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女装で女子校に通ってたらモテすぎてヤバい!  作者: 宮原


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『放課後、綾小路先生と空き部屋にて』

リアクションやブックマークや評価などよければ宜しくお願いします!モチベーションに繋がっています!

見てくださりありがとうございます!

皆様読んでいただいてありがとうございます。

「え、"隠し事"ですか……?」


「ああ。お前、何かしてないか?」


 正直に言うと、しまくりです。


「え、えと……」


 もしかして何か勘付かれてる……?


 怪盗は姿が見えた時点で八割方終わっていると言われている。


 それを自分の立場に置き換えると、綾小路先生には既にばれかけているということだ。


 いや、もうばれているのか……?


 相手がどこまで情報を持っているのか分からない。


 だからと言って、探るように聞き返すのもどうなんだ……?


「なあに、そんな堅苦しい話じゃない。新天地での生活って、素を出しづらくて周りに合わせてばっかりになったりするだろ?息苦しい生活になってないか?って思ってな」


「ま、まあ……それもなくはないかもしれません」


「まー、私としては面倒な事は避けたいんだが、そんな風に見える瞬間が何度かあったからな」


 教師の目って鋭い……!


 綾小路先生がやる気なさそうに見えてたから、こっちも少し気を抜きすぎていたのか……?


 どちらにせよ、大問題だ。


「非常に言いづらいんですが……。沢山あります……」


 その言葉を聞いた途端、綾小路先生の表情が少し曇る。


 面倒なことに関わってしまったと後悔しているようにも見えた。


「立場的にも、私はお前を助けないといけないし、困ってるなら素直に頼ってくれてもいい。選択権はお前にある。別に全部話せって訳でもない。私を信用できるようになるまでは小さなことだけ頼ってもいいし。その辺は好きにやってもらって構わないが、どうだ?」


「先生って、この学園に来てからどれぐらい経つんですか?」


「んー?六年だな」


「六年……」


 先生の年齢は知らないけど、多分新卒からずっとここにいる感じなのかな。


「最初ここに来た時って、どんな風に感じてました?」


「だりーとか、めんどくせーって思ってたよ」


 聞く人間違ったっぽい。


「こう、威圧感とか、空気感に圧迫されたりとかはなかったです?」


「そういうの全部ひっくるめて、だりーって感じ」


「なるほど……」


 一つ一つ細かく考えてないって事なのかな。


 それが世の中を上手く生きていくコツなのかもしれない。


「すぐ慣れました?」


「慣れるも何も、初めての職場だったしな。ここで物事を覚えていくって感じだったし。慣れるって感覚とは少し違うかもな」


「そういうものなんですね」


「私はな」


 凄いさっぱりした考え方だ……。


 参考にした方がいいのかな。


「そういう困難を乗り越えられたコツとかありますか?」


「やらなきゃいけないから、やる。それ以外に何もない」


 こっちとしては、結局どうやったら出来るんだよ?!って感じではあるのだが……。


 世の中、どこまで行ってもそういうものなのかな。


「先生って好きな事とかあります?」


「娯楽」


「凄いストレートな答えですね……」


「分かり切ってる事だしな~」


「その中でも特に好きな事とかあります?」


「煙草とゲームと音楽。ってか、これ私が質問に答える側になってるんだが、大丈夫か?」


「はい。気になるので。ゲームとか音楽も好きなんですね。それに煙草も」


「お前がそれでいいならいいんだが……。まーなー。煙草はやめとけよー」


「吸ってる人がそれを言いますか」


「だからだよ。場所もねーし、たけーし。未成年は吸ったら怒られるし。大人になってもやめとけ。それよりゲームとかの方がよっぽど健全だぞ」


 吸っているところを見たわけではないが、先生って煙草が似合うな……。


「じゃあ、そうしときます。どういうゲームやったりするんですか?」


「別になんでもやるかな。上手くはねーけどなー」


「いいじゃないですか。色んなゲームをのんびりやるのも。一番純粋に楽しめてる人っぽいですよ」


「だといいんだがな。お前も今のうちに出来るだけ遊んどけよ。学生の時に勉強して、大人になったら遊べばいいなんてのはほとんど嘘だからな。今のうちから勉強もして、遊びもしとけ」


「皆のおかげで比較的楽しく生活出来てると思います。勉強はしてるんですけど、全然追いつかないって感じですが……。ゲームはほとんど出来てませんけど」


 ここの学生っぽくないイメージだったから、ゲーム機なんかは持ってきてもいないし、買ってもいない。


 もっと余裕が出てきたら、そういうのもありかなと思っている。


「真面目だな~。もっと気楽に生きろよ。というか、そんな可愛い顔してゲームとかするんだな~。意外だ意外」


 先生にそう言われると、胸の奥がじゅわっと熱くなった気がした。


 と、ときめいてないよな……?


 気のせいだ気のせい。ふう。


 軽い冗談だろう。


 自分の気持ちが落ち着いたのを確認してから、会話に戻った。


「それで言うと、先生の方が意外ですよ。見た目で言うとゲームも煙草もしなさそうですし」


「何も似合わねー見た目で悪かったな」


「なんでそう卑屈に捉えるんですか……。凄い美人じゃないですか」


「女に言われても嬉しくねーなー」


 何を言っても肯定的に受け取ってもらえなくて詰んでるんですが。


 それに、本当は男なんですけど。




「そんな事言わないでくださいよ」


「だってそうだろ?それより一ノ瀬はどんなゲームやってたんだよ?」


 ゲームの話がしたかったのかな。


「対戦ゲーとかRPG系が多かったですかねー」


「対戦ゲーとかもやるのか。例えば?」


「FPSとか格闘ゲームとかは結構やってましたよ。ゲーセンのアーケードでもたまに遊んでましたし」


「まじかよ……。なんかイメージと全然違ったわ……。やるじゃん。私も全くやらない訳じゃないんだけどさー、むずいんだよなー」


「対戦系は勝つなら、やっぱり知識と時間が必要ですからね……。適当にやるのも楽しいは楽しいですけど」


「そうだけどさー、やっぱ勝ちたくなるだろ?」


「ですね。先生、負けが込んだら怒ってそうですね」


「よく分かってるじゃねーか」


 容易に想像出来るな。


 そこまで含めて絵になる。


「今度機会があったら、一緒にゲームやってくださいよ」


「は?」


「先生は普段忙しくて出来てないみたいですし、私もこの学園に来てからほとんど出来てないので、丁度よくないですか?」


「するったってなー……」


 軽い気持ちで言ってみただけだったけど、綾小路先生は意外にも真面目に考えてくれているみたいだった。


「ゴールデンウィークのどれか、うち来るか?」


「え、いいんですか?」


「普通はこんな事しねーけどなー。ま、これも悩める学生のお悩み相談の一つだろ。楽しい事の一つや二つあれば、何か解決するかもしれねーしな」


「せ、先生……!」


 なんて良い人なんだろう……。


 綾小路先生の事を誤解していたかもしれない。


「どうせなら早めの方がいいですよね。明日とかどうですか?」


「急だな……。まあ、構わないけど」


「どうやって行けばいいです?」


「ん~。どうすっかな。ここまで迎えに来てもいいけど、面倒だしな~。七木田駅まで来れるか?そこまでなら迎えに行ってやる」


「はい。じゃあ、それで」


「時間は昼過ぎとかでいいか?休みの日にわざわざ朝から起きたくない」


「分かりました」


「電話番号教えとくから、その時に連絡してくれ」


「分かりました」


 もう既に楽しみだ。


 しばらくゲームをしっかりやれてなかったしな~。


 そもそも、もうほとんど出来なくなるって思ってたし。


「それはそれとして、他に聞いておきたい事とか悩みとかはないか?」


「先生から見て、私が駄目な部分ってありますか?例えばですけど、この学園で生活するなら、これは気を付けた方がいいとか」


「よっぽど変な事をしない限りは大丈夫だとは思うが……。上級生と関わったりしたか?」


「え、いや……多分ないと思います」


「そうか。まー、多分ないと思うが、一部上級生に性質が悪いのがいるとも聞いている。要するに、危なそうな連中とは関わるなってぐらいだな」


「ここの学園でもあるんですね……。どこもそんなに変わらないか」


「まーな。せいぜい気を付けろよ」


「分かりました。今日はありがとうございました」


「おう。まー、何かあったら適度に言えよ」


「はい。頼りにしてます」


「頼りにはすんなっつーの。じゃ、明日なー」


 先生はいつも通りマイペースにそう言うと、部屋を出ていった。


 ふー。


 特に問題なくやり過ごせたかな。


 上級生か……。


 下級生でも問題児はいるんだろうけど、上級生は立場や権力で押してくるイメージもあるしなぁ。


 気を付けないと。


 まあ、そうそう関わる事なんてないだろうけど、一応覚えておこう。


 それより、明日先生と遊べるの楽しみだな。


 久々にゲームだ!


 ……ん?


 綺麗な先生の家に男子生徒が一人で行くってシチュエーション、危なすぎないか……?

 

 相手には女性って思わせれてるから大丈夫なんだけど……。


 絶対にばれちゃ駄目だ……。


 楽しむのも大事だけど、気を引き締めないと。


 なんやかんや、明日が待ち遠しかった。

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