1話 6 結構頑丈
地面に落としていた目線を上げた。
現実に戻ると、カインのボディには4発分の黒く煤けた弾痕。
「……平気なの、それ」
「内部損傷なし」
ハウリング音とともに、ニヤついたような声が響く。
『火を探すのに時間かかっちまった。今からタバコタイム5分、カウントし直してくれや』
歯が擦れる音が頭に響いた。
音を出すのが許されない状況で、私に許された抗議はこれだけ。
ふと、カインのアイセンサーがこちらを見ているのに気付いた。挑発に乗るな、とでも言いたげに。
私の冷静さを呼び戻すように、青くゆっくりと点滅している。
無意識にそれに合わせて大きく呼吸を3回繰り返した。冷たい空気が肺を満たす。震えていた拳が緩んだ。
恥ずかしくて目を逸らした。こんなあからさまな挑発に掻き乱されるなんて。
彼はエネルギーが切れた盾のハンドルを私によこした。
「装填可能:レールガン用のコアと同規格。」
黙って受け取り、バックパックに一つだけ残っていた、いつ手に入れたのか思い出せないコアを装填する。
私が、きちんと任務のたびに荷物の中を整理整頓するような性格じゃなくてよかった。
その時、遠くからあの高音の金属音が聞こえた。
「今のは……聞こえた?」
「トラップ起動音と同一」
誰かがトラップにかかったんだ。
車両が遠ざかっていく音がする。確認に向かったのだろう。
カインを見上げた。
何かを計算しているようにも、何も考えていないようにも見える。
「ねえ」
ステルス仕様の車両でも、数が多いと目立つ。経験上、この地形だと多くても4台編成だろう。
通常単独行動はしないはずだから、今ここに残ってる車両は2台。
「今ってやり返すチャンスだと思わない?」
自分でも驚くくらい声が強くなった。
こんな風に提案できるのは、相手が人間じゃないからかもしれない。
感想いただけたらモチベになります。
結局3点リーダになおします……φ(. . )
1話どんだけ続くんやみたいになってるので章設定?とかいじってみたい。




