
「良かったわ。でも、慣らさないとね」
アリアはコクコクうなづくと、さらに腕をまわしてみたり、身体を捻ってみたりする。
「そろそろアリアも実習に出てもいい頃だな」
クレメンスはアリアを眺めながら言った。
「そうなの。よさそうな依頼が見つかるといいんだけど……」
アリアはピクリと反応する。
「お師匠様!! 実習って……」
「お仕事に行くのよ」
アリアの顔がみるみる輝きだす。
「ほんとですか!!」
「ええ。師範と一緒なら、初級でも行かれるのよ」
アリアは声にならない叫びをあげてバンザイする。そのまま室内を走って一周し、ロジーナに抱きつく。
「お師匠様ぁぁぁ」
歓喜のあまり、アリアは腕に力を込める。
「わかった。わかったから、離してちょうだい」
ロジーナはアリアを引きはがそうと必死にもがいた。




