第12話 ここにはなにもない
「にしてもその宝石、どこで見つけたんですか?」
「どこだっけ…?確か穴に落ちた時にあったような…」
「穴ですか?そんなのありましたっけ?」
舞の言葉に宝未は強い違和感を覚えた。
「トラヴァーちゃん、あった?」
「俺の記憶だと無かったな」
「あれぇ?」
そんなことを話している間に夜になり、今夜はホテルでそれぞれ寝ることになった。
「トラヴァーなーんで舞と行くんだよー。あいつは1人で寝れるだろ。なーにが、
『1人だと落ち着けないからお腹トントンしてくれる人と一緒がいいなー』だよ…
っ、たく…」
宝未は部屋番号404番の扉を開けた。
---
「ここは…部屋、なのか?白い…どこまで続いているんだ?」
すると宝未は、遠く彼方ににんげんがいることが分かった。
「すみませーん!ここってど…」
宝未がそう言い終わらないうちに、にんげんは宝未の方を向いた。
「 」
「は…?お前、今なんて…?」
にんげんは更に遠くに行った。宝未は追いかけた。
「お前ここから出る方法知ってるのか?」
「 」
「は…?いきなりお前何言って…?」
---
気づいた時には、自分の部屋にいた。
「あいつ…何者だ…?だって、舞も…」
すると、突然ドアが開いた。
「おいゴラ宝未ー!」
「うわっ!トラヴァーなんだお前!?」
トラヴァーが真剣そうに言った。
「舞が俺を寝かせる前に寝ちまった!」
「だからなんなんだよ」
「いいからこっちに来てくれよぉ!」
大雨の中、暗いホテル内をドタバタと走る音が響き渡った。
宝未とトラヴァー達は部屋番号403号室から舞のいる部屋に向かった。




