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第八十九話 魔神ダークネス

「お前が魔神か?」


「君は誰?私はダークネス。一応魔神らしいよ」


リンネの目の前にいるのは、頭に角を生やし髪は漆黒、真っ黒のローブで身を包み、その顔は至極幼い。

見た目で言えば、クロエやエルシーよりさらに幼く、10歳にも満たないような容姿だ。


「俺はリンネ。リンネ・アルフィード。魔神って事はお前は俺達の敵なんだよな?」


「どうなんだろうね?ヨルダムが人間を亡ぼして地上を手に入れるとか言ってたけど、ぶっちゃけめんどくさい。私は家でゴロゴロ昼寝をしていたいのに。ところでヨルダムはどこにいるの?お菓子を準備して待っておくように言ったはずなんだけど」


「ヨルダムって言うのがどいつの事だかはよくわからんが、お前を呼び出した連中は全員俺たちが排除した」


「ヨルダムはいないの?じゃあ私のお菓子は?お前たちが私のお菓子を邪魔した?許さないよ」


次の瞬間、ダークネスは一瞬でリンネの背後に回り、リンネの頭部目掛けて蹴りを放つ。

リンネは一瞬見失うも、全力で全身を強化して紙一重でダークネスの蹴りを躱す。


「っと、危なかったな。ナデシコが言っていたよりも強くないか?」


「ナデシコって誰?それより何で私の蹴りを躱せるの?結構本気で蹴りに行ったのに」


「ナデシコは俺の母さんの姉貴だ。確かにやばかった。本当にギリギリで躱せただけだからな」


「私の蹴りを躱せるなんて、貴方に興味が湧いたわ。リンネだったかしら?貴方は人間なの?」


「俺か?俺はちょっと複雑で母さんが天使族で父さんが悪魔族らしいぞ。だから、俺の種族は名前もないらしい」


「天使族と悪魔族のハーフ?本当に珍しいのね。俄然興味が増したわ。ねえ、さっきヨルダムたちを排除したって言ってたよね?」


「ああ、この周辺に来ていた魔族は全員、俺達で排除したぞ」


「じゃあ、私に地上を手に入れろと言ってくる奴らは全員いなくなったのね。ねえリンネ、私と友達にならないかしら?」


「俺と魔神が友達?」


「私の名前はダークネス。私はヨルダム達に召喚された悪魔族なの。召喚されるときに変な条件を付けられて、ヨルダム達と地上を手に入れる魔神とされてたのよ」


「ダークネスは悪魔族なのか?じゃあ、エンマ・アルフィードって知ってるか?」


「エンマは私のお兄ちゃんだよ。そう言えばリンネもアルフィードって言ってたけどまさか?」


「エンマ・アルフィードは俺の父さんだ」


「そうなの?改めて名乗らせてもらうけど、私の名前はダークネス・アルフィード。たぶんリンネの伯母さんになるのかな?」


「マジかぁ。魔神が魔族に召喚された悪魔族で、俺の伯母さんだったのか…」


「うふふ。リンネは私の甥っ子だったのね。じゃあ友達は難しそうだから、仲間に入れてもらおうかな」


リンネはアイテムボックスから机と椅子と、ティーセットを取り出し、ダークネスとお茶会を始めた。

そこへ、エルシーやイミル達も到着し、少し遅れてクロエも合流した。


「リンネ君、これはいったいどういう事っすか?それと、その幼女は魔族っすよね?」


「クロエ、これには事情があるんだ。まずはお茶でも飲まないか?」


「魔族とも仲良くなるとか、リンネ君はホントに普通じゃないっすよね」


「君は誰?」


「私はクロエっす。貴女こそ誰っすか?」


「私はダークネス・アルフィード。リンネの伯母よ」


「リンネ君の伯母様っすか?でも、たしかダークネスって魔神っすよね?」


「えっとねクロエちゃん、私は悪魔族で魔族に魔神として召喚されたの。それでヨルダムに変な契約をされていて、人間を亡ぼして地上を手に入れるようにされてたの。それを君たちが魔族を排除してくれたことで、その契約も無くなったのよ。だから、今はリンネの仲間になったの」


「ちなみに、悪魔族って事は天使族同様に級があるっすか?」


「そうね。天使族の級と対を成す形だから、同じ級なら同じぐらいの強さって思っててもらえれば良いよ。私は4級悪魔で、リンネのお父さんのエンマは20級悪魔よ」


「4級って、俺やクロエより上じゃないか。じゃあ、先に魔族を排除せずに伯母さんに出会ってたら、俺達は全滅してたんじゃないのか?」


「ん~たぶんそうなるね。さっきリンネに食らわせた蹴りは、全力の五割ってとこだからね」


「あれで全力の半分だったのか。それじゃあ全然勝てないじゃないか」


「でも、リンネも十分強い子だよ。それと、リンネの種族に名前が無いって言ってたけど、はるか昔にリンネと同じように天使族と悪魔族の間に子どもが生まれた事はあるらしいよ。その子の種族名は天魔族とされていて、その力は女神と同等とされていたらしいよ」


「天魔族か。まあ、女神の力は知らないが、俺は平和に暮らせればそれでいい。過ぎた力を持っても仕方がないからな」


「リンネはそれで良いと思うよ。その過去の天魔族の子はその力に溺れて、女神と争いをして地上の九割を消滅させたらしいからね。でもその天魔族の子は周りに誰一人いなくて孤独だったらしいよ。でもリンネにはこんなに素敵な仲間が沢山いるし、心配はいらないね」


こうして、リンネたちは魔族との争いに完全勝利し、リンネの伯母である悪魔族のダークネスが仲間になる形で終焉した。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

もし楽しんで頂けたなら幸いです。

ブックマークや評価をしてもらえるとモチベーションがあがりますので、もし良ければおねがいします。

なるべく毎日更新はしていきますので、良ければ今後も読んで頂けると嬉しいです。

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