~第3章 GAME OVER~ 44~47
注意:殺人が起きます。
登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。
中学生の書いた作品です。
無駄に長いです。
似ている作品があったらごめんなさい。
(本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)
一言:彼が、彼女の希望となります。そして、彼女は大きな決心をします。その決心は多くの人を闇へと誘う。闇へ再び彼女は歩みだす。一方、彼女は本心と本心を蝕む何かと戦い続ける。
44 『偽りの平和』 美咲 赤ノ国
「お帰り、クレア。・・・何かあった?」
私は帰ってきたクレアに何か違和感を感じた。見た目は何も変わっていない。
「いや、何も。」
クレアは一言だけ言って私の脇を通り過ぎて言った。
“やっぱり、何かあったでしょう。”普段ならばもう一度問いかけたが、今回はクレアの威圧感に押されてしまい言えなかった。
根掘り葉掘りと聞くつもりは無いが妙に気になってしまう。モヤモヤが消えぬまま私は皆がいる部屋へと向かった。
「美咲。クレア帰ってきたの?」
夕菜が尋ねてきた。
「うん。でも、なんか疲れているみたいだった。」
私は適当に理由をつけてクレアの元へ向かわせないようにした。
「キャーーーー!!!」
上の階からクレアの叫び声が聞こえる。
真っ先に走りだそうとしたのは康介だった。
「大丈夫だよ。行く必要は無い。・・・というか行かない方がいいかもしれない。」
康介を止めたのは智だった。彼が発言するとは珍しい。何を悟ったのだろうか。
「そうね。行かなくていいかも。」
続けて夕菜も言った。
「それにしても、クレアはここの内装に驚いていなかった?」
美羽が妙な質問をしてきた。確かに王宮に変わっているここを見れば驚くのが普通だ。でも、きっとクレアなら特別だから。
「あぁ。万能士だからそれくらいは分かるんじゃないかな。」
私の言葉を聞き翔大以外が首をかしげた。
「翔大言ってなかったの?」
「えっあぁ。うん。」
そうだ、クレアが王になったことを報告するのをすっかり忘れていた。
「クレアは、晴れて赤の王女になったみたい。名前は・・・・。何だったかしら?」
「あっ・・・。そういえば。記憶が曖昧だな。」
おかしなことだ。記憶力が悪いわけでもないはずなのに。
「まぁ。名前なんてどうでもいいよ。クレアはクレアでいいんでしょう?」
「うん。そうみたい。」
美羽の言葉に救われつつも疑問は頭の中に残ってしまった。
― ギィ ―
クレアが部屋の中に入ってきた。
「ただいま~!!!」
明るい笑顔で部屋に飛び込んだクレアを見て、雰囲気が一変し、全員が笑顔に変わった。
「おかえりっ!」
最初に言ったのは翔大だった。右手にはファクトから受け取った拳銃を磨いている。
翔大に続き色々な声が飛び交う。
「大変だったねぇ。」
「何してた?」
「どうだった?」
たくさんの疑問にクレアはうんざりしているだろうが、やさしく微笑みクレアは話す。
「楽しかったよ。ユートピアは大変だったけれどね。得たものを多いし。捨てたものと得たもので言えば、まぁ、数的には得たものが多いかなぁ。」
あれだけ心配したのに、こんな小さな話でまとめられてしまうのは少し口惜しい気もしたが、クレアなりにがんばって考えた言葉なのだろう。
「そういえば、王になったならば。願いは、どうしたんだ?」
康介の恐ろしい質問に躊躇することなくクレアは答えた。
「1つ目は、4色全員の命の保障。2つ目は、全てを知ること。」
「えっ?願いは3つじゃないの?」
「3つ目はまだ決まらないんだよね~。まぁ。そのうち・・・ね。」
クレアらしくない曖昧な言葉。
「そうそう、王としての名前は?」
夕菜が問う。
「名前?ルイ・スティスだよ。美咲とかから聞かなかった?・・・あっ、まだ公表してなかったかも。」
名前と共にクレアは姿を変え、ルイ・スティスの姿になる。
「わぁ。」
歓喜の音が聞こえる。
同時に、何も言えないような、強く気高い堂々とした雰囲気に圧倒されてしまう。
「赤ノ国って和風なのよね~。」
赤い袴に長い黒髪。確かに他の国とは違い和風。動きにくく戦闘には向かないだろう。それはクレアが“ルイ”でいるのを嫌がる理由の一つであるだろう。
気がつくともうクレアに戻っている。
「あっ。そうだ。レンアからの連絡でね。明日は会議があるから、会議所に来いと言ってた。私はサボるからよろしくね。」
クレアは部屋から出て行った。
46 『始まりは無い』 クレア 赤ノ国
築き上げてきたものを全て崩壊させられた。もう、何もすることが出来ない。私は、自室のベッドに座り頭を抱えて考えていた。
「なにしてるの?」
「キャーーーー!!!」
不意を衝かれ私は大声を上げてしまった。
目の前で耳を塞いでいるのは健太だった。
「もう、何やってんのよ。」
「もうちょっとまともに出られないのか、と言われたからまともに。」
大きなため息一つついた。
「で?今日の用件は?」
私が話を反らすと健太は真剣な眼差しになった。
「レンアがいつもと違うよな?いや、4色全員なんか、いつもと違う。」
健太がこの事に気づいているとは以外だった。私は仕方なくあの時の一部始終を話した。
「カイトが催眠をかけたのは4色の国。健太は紫ノ国出身だから、催眠がかかってないの。ここまでOK?」
「な、なんとなく。」
おそらく健太にとって、紫出身と言うことは初耳だろう。もっと驚くかと思ったが少しは悟っていたようだ。
「ミサも紫だったりする?」
「うん。」
意外なことも気づいている。
「でも、残念ながらミサも催眠にかけられているようなんだ。」
私は少し戸惑ったが理由はすぐに理解できた。
「カイトがやとわれた理由は私へのミッション。となると、ミサがこちらの仲間にいてはすぐに解決してしまうことに気づいていたのかも知れないわね。それと、私たちが紫出身のことに。」
私は小さく息を吸った。
「大丈夫よ。私も仲間がいて安心したわ。一緒にがんばろう。」
「あと、これは言って良いことなのか分からないんだけど・・・。」
「!」
驚いてしまった。まさか、あの時。健太が。こんなチャンス存在しない。
「あなたも、見たのね?私と崇が見た記憶。思い出したの?向こうの世界の記憶。」
「俺は。丘野中学校2年D組佐々木健太。櫻井紅恋亜とは小学校のときから一緒だったもんな。」
なぜか溢れて頬を伝う涙。私の最大の理解者が私との現実の記憶を持っている。それだけでうれしかった。幸せだった。
私が泣いている間、健太はただ黙って傍にいてくれた。
「ありがとう・・・。」
もう、この言葉しか分からない。全てを見失った中での一縷の望み。最後の希望。ラストチャンス。これでおしまい。
「始まりはわからないでも、終わりはある。確実な終わりは存在する。終わらせるんだ。君の手で。紅恋亜。終わらせてくれ。例え向こうの世界は君にとって幸せではない場所でも、君はあの苦しい環境を生き抜いた。過去の君の努力を、今の君が壊すわけにはいかない。紅恋亜は過去の自分の努力と苦労のために生きているって言っていたよな?あの世界に戻れば君は絶望の底にいる。でも、それ以上の絶望は存在しない。誓うよ。あの世界に戻ったら俺は君に手を差し伸べるから。ゲーム(ここ)の記憶を失っても守ると約束する。」
たった5分間で涙は枯れ果てた。
「ありがとう。」
それでもこれしか言葉が出ない。
「そろそろ行くよ。・・・あっ。そういえばレンアが明日会議があるから会議所に集まれって。」
「了解。みんなに伝えておくね。」
私は微笑み手を振った。
私はみんなに伝えるため部屋から出た。
「ただいま~!」
私は笑顔で部屋に飛び込んだ。久しぶりのみんなの笑顔。
みんなからの「お帰り」の声と多くの質問。いくつかの質問を適当に答える。彼女らがカイトの催眠にかかっているとは思えない。何かの間違い?でも、そんなはずはない。
「あっ。そうだ。レンアからの連絡でね。明日は会議があるから、会議所に来いと言ってた。私はサボるからよろしくね。」
最後に私はこれだけ言って部屋を出た。
47 『一縷の望み』 ミサ 会議所
クレアが帰ってから急に戦争が終わった。あの法廷で得たものは実に少なかった。集まった意味などあったのだろうか?それとも、記憶が消されたのか・・・?
さらに、レンアが法廷から帰ってから様子がおかしい。急に平和宣言までしてしまった。私は大賛成なのだがいくつか疑問もある。なぜ急にこの世界が平和主義になったのだろうか。私も変な感情に蝕まれているような気がする。きっと誰かに催眠をかけられている。魔術師だから少し抵抗する力があるのだろうか?
こんなことを考えていると続々と人が集まってきた。クレアとファクトの姿はない。彼らはどこへ行ったのだろうか。
「会議を始めます。」
レンアの冷たい声が部屋に響く。赤ノ王よりも青ノ王の方が上なのだろうか?いや、正しくは亡国ノ王が最も大きな権力を握る。クレアが赤ノ王でよかったと思っているであろう。
「長くに続いた無駄な戦争にも終止符を打ち平和な日常が蘇りつつある。後は復興のみ。最上級兵士は戦死した人はいない。急に戦争が終わった理由はわかりません。しかし、きっとこの先は平和が待っています。」
レンアの無駄に長い話が始まった。
レンアの前話が終わると本題に入る。
「今回の本題は今後の国についてです。赤、青、黄、緑すべての国に王が誕生しました。亡国紫ノ王妃もいるのでしょうが正体を明かさないのでいないと見ます。4国で今後の国の政治について話し合います。まずは赤から。」
私は例に従って司会だ。
「えっと。赤ノ王女ルイ・スティスはご覧のとおり欠席です。赤ノ方針は今後も4国別々ですが今後もこのように集まる機会を作り友好関係を築ければいいと思います。私達は。」
さっきのレンアの話とは異なり随分貧相な結論のみの回答をした美咲だったが構わずに進める。
「では黄ノ国。」
「わが国も王ソン・ファクトが欠席のため私が・・・。」
なんと、赤と黄の王がサボる微妙な会議だ。あの二人は一体何をしているのだろうか。
メイの話は赤とほとんど変わらなかった。
「次は緑。」
「我が国は全ての国が合併することが最善策かと。そうすれば、より一層友好関係が深まりよい結果をもたらすと思います。そして何より、戦争は絶対に起こりません。」
緑の言いたいことは良く分かる。私も合併には賛成派だ。
「最後に、わが国は緑と結論が同じです。」
私は適当に意見を述べる。
ここからが大変なのだ。多数決をとるにしても半分に分かれてしまって結論は出ない。王が勝手に決めるとしても色々ともめてしまってラチが明かない。
「えっと。では2つの意見をどのようにしてまとめますか?」
きっと意見を決める方法も決めるのが大変だ。
「クジ」「多数決」「王が決める」「ジャンケン」
たくさんの案が出る。
「クジのほうがフェアだよ。」「誰が引くの?」「確かに・・・。」
「多数決でいいでしょ!」「意見が半分に分かれるよ。」
「王が決めれば楽だ!」「王って今、合併派しかいないよ。」
「ジャンケン!」「誰対誰?」「全員」「面倒だよ。」
手も挙げずに発言をするせいで会議の意味がまったく無い。私は注意をしようと息を吸った。
「戦争やっちゃえばいいんじゃな~い???」
私の前に誰かが大声をあげた。
静まり返る室内。誰の発言だろうか。
「誰が言った?」
私が訪ねると窓のほうから返事をする声が聞こえた。
「は~い!」
のん気に手を挙げる彼女は何故か笑っている。
丸窓の縁に立って私たちを見下げているのはルイとファクト。ルイの手には紅の剣が握られている。
「今、なんと言った?」
レンアが挑発気味に言っている。
「あら?聞こえなかったの?この世は力で支配するべきと言っているのよ。」
ルイは何を考えているのだろうか。王になったばかりで少し思い上がっているのか?いや、クレアはそんな人間ではない。第一に王になったのは最近の話ではない。姿を現したのは最近だからいつから王になっていたか知る者はいない。
「この会議が何の会議だか分かっているの?」
美咲が大声を上げる。
「平和のために戦えばいいじゃない。戦いを逃げていては平和は訪れない。今するのも、後でするのも同じこと。・・・私たち以外に思っている人もいるでしょう。」
ルイの言っていることは少しだけ分かった。でも、何故か平和の心のほうが大きい。不安定な天秤はどちらに傾くのか未だに分からない。
「だって、私がこの世界の半分を支配している。この中の約半分は私側よ。・・・そうでしょう皆さん。」
ルイの不気味な声とファクトの不自然な笑みが調和して実に恐ろしい雰囲気になった。私はもう、侵食している心と自分の本物の心の区別がつかない。
私は自分に言い聞かせる。本心はこっちだ。私が正義だ!!!
ご覧頂ありがとうございました。
続きは3月30日9時を予定しています。
そろそろ、話に矛盾点または人名ミスが出てくると思います。
今後もよろしくお願いします。
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