↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前世で弟だった旦那様が超シスコンになっていてどうにか矯正したい。  作者: ありま氷炎
第二章 私はあなたの姉でしたが、今はただのメイドです。
PR
20/34

2-6 ドレスの寸法

「ジャネット。本当にごめんなさい」

 

 メグは謝罪から始め、昨晩の出来事を私に説明した。


「……メグが話にいったわけじゃないのね」

「もちろんよ。部屋を出て、頭を冷やそうと庭に出たら旦那様に捕まったのよね。びっくりしたわ」


 それはびっくりするだろう。

 私も同じ立場なら驚く。


「あなたが言っていた旦那様が怖いって意味がわかった気がしたわ。だから全部話しちゃったのよ」

 

 メグは昨晩の出来事を思い出したのか、ちょっと青白い顔をしていた。

 これは同情すべきことかもしれない。

 きっと、あの胡散臭い笑顔で脅したんだろうなあ。

 怖い怖い。


「気持ちはわかる。だから、許してあげる」

「本当。ありがとう」


 そう言うと彼女は嬉しそうに私を抱きしめた。


「裏切った形になってごめんなさい。本当」

「うん。わかった。それはいいから。でもわずか一晩で屋敷内のみんなが知るって」

「まあ、前々からみんな気にしていたから。ああ、そうだ。メイド長が会いにくると思うわ。あと、色々と」

「……なんだろうね」

「ものすごい興奮してたわよ。あんなメイド長見たの初めてかもしれない」

「興奮??」


 なんだろ。それ。


「それよりも旦那様がお待ちね。早く支度しましょう」

「支度?」

「今日からあなたはマリー様の生まれ変わりとして、この部屋の主なのよ。今はドレスが一枚しかないけど、他にも作るって言っていたわ。マリー様のドレスも少し手直しすれば着れそうだから、手芸の得意な子に頼むわね」

「何か、すごいことになっているんだけど」

「大人しく従っていたほうがいいと思うわ。ジャネット。じゃないと本当に監禁の道かもしれないわ」

「え?そんなことに!」

「昨日の旦那様のことを思い出したら、ありえることよ。だから、屋敷を出るなんてもう考えない方がいいと思う。これは私の助言よ」


 メグがえらく真剣な顔をしていて、私はごっくんと唾を飲み込んだ。


 ☆



 髪はメイドの時のような一つ結びではなく、編み込まれ薄く化粧をされた上、この間新調してもらったドレスを身に纏った。

 準備万端に整えてから、メグがロンを呼びにいく。

 隣の部屋で待っていたのかと思えるほど、彼は部屋にやってきた。


 ……まさか本当に隣の部屋に待っていたの?

 そんなこと聞くのも馬鹿らしく、半ば諦め気味に顔を上げた。


「姉上。やはりそのドレスは似合いますね。寸法もぴったりです」


 今気がついたけど、私の体型はマリーと違う。

 なのになんで、このドレスは寸法がぴったりなのだろう?

 私のメイド服から寸法をとって作ったの?メイド服はゆったりしているから、寸法とかよくわからないと思うけど。


「姉上は以前よりもすこし、ふくよかになっていたので仕立て屋に伝えてよかったです」

「ふくよかって、まあ、確かにマリーよりは太ってるわよ。華奢だったものね」

「そんなこと。姉上は、その以前より、女性的なふくらみが」

「は?」

「旦那様!」


 メグがロンを遮ったけど、なんか今聞き捨てならない言葉を聞いた気が。

 女性的な膨らみ、それって?!


「姉上。忘れてください。そのドレスを元にもっとドレスを仕立てる予定です。今日は仕立て屋が布地を持ってくるので、好きな布地を選んでくださいね」

「ロン、ちょっと待って。話を流そうとしないで。ドレスの寸法がぴったりなのはやっぱりおかしいわ。なんで私の寸法がきちんとわかったの?」

「それは、あの、姉上を抱きしめた時に」

「え?ジャネット。そんなことに!」

「メグ。違うわよ。ロン、なんでそれでわかるの?おかしくない?」

「大体わかるのです」

「旦那様はさすがですね」

「メグ、そこで感心するのはちょっとおかしいから。ロン、もしかして他の女性にも同じことしてるの?」

「するわけないでしょう?僕も男ですからそれなりに経験はありますが、むやみに抱きしめたりはしません。姉上だから抱きしめただけでそれなりの大きさがわかったのです」

「お、大きさ?」

「旦那様。朝食になさいましょう。ジャネット、マリーナのパンにハムとチーズを挟んでみたのよ。試してみて」

「え?うん。ありがとう。え、ちょっと、流さないで」

「姉上。早く食べてしまいましょう。お茶の時間にお菓子が食べれなくなってしまいます」


 お菓子?今日はどこのお菓子かな。

 朝食が遅れるとお菓子も食べれなくなるかもしれない。


 ロンのお菓子という単語に、私はすっかり惑わされ、結局うやむやにされて朝食時間は終了。彼は珍しく仕事があるからと、逃げるようにいなくなってしまった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。