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もうひとつの個性世界  作者: 氷花
第1章 最終決戦
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第53話

~side???~


しばらくこの広間のような場所を探索したが、特に変わったものは何一つなかった。


「ここで何をしてればいいんだ?いったいこの場所になにがあるんだ?」


ただ、返事は無い。

それもそのはず。周りに誰もいないのだから。


逆に返事があった場合のほうが怖い。


「そうね。それはもう少ししたら分かるはずよ」


「っ!」


っと油断した。急に声が聞こえてきたためだ。

まさか本当に返事があるとわ。


声が聞こえたほうへ体の向きを変える。


「燕空!」


とっさに声が出てしまった。

実は前に名前は言わないで欲しいと言われたのだった。


「あれから体のほうは大丈夫なのか?ずいぶんと行方が分からなかったんだが?」


実際、燕空を探し始めてだいぶ時間がたった。


「そうね。まだ詳しいことはいえないわ。それと、行方が分からなかったのはあなたのほうなんだけれども・・・。まぁ、でもこれだけは教えてあげる。私の真名は桜姫。それだけは教えてあげるわ」


「そうだったのか・・・。それはそうとして、なら桜姫。ここで何をしてればいいんだ?」


もう一度同じ質問をぶつける。


「大丈夫。もう、もう少し。そうすれば真実を知ることができるわ」


そのとき、その言葉を理解することができなかった。

桜姫の表情も、言葉も、何より空気が・・・重く感じた。




~side 夜たち~


あれから歩き続けた。

ところどころで休憩を入れながら進んだところである。


すると、前方に看板のようなものがたててあった。


~最終警告~


※ここから先に進む場合、以下のことができなくなります。


アイテムの使用、交換。

武器の変更、強化。

メッセージの送受信

後戻り。

後悔。


※最終確認


もし、このクエストから離脱したい場合、この看板を引き抜き、その穴へ入れ。

ただし、入った場合このクエストを終了とし、二度とこのクエストができなくなる。

(一部記憶の改竄が行われます)



※最終選択


ここから先は一方通行です。


それでは先に進みますか?戻りますか?


※先に進む前に審判が現れます。ご注意ください



「そんなの決まってるよな!」夜

「もちろん!」女all


「帰る」 ?


「ん?だれか何かいったか?」

「何も」女all


「言った」 ?


「おかしいな・・・何か聞こえなかったか?」

「聞こえました・・・」


「聞こえません。あなたの耳がおかしいのでは?」 ?


「よし。わかった」


そのせりふに全員が首を傾げた。

俺は息を大きく吸い込み、そして告げる。


「俺のことが好きな人は、俺に抱きつけ!」


「!!!」女all


いっせいに俺に抱きついてくる。


(突然言ったのに、すぐに食らいつくとは・・・)



ちなみにこれは、俺が抱きつかれたくて言ったわけではない。


いや、抱きつかれたいとも思っている。


正直9割が抱きつかれたい。


ごほんっ。話を戻そう。


これは今までが逆のせりふを言ってきているため、それを利用したというわけだ。


それは効果抜群で、いや、ここまで皆が俺のことを好きということは予想外だったが、見事に一人だけその場に残った。


今の状況を確認したようで、ため息をついていた。


「まさか・・・ね?こんな方法で見つかるとは思って無かったよ」


そこにいたのは、一瞬男にも見える女の子。俗に言うボーイッシュな女の子であった。


いや、女なのか?実は男で男の娘です。という落ちはないよね?


「ちなみに女だから安心してね」


はー。そうか。女か。


「って安心できるかw」


まさか・・・心を読まれている・・・?


「いやいや、読んでないよ?表情を見れば大体分かるって」


「そういうものか・・・?」


いや、絶対に読んでやがる。


「そういうものだよ。それにしても君の周りには女の子しかいないね」


「しょうがないだろ。元から男が少なかったんだ」


「それはなぜ?」


「知るか。ギルドへ戻ればそこそこ男だっているさ。でも今回は実力不足でいないだけだ」


「ふーん?君が実力不足って言うんだね」


「どういうことだ?」


「言葉の通りだよ。だって考えてみてよ。君の周りの子たちと君との差をね」


「どういう意味だ・・・?」


「そもそも君じ・・・っとここから先はまだ言ってはいけないんだった。危ない危ない」


「お前・・・殺すぞ」


「やれるものならやってみなよ。ただ、君の攻撃は僕には届きもしないさ。何ならそこにいる全員でかかってきてもいいよ?ただし、その場合は加減はできないけど」

最後の言葉には、先ほどまでの表情などとは違い、本気の殺気が含まれているように感じられた。


だが、その言葉により全員にエンジンがかかる。


それぞれが戦闘モードへシフトしていく。

互いが構えた状態で無音の時間へと突入していく。


誰が一番最初に動くか。


空気や表情などの読みあいが同時に交差する。


「ははっ、いいねぇ。じゃあ・・・いくよ?」


そして無音の時間が動き出す。


彼女は腕にも腰にも武器をつけていなかった。

そのことをみると、何かしらの武術をもっていると考えた。


つまり、懐に入らせてはいけない。

これが最低限心がけることになる。


彼女はジグザグに移動しながらこちらへ向かってくる。ただ、横の動きは目で追うことができず、一瞬一瞬で消えているようにも見える。


じわじわと距離も縮まったころ、剣の射程範囲に入ってきたので剣を振るう。


まずこのように振るうだけの攻撃なんてあたるわけないと思っていた。

だが、何かを斬った手ごたえがあった。その瞬間にプツッという音がしたためである。


何を斬ったかを確認するため前をみると、なにやら体を腕で抱え込むようにうずくまっているのを見た。


その足元にはなにやら布のようなものが散らばっている。


この状況を整理すると、ひとつの回答がうまれてくる。


「あっ・・・ごめん」


つまり、彼女の服を斬ってしまったということだ。


そして、それに対する俺への視線が痛い。斬られた彼女だけでなく、周りの人たちにも視線をうけた。


「最低ー」×all


「いやっちょっ誤解だっ!わざとじゃないんだ!」


必死に誤解を解こうとするが、もう女性の敵を見るような目をしている。


「でもねぇ?」


これは勝ち目が無い・・・。

思わず息を吐いた。

と、その瞬間「・・・バイバイ」と声が聞こえた。


その声を聞き、それぞれがいっせいに彼女へ視線を移すと、何やらジョーカーのトランプのようなものをこちらへ投げてきた。


当然、全員が油断をしていて、まともにかわすことができない。


ただ、夜、ルナ、ライト、紅葉、日向、薔薇、蒼焔、妙乱はその攻撃を斬る、いなす、外させるといった方法で受けきった。


しかし、蝶、紫炎、星花、サン、奏、スターはそのトランプに被弾した。


・・・


そして、その場から姿が消えた。


「お前!俺の仲間に何をした!」


「君の仲間・・・?笑わせるねぇ。そんなこと1mmも思ってないでしょ?」


「何を・・・?」


「へぇ、とぼけるんだ。まぁ、いいや。その答えは簡単だよ。消えた人たちはこのクエストからリタイアしてもらった。というべきかな?」


「なぜその必要があった?ここまできたのにもかかわらず」


「それはね。この攻撃すら防げなかったものは実力不足だからさ。つまり、この先で確実に命を落とす。つまり僕が最後の審判というわけさ」


「ふざけるな!そんな理由でリタイアさせられてたまるかよ!やっと皆でここまで辿り着いたんだぞ!」


「知りませーん。しかもそこに書いてあったはずなんだけどなー。僕には関係ないですよーだ。それをいうならば、実際本当に攻撃を防げたのは紅葉、日向、薔薇、ライトの4人じゃないか。

他の人なんかその4人に守られただけ。つまり本当ならその4人もリタイアなんだけどね・・・。まぁそこはここまできた努力賞ってことで」


「そうかよ」


俺は攻撃を仕掛けた。

しかし、攻撃はむなしく空をきった。


「ははっ。これで僕の役目は終わり。じゃ、またね」


一瞬にして霧となり消えていった。



その場に静寂が訪れる。

「・・・くそっ」


その場に残された8人はしばらくの間その場に立ち尽くしていたのだった。






それからこれから先のことを話しあった。


こうなってしまった以上、このメンバーで進むしかないと。


そして、俺に質問がくる。


「あなたについて何かを言おうとしていましたが、何を隠しているのですか?」


それは、先ほどの会話の途中の話に出たものだった。

その視線は、最初から俺に向けられていた視線と変わりは無かった。


つまり、最初から疑っていて、先ほどの言葉がそれを確信へと変えただけだったのだろう。


それについては俺は語らない。

ただひたすらに黙秘を貫いた。


しばらく沈黙の時間が過ぎていった。


「もういいです。とりあえず先へ進みましょう」


待っても無駄と考えたようで、先に進めばわかる。ということだったので進むことが優先になった。



それから誰一人として口を開くものはいなかった。


ある人たちは疑問を抱いたまま。

ある人たちはリタイアさせられた人たちのことを考えたまま。

ある人は自分自身について。


そして、突如静寂が止む。


思わず目をふさぐほどの強い風が吹き荒れた。

そして、


「みんな!」


それは衝撃の事態であり、誰もが目を疑った瞬間だった。



どうでしょうか?


徐々に内容がひどくなってますよね・・・。

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