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臨界(仮)  作者: vastum


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62/67

62話

男は剣を見上げていた。


中央の剣の束。


何十本も地面に刺さっている。


鎖でまとめられていた。


風が吹く。


カチャ……


鎖が鳴る。


男は少し首をかしげる。


「……多いな」


その時、声がした。


「重そう」


男は振り向く。


女が立っていた。


女も剣を見ている。


「全部同時に落ちたら大変」


男は少し笑う。


「確かに」


女は剣の刃を見る。


夕日が反射している。


「でも」


「誰も触らないね」


「触った人はいる」


「抜けた?」


「抜けない」


女は少し笑う。


「そっか」


風が吹く。


鎖が揺れる。


カチャ……


女は広場を見回す。


「ここ」


「静かすぎない?」


「そうか?」


「うん」


女は少し考える。


「普通」


「鳥とか」


「もっと鳴く」


男は空を見る。


遠くで鳥が飛んでいる。


「確かに」


少し沈黙。


女が聞く。


「名前は?」


「タク」


「私は——」


その瞬間。


女が消えた。


男は中央の剣を見る。


風が吹く。


鎖が鳴る。


カチャ……


次の瞬間。


男の姿も消えた。


広場には誰もいない。


風だけが吹いていた。

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