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Regret Game ~忘却の彼方~  作者: 蒼凛
第3章 GAME OVER
19/31

~第3章 GAME OVER~ 48~50

注意:殺人が起きます。

   登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。

   中学生の書いた作品です。

   無駄に長いです。

   似ている作品があったらごめんなさい。

   (本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)


一言:再び始まる戦争。それは、平和を求める為の争い。彼女は全員をカイトの糸から解放する為戦い続ける。

48 『平和戦争』 ファクト 会議所


 ルイから聞かされた戦略。これは実に危ないことだった。下手をすれば自分のライフは消失してしまい、あの愛おしい世界には戻ることが出来なくなる。

 「やってみよう。」

俺は死ぬことを覚悟し、作戦に乗った。

 こちら側につく人はごく少数。ルイが四色戦争を起こそうとしたときに利用した、赤以外の国の男子、ミサを除く紫ノ国出身者。

 ルイにとってもかなり辛いことであろう。今まで仲間だった赤ノ友人とは全員対立してしまうのだ。きっとレンアや翔大に剣を向けることにもなってしまう。あの時話していたことが現実になってしまう恐ろしさは大きいだろう。それでも決断した。

 俺たちは会議には出席せずに外で様子を伺うことにした。そこで、いいタイミングになったらどこかに現れてカイトという道化師に催眠をかけられた人々を混乱に陥れようと言う作戦。かなり卑怯な気もするが生き残るためならば仕方が無い。でも、この先に辿り着いて答えが答えがあるというわけでもない。

 大きな賭けだ。


 驚いたことに思った以上に作戦はうまくいった。混乱する人々に対しルイはとても上手に演技をする。

 「だって、私がこの世界の半分を支配している。この中の約半分は私側よ。・・・そうでしょう。皆さん。」

合図の言葉が聞こえた。合図とすぐに達也が口を開く。

 「はい、ルイ様。しかし、当初の予定は狂ってしまいました。僕は負け組みに入る気は一切ありません。寝返らせていただきます。・・・紫ノ騎士よ!我が敵を滅ぼせ!!!」

「!?」

寝返った・・・?こんな簡単に?どういうことだ。彼も平和主義者の一員だったのか?

 「おい、どういうことだルイ!!!」

俺はルイに迫る。

「わ・・・・私のミス?そ、そんなことは無い。・・・大丈夫。達也に後悔させてやるわ。安心して、達也だけのはずだから。」

 ― ガシャン!!! ―

 いつから達也に慕えるようになったのだろうか。下にいる仲間に騎士が襲いかかろうとする。

― シュンッ ―

一瞬にして目の前から姿を消したルイは紅の剣で騎士を二つに裂いていた。そしてルイは何かを呟いた。


 ここは・・・?法廷。急に気色が変わって驚いた。どうやらルイが瞬間移動で仲間を法廷に移したようだ。

 「ルイ!!作戦はあるのか?!」

俺の言葉を無視して急に笑いだすルイ。

「あははははははは!!!!・・・あなたは何もわかっていなかったの?作戦よっ!作戦。」

俺は想定外の回答に混乱を隠し切れなかった。

「ごめんね。教えようとも思ったんだけど、リアルな演出にしたかったから。達也は仲間よ。お願いしたのスパイになってくれってね。もう一人スパイがいるんだけど、こっちはシークレットって事で。」

 無邪気に笑うのはルイではなくクレアだった。いつもと同じポニーテールを揺らしながら彼女は語る。

「そうそう、みんな戦闘服がバラバラだと分かりにくいでしょう。」

クレアが左腕を振り払うと全員の服が変わった。

 細かい装飾を施してあるこの服はファンタジーな世界に現れる姫君を守る兵士のようだ。

「カラーは黒と濃い赤」

「そう、向こうは白と水色で来ると思うから逆にしようと思って。」

髪を結っていないクレアはいつもと全然違う印象だった。

 「そんなことより、いいんだな?この決断で。」

「うん。大丈夫。」

 これから先どれだけ長い間戦争をするか分からない。四色出身者はライフを全て失う心配が無いが俺たちは紫。いつ滅びるのか分からない。

 「始まったね。ラスト勝負。これが終わればきっと何かが見えてくるよ。最後に続く架け橋を早く開こう。」

 気付くと隣には真央の姿もあった。

「クレア。大丈夫。今私達は三番に入ったもの、“私の悪魔”あれの真の意味は“私は悪”。今私たちがやっていることは“悪”もうすぐ開ける。」

彼女たちの話していることは、なんとなく分かる。紫ノ国に伝わる民謡。真央も知っていると言うことは彼女も過去を思い出したのだろうか。

「宝も全て盗んできた。クレアの持つ紅の剣と、俺の持つ涙の拳銃。そして真央の持つ扇。この全てを繋ぎ合わせるキーワードももうじき現れるはずさ。」

 最後に続く架け橋を・・・。ゲームに終止符を打つ第一歩。これのために俺は戦う。確かな思いがある限り意味のある戦争でいる限り、俺は役目を果たすことが出来る。

 でも、どうやって宝を完成させるのだろうか。


49 『終わりの始まり』 クレア 反政府側アジト


 反政府側となった私たちはレンア率いる政府側と対抗しなければいけない。政府側には私以外の赤ノ国が全員いる。彼らと戦わなければいけない。それに、ほとんどのの女子が政府側にいる。彼女たちにも傷つけなければならない。指一本失ってしまえば、現実に戻っても指は消えたままなんだ。

 そして、最も心配なのは紫出身者。私を含め3人が命を落とす可能性がとても高い。

「クレア。何で私こっちにいるのかしら?」

「!?」

 私に話しかけてきたのは結姫だった。結姫は・・・。そうだ。彼女は。

「結姫はメイリスだもんね。メイリスは紫ノ王妃。メイリスも催眠にかからなかったのねっ!」

私は微笑んだ。

「ルイ・・・。呼びにくいね、やっぱりクレアでいいよねっ!」

「もちろん!!!」

結姫も笑った。一緒に笑ったのは何年ぶりだろうか。

 「“メイリス”という名前も持つのだから、把握はしているよね?結姫。」

「もちろん。」

一瞬微笑んだが、すぐにまじめな顔に戻って結姫は話を進めた。

 「ねぇ。血染めの剣をどうやって作るの?“憎き者の血”はもうできているけれど、“愛するものの一部を塗って”は?」

彼女は最も心配している点を指摘してきた。

 「そうね。合体させた後からでも、ミッションをこなすことができる。“血染めの剣”はまだ容易よ。だって、殺す必要はないのだから。」

「・・・。確かにそうね。」

 「“過去を振り切ろうと石に願った”は達成したけど、“敵の涙”は?」

「そこも、問題よね。でも、敵じゃなくてもいいらしいよ。」

「見方を銃で撃ち殺すわけ?」

「いざとなったら私が死ぬわよ。」

 数秒の沈黙の後、私は口を開いた。

「扇も達成しているから。もうすぐよ。」

 あの唄の意味は実に恐ろしいものだった。“最後に続く架け橋”を作り上げるには何人の“死”が必要なんだろう。

 「クレア。時間よ。」


 「これから、会議を始めます。最初に言っておきますが、この戦争で最後です。私が保証します。貴方たちは決して死にません。」

 私の言葉に静かに耳を傾けている。

「スパイとなっていただいている達也にも、こちらの情報が流れるようにしています。彼が作った作戦は実に簡単です。では、これからお話します。」

 私が座ると同時に健太が立ち上がる。

 「クレアが言ったように作戦は簡単。彼らの本心を目覚めさせるには思い出が必要。思い出は個人たくさん持っているだろう。それでかまわない。戦闘は完全一騎打となる。おそらく向こうも確実に勝つためにこの方法でくるだろう。戦っているときでいい。思い出話をしろ。以上だ。」

 健太の言葉に誰もが首をかしげる。

 「簡単に言えば、戦闘中に何かを語りかける。名前だけで自分を取り戻す人もいれば、深入りしても戻らない人もいる。でも、大丈夫です。答えは全て過去になる。」

結姫の言葉に全員が納得したようだ。

 でも、納得することは知っていた。だって、彼らは私が支配しているから。カイトと私の戦い。なのに、なんで彼らを巻き込まなければいけないのだろうか。痛む心を無視して私は戦争を進める。命を落とすつもりはない。でも、それ以上に大切なものを守るためならば私は命など惜しむことはないだろう。

 しかし、この感情を真央や結姫、健太も持っているのならば注意しなければならない。本当に恐ろしい戦いだ。

 「この戦争にはいくつかルールが設けられた。1ワープポイントは政府側に1つ反政府側に1つ計2つのみで、この二つを行きかうしかできない。他はすべて封鎖済み。2寝返り、スパイ活動等は禁止としない。3上下関係の消去4最上級兵士以外の出兵を禁止。5殺人は認める。」

健太の読み上げたのはレンアが送りつけてきた手紙の内容だった。かなり一方的な要求の気がするが、認めることにした。

 「以上でこの戦争についての説明を終わります。質問等は?」

私が全体を見回すと数人手が上がっていた。私は右から順に質問内容を聞き適当に答えた。一通り質問も終えると私はパンッと手を合わせた。

 「旧赤の王宮では狭いので屋敷を変化させます。」

 私はもう一度手を合わせた。

 同時に部屋が広くなり、内装も変化する。今回のテーマは洋館だった。ステラの住むあの城のようにしたかったのだ。調度品も中世雰囲気を漂わせる。

 「この建物、及びに会議所の地図です。でも、会議所の地図は設計当時のものです。ワープポイントの場所も記してありますが利用しないでください。」

配られた地図を見て、皆が驚いている。おかしくはない。この建物は7階建てで、個人の部屋も広々と備わっているだけでもなく、武器庫、医療用具庫、食堂、食料庫等も設備してある。

 「会議所よりもすごいな。」

健太が驚いている。

「当然よ。だって、この大きな戦争を巻き起こすのだもの、しっかりとした設備ではないと、」

 そう、ここは会議所より、ユートピアの城よりも、法廷よりもずっと凄い造りだ。

「では、各自戦闘に備えてください。それでは解散といたします。部屋は地図に記してある通りです。」

 私は、それだけ言うと部屋を出た。女子の部屋は最上階の7階だ。人数が少ないため男子部屋よりもずっと広い。でも、私の部屋は武器や作戦書なので溢れている。

 ワープポイントがないと本当に困難だ。歩いてエレベーターを使用してまた歩く。今までの生活がどれだけ豊かだったか実感する。

 これから、どんなことが起こるのか予想もつかない。“宝を完成させる”という目的と“仲間の本心を取り戻す”という目的。そして“この世界を終わらせない”という目的との戦い。どちらが勝つのか見当もつかない。

 私にできること・・・。私にしかできないこと。それは、一体なんだろうか?


50 『戻る友人』 クレア  会議所


 「なんで、私、こんなことを・・・?なぜ、こんなにこの世界を愛していたの?」

鈴木美羽が膝をつき、何かつぶやいている。そんな美羽を見下ろして立っているのは私。彼女をカイトの催眠から解くことに成功した。看護師の彼女が剣を握っていたことには驚いた。きっとそれもカイトのせいだろう。

 「よかった、美羽。」

彼女はかなり手間取った。現実時代のフルネームでやっと思い出した。でも、現実での生活は覚えていない。それは今までに本心を取り戻した6人も同じだ。

「クレア。私も、反政府側に入る。助けたい。彼女たちを。」

美羽の言葉に心が落ち着く。

 「一緒にがんばろう。もう一回。」

私は微笑み美羽に手を差し伸べる。美羽も微笑み私の手をとり立ち上がった。

 「クレアっ!」

声の方向を見ると達也が立っている。達也の隣で微笑むナミ。達也も実にうれしそうだった。本心回復のためには身近な人ほど容易だ。健太とナミの関係的に彼女の本心が回復することは判断できたが本当にうれしそうだった。

 「よかった、ナミ。」

私の言葉にナミは大きく頷いた。

 

今日のノルマは余裕でクリアした。今日で5人の本心が戻った。でも、一週間たって合計11人では何年かかるのだろうか。

「クレア。よかったね、やっとノルマ達成。」

「うん。でも、負傷者も多いわ。真央は大丈夫そうね。よかった。」

真央は少し困ったような顔をしたがすぐに口を開いた。

「これからも人数が増えれば、今の何倍も1日に多くの人の記憶を戻すことができるね。」

「そうだね!」

 確かにそうだ。反政府側の人数が増え全員が同じ活動をすればいいのだ。

 「スパイが見つかってしまったのは意外だったな。レンアもすごいな、やっぱり。」

健太がまた暗い話を持ち出す。

「大丈夫よ。こっちに入り込んでいたスパイはどうやら全員発見できたしね。その上、達也は第四英雄だけあり相手の記憶を引き出すのがうまい。」

私は笑って話した。

「そうだな。」

健太も頷いた。

 「それに、もう一人スパイはいるの。誰にもいっていないけどね。・・・私、やらなければいけないことがあるから行くね。」

私は自室へと走った。二人はもう一人のスパイのことをわかってはいないようだ。


 「順調のようね、安心したわ。クレア。」

私はスパイとして政府側に向かっている人と会話をしている。

「そっちはどんな感じ?」

「う~ん。崇が少し暴走しすぎかな、気をつけてね。クレア。」

「了解。」

「そっちは?」

「こっちは人数が増えていくばかり。ありがとう。ほとんど貴女の下調べのおかげ。」

画面の向こうではにかむ彼女はいつもと何も変わらなかった。

 「誰かに私のことを言ったりした?」

「いや、誰にも言っていないよ。貴女の存在がばれたら大変だもの。健太は戦争前から貴女を観察していたようだけど、貴女の演技が勝ったようで一切疑ってもいない。」

「まぁ。魔術師だからね。これくらいはできないと。」

「さすがね。」

 彼女との会話はとても面白いものだった。作戦内容を彼女に話せば私の案なんかよりもずっとすごい作戦を考えてくれる。なにより、政府側の作戦も教えてくれるのはうれしいことだ。

 「なるほどねぇ。政府側の動きはそんな感じかぁ。早くレンアをこっちに引き入れないとね。」

「あぁ、それでいい案があるの。彼の記憶のなかで最も印象強いのは私とクレアの勝負。」

「つまり・・・・・。私と貴女が戦うと・・・?」

「そういうことになるわ。」

 彼女の言葉は実に恐ろしいものだった。でも、方法がこれしかないのならば従うしかない。

「決戦は一週間後よ。まぁ、少し前後するかも知れないけど臨機応変によろしく。」

「了解。」

「それと、決戦の日まで連絡を取らないでいましょう。・・・あと、いざとなったら私を殺しなさいクレア。絶対に。自分の身を守りなさい。あなたがいないとゴールはできないのだから。」

 「えっ?ちょっと!待って!」

私の言葉は彼女に届かなかった。彼女が通信を切断したのだ。

 最後の言葉が心に残る。どうすればいいんだ?私は彼女を殺すことができるのだろうか。きっと殺すことはできないだろう。

 恐怖の一週間後に私のとる決断は・・・?


ご覧頂ありがとうございました。

続きは4月2日9時を予定しています。

そろそろ、話に矛盾点または人名ミスが出てくると思います。

今後もよろしくお願いします。

レビュー・評価をしていただくと幸いです。


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