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迷いの草原?
「いや〜助かった助かった。ゴブリンに囲まれたときはもうおしまいだと思ったもんだが、まさかこんな辺境の地に君のような腕の立つ御仁がいたとは。しっかし…こんな迷いの草原で何しているんだい?」
迷いの草原?
ここのことか?
ここは不審がられないように話を合わせないとな…
「いや…お恥ずかしい。悩み事をして歩いていたらここに迷い込んでしまいまして。どうしようかと思い悩んでいたところだったんです。」
「おやそうでしたか?もしよろしければ、同行なさいますか?」
「よろしいですか?いや〜それは助かる。」
「いえいえ、こちらとしても貴方のような腕の立つ方がいてくださったら、心強いというもの。」
助かった。これで歩く必要がない。
俺が馬車に乗ると荷台には荷物と少年の姿があった。
「メルル、挨拶なさい。私達を助けてくださった剣士の方ですよ。ええと…お名前は。」
「これは失礼を。エドワードと申します。」
「どこか行くところでも?」
「いえ…」




