~第2章 第1幕 架け橋~ 24~25
注意:殺人が起きます。
登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。
中学生の書いた作品です。
無駄に長いです。
似ている作品があったらごめんなさい。
(本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)
一言:今回からは残留組(理想郷に行かなかった人)の話になります。新キャラも登場します。
24 『亀裂』 翔大 会議所
クレア、ミサ、美咲、ルナ、健太、アキラ、レンアがいなくなって3日が経った。帰りを待ち会議所で寝泊りをしていたのだが未だに帰ってくる気配を見せない。
「帰ってこないな。」
隆人は心配そうな表情だ。無理もない。
「あのメンバーならば大丈夫だろう、きっと帰ってくるよ。それより、赤ノ国のアジトに帰るか?ここで待つ必要はない。」
7人がここから去ってから指示を出しているのはメイと達也だった。彼らはもう帰ってもいいと言っているがなかなか帰るものはいなかった。
「そうだな、みんなを呼んでくるか。」
隆人は部屋を出て行った。
俺たちは久しぶりに帰ってきた。クレアと美咲が心配だが俺たちには何もできない。
「今後どうする?」
夕菜が首を傾げている。何もすることがない。
「大丈夫かなぁ。2人とも。」
美羽が不意に不安そうな表情をする。
「美羽。俺たちにできることはない。無事を願うことしかできないんだ。」
「わかってるよ、わかっているけどさ。頭ではわかっているつもりなんだよ。でも、現実はそうじゃないんだよ。」
妙に静かな会議室は不安が増す。青、黄、緑ノ国にも誰も帰ってきていないらしい。もう、諦めるしかないのだろうか。今日も何をすることもできずに1日が過ぎ去っていく。こんな日々がいつまで続くのだろうか。考えるだけでも恐ろしくなってしまう。
「もうすぐ桜が咲くね。」
美羽がある日言った。気づけば冬が終わり春が近づいてきている。7人がいなくなって四色が集まる会議もなく、戦争もなく、ただただ平凡なつまらぬ1年が経った。
「そうだな。」
俺は適当に返事を返した。
「知ってる?万年樹の近くに小さな桜の木が生えているんだよ。万年樹の寿命もそろそろ見たい。守ってあげてね。」
枯れた大地に降り注ぐ雨は、芽が枯れないように守っているかのようだ。
「久しぶりに会議所に行ってみるか・・・。確か、各自の部屋もあるんだよな。」
俺がそっと呟き振り返ると部屋にはみんながいた。
「そうだな!!」
康介は元気に声を上げている。まるで、俺がこのことを提案するのを待っていたかのようだ。
「地下のポイントに行くぞ~!合言葉は忘れていないだろうな!」
ならば、俺も明るく振舞おう。見えてくるものが変わるかも知れない。俺は微笑み地下室へと走った。
豪華絢爛な地下室は何も変わっていなかった。会議所も何も変わっていないといいが。
『退く事も恐れちゃだめよ、どんなことでも絶対に命を落としてはいけない。絆、希望を忘れずに胸に抱きしめてね。』
『戦争だから仕方ないのかな?でも、戦争中でも敵と仲良くしたっていいんじゃないのかしら?』
過去にクレアが言っていた言葉を急に思い出した。俺にもまだ出来る事などあるのだろうか。
「ハートビートウォーカー」
俺は会議所のポイントへのワープを念じた。
「ねぇ、攻めるならば今がチャンスでしょう。クレアもいないし。」
「でも、攻めているときに帰ってきたら危険だな。」
「ドラマチックな展開ねぇ。でも、攻めるなら青ノ国のほうが言いと思うけど。ミサやレンアがいないのよ。攻め時よね。青を攻めてから赤にいけば簡単だと思うし。」
なにを話しているのだろうか。攻める・・・戦争でも起こすつもりなのだろうか。
「赤はクレアがいなければよわいでしょ。」
「なにをしているのかな?」
俺より先に康介が話しを遮った。
「康介!!!ち、ちがうのよ。ゲームで!!!!」
話していたのは緑ノ銃剣士、樹と看護師リカ、作戦部達也だった。
「言い訳するなよ!最近仲良くなってきたと思ったのにまた戦争かよ!」
康介が声を張り上げる。
「話を聞け!暇なのはお前たちもわかるだろう!!!だからちょっとした作戦ゲームを!」
達也の話を康介はまったく信じない。
「最低だな。所詮緑ノ国は昔から何も変わっていないんだな。」
そう吐き捨てて康介は舞踏会場へ向かった。
3人は心配そうな表情をしていた。
「本当なのよ。」
リカは悲しそうに話している。美羽はやさしく口を開いた。
「大丈夫。きっとわかってくれるよ。今の康介は少し焦っているのよ。いろいろあってね。わかってあげて。あれも本心ではないはず。」
微笑んだ美羽はリカの目にはどう映ったのだろうか。
「俺たちは数日間こっちにいるけどそっちはどうするんだ?」
俺は達也に言った。
「あぁ、俺らはそろそろ帰る。・・・聞かれる前に言っておくけどまだ誰も穴からは出てきていない。」
「そうか。」
俺は達也に手を振った。
25 『朽ち果てる』 夕菜 会議所
会議所にきてから数ヶ月の時が経た。なんだか、各国の友好関係が悪くなってきている気がする。いや、気のせいではない。クレアたちが築き上げてくれた関係も、みんながいなくなった途端に途絶えてしまった。これが四色戦争の引き金となってしまうのだろうか?しかし、レンアは赤ノ王が誕生すれば戦争が起こるといっていた。今はただ、戦争が起きないことを、赤ノ王が誕生しないことを、クレアたちの帰還を祈ることしかできないのだ。
赤ノ王。クレアか美咲。どちらかが王になっていたら戦争は時間の問題。しかし、一方が王になれば一方は私たちの元に帰ってくるはずだ。
徐々に広まる負と疑惑の連鎖。噂話は最も素早く伝わる。
そして最近、何者かによって立てられた法廷。この存在の意味はまだよくわからない。
私は窓に手をあてた。少し前までは乾いていたのに少し湿っている。露が手につき冷たい。奥のほうに小さく見える万年樹には秋色の木の葉が舞っている。また冬が巡ってきた証拠。
「そうだ。約束は今日だったかしら。」
私はカレンダーと時計を見た。
「間に合うかな。」
私は窓から手を離して歩き出し自室から出た。長い廊下の先に見えるワープポイントに走った。ワープポイントで私は呪文を言った後、作戦部のアジトに行くことを念じた。
「夕菜!」
私の目の前にはひさしぶりの顔ぶれだ。
「あら?みんなはまだ来ていないんだ。」
私も少し遅れているのに部屋にいるのは黄ノのミク、みさと美里、青ノ大樹、ゆき結姫そして智
「みんな来れないんだよねぇ。特に緑は忙しいからさ。」
微笑しているのはミクだった。
「智、来るなら一言言ってくれてもいいでしょ~。」
「ノックしても出てこないから・・・。」
久しぶりの作戦部のメンバーその中にも本当に久しぶりの人がいた。
「結姫。足は大丈夫のようね。よかったわ。」
私の目の前で微笑むのは結姫。数年前の事件で足を大怪我したのだ。なかなか呪いが解けなかったためおおやけ公の場には出なかった。レイは作戦部と名乗っていたが本当は看護師。結姫の変わりに作戦部に役職を変更していた。
「えぇ。あの事件の前にミサが呪いを解いてくれたの。その後は順調に治っていったの。」
「よかった。」
そういえばここに来ることはずいぶん前から言われていた。達也が何かを悟ったのだろうか。その達也は今は来ていないが後にくるだろう。
「やばいな。四色戦争。このままだと本当に起こる。」
大樹はあせっているようだ。
「でも、赤ノ王はまだいないわよね?きっとまだ大丈夫。」
「油断はできないよ。いまは、いないけれど時の流れには逆らえない。疑惑は増殖するの。現に、緑ノ国はもう孤立しはじめているでしょう。こんな感じで止められない連鎖は続くのよ。」
ミクの言葉に対して美里の言葉は重かった。
― ボンッ! ―
ワープポイントから煙が出ている。誰が来たのだろうか。煙が消えてきた。
「達也!来られたのね。」
来たのは達也だった。緑ノ国は無理だと思ったが何とか、来ることができたようだ。
「あぁ、なんとかな。」
「莉子の様子はどうだ?」
口を開いたのは意外なことに智だった。
「ショックは大きかったようだ。まぁ、無理もないのだが。」
莉子が康介に恋心を抱いていたのは昔から知っていた。そんな康介に嫌われたのは大きなショックだろう。赤ノ国はどうやら鈍感らしい。
「それはそうと、今の状態はやばくないか?緑は相当孤立しているぞ。俺もちょっと肩身が狭くて困っているんだ。どうにかならないか?」
達也は大変のようだ。疲れた表情を必死に隠そうとしているが、それもうまくいっていない。
「でも、戦争が起きても宝も兵士も少ない。そこまで死者は出ないと思うよ。」
平和主義のミクは悲しそうな顔をしている。
「でも、戦力はなくても“ロミオとジュリエット恋愛”になったら困るわよ。」
知識多彩の結姫の言葉はよく理解できない。ロミオとジュリエットとは何だろう。
「この世には裏切りもあるけれど、信頼や友情。最も恐ろしい恋愛も存在するのよ。自我はイレギュラーなもの。環境が変われば心情も変化する。そのなかでも恐ろしいのは恋愛。愛は洗脳と同じ。理性があるように見えて本当は無くなっているのよ。」
結姫の言葉はどことなく理解できた。
「あの世で結ばれよう。というものか。」
美里はため息をついている。それはどちらの意味なのだろうか。
「自分を殺すのは大罪。人を殺すことよりも大きな過ち。」
ミクもそれには同意しているようだ。
「恋愛は罪とみるか。恋愛は善と見るか。それは個人の解釈となる・・・か」
達也は目を窓のほうに向けた。
「7人がいなくなって1年くらい経ったのか。早いな、時の流れは。ところで、赤ノ王の報告などはないのか?」
「一切ないわよ。」
強く噛み締める唇からは血の味がした。
「どこに行っているのかなぁ。ミサがみんなをおいて1年も長居するわけないし。でも、道に迷うようなことはありえないし。ありえるとしたら・・・?」
達也も首を傾げている。確かに、友人思いのミサにはありえない行為。
「迷子が出た。あるいは・・・。」
今日は妙に智の言語に迫力を感じる。なんだろう。
「あるいは、時が早く流れているところにいるか。」
「!」
私は時の流れが速いと言われる伝説の国がある。
「天使の理想郷。こっちの世界ではフェアリーキングダムと呼ばれるところ?でも、あそこは、おとぎ話の世界でしょう。現実には存在しないはず。」
私の話にみんなの表情は変なものだった。
「あぁ、フェアリーキングダムっていうのはね。赤ノ国の作戦部に代々伝わる話なの。どこの国でもあるでしょう。代々伝わるおとぎ話が」
私の問いかけにやっと気づいたかのように頷き始めた。
「なるほどね。どうやら、私たちに伝えられてきたおとぎ話という名の伝説は事実なのかもしれないわ。」
「ならば、全ての話を把握しておく必要はあるな。まぁ、問題は王族だが。何とかなるだろう。」
達也にしては珍しい物言いだ。確実ではないことを信じるなんて・・・。
― ドガンッ!!! ―
不意に聞こえた爆音と激しい振動。まるでロケット弾が近くに飛んできたかのようだ。
「おい、まさか戦争か!?」
慌てた様子の達也が不吉な発言をしている。
「ちょっと。やめてよ、達也。」
「でも、可能性は0ではないのよ。」
心配するミクに追い討ちをかける結姫。
「そんなことはどうでもいいわ。まず、見に行きましょう。」
私達は扉を開いて外に出た。爆音のわりには被害が小さい気がする。周囲を見渡しても何も変化はない。
「おい、あれって。」
智の力ない声がかすかに耳に入った。智の目線をたどってみるとその先に会ったのは変わり果てた万年樹の姿だった。
「うそ・・・。」
赤ノ国の象徴万年樹が燃える姿は緑ノ国にあるここからも良く見えた。私は同時にある言葉を思い出した。
『知ってる?万年樹の近くに小さな桜の木が生えているんだよ。万年樹の寿命もそろそろ見たい。守ってあげてね。』
美羽が言っていた万年樹の寿命。それは本当だったのか?しかし、寿命と言っても燃えるわけが無い。意図的に仕組まれたものだ。おそらくロケット弾のしわざだろう。
「とにかく行こう。万年樹で1番近いポイントはどこだ?」
「たぶん。赤のアジトのはずよ。」
「急ごう。」
ご覧頂ありがとうございました。
続きは3月10日9時を予定しています。
そろそろ、話に矛盾点または人名ミスが出てくると思います。
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