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天使かと思ったら魔王でした。怖すぎるので、婚約解消がんばります!  作者: 水無月 あん


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凍ります

晩餐会、続きます。

とりあえず、のどをうるおそうと、目の前のグラスを手にとって飲む。

未成年の私には、フルーツジュースがおかれていたんだけれど、キンキンに冷えてます…。

隣のテーブルからの急速冷蔵は、すごい威力ね。


同じテーブルの人たちは大丈夫かしら? 

大丈夫…、ではないわね。ユーリの目の前にすわっているランディ王子が、異常に青ざめている。


そして、そのお隣の女性は、うつむいているから、よくわからない。

どなたかしら? ほんとにすみません。うちの魔王が…。


ユーリと目があった。

すると、青いきれいな目を、妖し気に光らせ、

(それ、つぶしていい?)

と、クチパクで伝えてきた。


それって、何? 嫌な予感しかないわ。でも、目線が訴えてくるので、こわごわ追うと、やはり、先程ロックオンした相手…。


王様よ! つぶしちゃ、ダメ!


「隣のテーブルがどうかした、アディー?」

と、デュラン王子が問いかけてきた。


ええと、うちの魔王が王様をつぶそうとしてます…とは言えないので、

「ランディ王子のお隣の女性はだれかなあ、と思って」

と、とっさに目についたことを口にだしてみる。


すると、デュラン王子は、

「あれ、イーリン。ぼくの妹だよ」


「えっ、王女? なら、ご挨拶しなきゃ!」

と、私があわてて席をたとうとしたら、


「後で紹介するから」

と、デュラン王子がとめた。


もう一度、じっくり見てみる。青ざめたランディ王子のとなりで、うつむいている女性よね。

うん、後頭部しか見えない。


まさか、うちの魔王からの冷気で、凍りついているとか?!


「でも、様子がおかしいわ! うちの魔王…いえ、何かしら、寒気に襲われてるのかも?!」


すると、デュラン王子は、

「うーん、いつもあんな感じなんだ」

と、ちょっと困ったように言った。


でも、かなり、うつむいたままだけど? 首が痛くなるような体勢だよ?

いいの?!


「…ここ数年、ああなんだ。人の少ないところだとましだから、あとで紹介するね」

と、デュラン王子。


またもや、面倒ごとの匂いがするわね。そして、なかなか、濃い王族だわ!


「それより、料理がきたよ。ほら、食べよう。アディー」

と、デュラン王子が、甘くささやいてくる。


…なるほど、ささやき声でも、うちの魔王には聞こえるのね。


冷たい視線で、今度はデュラン王子を見てる。


冷気が増す。寒いわ…。

そして、料理が凍るので、それ以上はやめてね、ユーリさん。


気を取り直して、食べよう!


「うわあ、きれい!」

思わず声が出た。


サラダのようだけれど、パープルのお花が入っている。

見たことがないお花だけれど、なんて素敵な一品かしら。


「この花はね、ブルージュ国だけに咲く花なんだ」


へえ、初めて見た。が、飾りのお花にしては、しっかりと入ってるけど…。


「食べられるんですか? それとも飾り?」

デュラン王子に聞いてみた。


「食べられるよ。食べてみて」

と言われて、早速、ひとつ口にいれてみる。


噛んだ瞬間、ふわりと、なんともいえない、甘い香りがひろがる。

しかも、お花とは思えないほどしっかりとした食感があり、新鮮なお野菜を食べているよう。


「美味しい!」


「そうでしょう。その花はね、モリスっていうの。古代語で、『魔法の花』っていう意味なのよ」

と、王妃様が、にこやかにおっしゃった。


「魔法の花? どうしてそう呼ばれてるんですか?」


「アディーには、僕が説明しますよ、母上」

と、デュラン王子。


その態度に、王妃様が驚いたように目を見開いた。


そして、王様が、

「珍しいなあ、淡々としてたデュランがそこまで気に入るのは。オパール国と縁続きになったら、うちの国もますます発展するな。いいぞ、デュラン! もっと熱くなれ! ハッハッハ」

と、ワインを片手に、ご機嫌で言った。


ちょっと、王様! そんなこと言ってたら、熱くなるどころか、極寒になりますよ!

それに、魔王から魔王への婚約者の変更は意味ないですから、遠慮します!

ほら、デュラン王子、しっかり否定して!


「気が早いな、父上は。ね、アディー」

と、ウインクするデュラン王子。


…やめて! まずいわ、隣のテーブルが怖くて見れない。


王様はますますご機嫌で笑っている。


そして、隣から冷気が一歩一歩近づいてくる…。


「アデル」


ひゃあっ! 

ふりむくと、冷気をまとったユーリが、それはそれは美しい笑みをたたえて、立っていた。

雪の女王…ではなく、雪の魔王かしら?


さらりと肩に、なにかがかかった。

見ると、レースの肩掛けだ。しかも、水色で、今着ているドレスとお揃いのよう。

ユーリがかけてくれたんだけど、なんで、この肩掛けをユーリが持ってるの?

そして、なぜ、このタイミングでかけたの?


と、疑問だらけの私に、ユーリが肩越しにささやいた。

「寒いでしょ、ごめんね。もっと寒くなるかもしれないから、これかけといて。…もし、凍ったら、あたためてあげるからね、アデル」

思わず、ゾクッとした。


驚く私に、ユーリは、妖し気に微笑んだ。そして、優雅に、王様たちに礼をして、隣のテーブルに戻っていった。


「おー、目をみはるほど、いい男だな、アデル王女の婚約者は。デュランもなかなかだと思っておったが、本気でいかんとこりゃ略奪できんぞ、ハッハッハ!」


…王様、笑ってる場合ではないですよ。

宣戦布告されてますから。



ちらりとだけ、新たな登場人物がでてきました、いつ、しゃべるのだろうか…。読みづらい点、多いと思いますが、読んでくださって、ありがとうございます。また、ブックマーク、評価、いいねをくださったかた、励みになります。ありがとうございます!

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