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作戦

 エドオリオの街では認識阻害の魔道具は作動させていない。


空中にプカプカ浮いているララメリアを慌てて元に返す。リリアさんとお近づきになれるのは嬉しいが、関係の無い人達に知られる訳にはいかない。さあ、なんて誤魔化そう?


「何の事かな?」


「さっき消えた人が言っていた。貴方はウィルって言うのでしょ?前のスタンピードの時、私達はキマイラに攻撃を受け瀕死の状態になった筈。なのに目が覚めた時、傷1つ無かった。私は無くなって行く意識の中でウィルって聞いていたの」


「意識が朦朧としていたなら聞き間違いだと思うよ、俺にはそんな力は無いもの」


「今の戦いを見ればそんな事は無いと思う」


「う~ん、困ったな。誤解なんだけど、まだ魔物もいるし今度にしないか?」


「……解った、今度は証人を連れてくる」



「ウィル、大丈夫?証人ですって」

「参ったな」



魔物の掃討も終わり、アリスとタクトの気持ちが落ち着くまで、次は何をすべきかお互いに考えようと言う事になって暫くは各々自由行動にした。




「皆、考えがまとまったかしら?」


2日が過ぎ、広間でハーブティーを飲んでいるとアリスとタクトがやって来た。2人の首には、あの涙の結晶の首飾りが掛かっている。どうやら気持ちの整理がついたらしい。


やはり2人の精神力はたいしたものだな。


「もちろんさ」


最初に上がった話はガレキーニをどうするか?だった。


「フェイクライフで全ての繋がりが判ったのだから、そろそろ退場してもらったら?」


「そうですね、ウィルも返り咲きを図ったらどうです?」


「ガレキーニは何時でも始末出来るので、もう少し泳がした方が良いのでは?」


「お家再興は、そんなに簡単な事では無いし、まだ早いと思う。俺としてはリベレルの葉を売る方法を考えたい」


「そうね、リベレルの葉を上手く使えばウィルのお家再興にも役立つかもしれない」


「確かに」


「リベレルの葉か、ガレキーニが間違いなく絡んで来るわね」


「うん、そこをどうするかが問題なんだ」

「やっぱり消そう」

「フレアは意外と過激だな」


「そうかな、貴族なら普通に考えるでしょ?」

「まぁ……そうね」


「余り出てきて欲しくないから、病気になってもらって自然に消えてもらおうか?」


「「「どうやって?」」」


「アリスとタクト、それにサユリカには気を悪くして欲しくないんだけど、どうせなら絶望感を味あわせたい」


「話してみて下さい」

「分かった……こう言うのはどう?」



「それなら大丈夫です。気にしません」

「僕も」

「私もです」


「やっぱりウィルが悪党に見える、悪魔的発想ね」


「勘弁してくれフレア、因果応報ってやつさ」


「そうですよ、フレアさん。ウィル様はそんな方では有りません」


「解ってる、冗談よ。良い考えだと思うわ、賛成よ」



ーーーー


「2人きりで高級娼館に行くからと言って悪さをしないで下さいね」


「い、嫌だな、しませんよ、なあタクト?」

「そうですよ、お姉様」


「そうですね、そんな事をしたら孤児院のあの子が悲しみますものね」


「お姉様、何故それを……」


「いつもお世話になっていると言って、手作りのお菓子を持って来てくれたのよ」


「そうですか」

「何よ、今度紹介しなさいよ」

「なんだ、知らなかったな」


「わ、解りました」


皆に言われて真っ赤になっているタクトだが、どこか嬉しそうだ。


ーー



「この娼館から行こうか」

「分かった」





ガレキーニの好みはムチムチしたタイプなのは判っている。スケベ親父め。



「ウィル、この中にいる?」

「いないな」


「支配人、これで全員かい?」


「いるにはいますが、病気で臥せっていて……」

「病気で……構わない、見せてくれ」


「こちらで御座います」



病気で顔色が悪いのだが、かえって色気が増している感じだ。それでいて可愛らしさも有り、なんと言ってもムチムチ感が良い。


「この人にする。身請けの金額は?」


「そうで御座いますね……借金は金貨1200枚ですが健康ではないので、半分、半分の金貨600枚でいかがでしょう?」


「解った、それで良い」

「ありがとう御座います」



ーーーー



「名前はエアリアさんだ」

「宜しくね」


「はい。でも、なぜ私しなどを?覚悟は決めていたのですが」


「そうだね……君を利用させてもらう。その代わりに病気も治すし自由になれる。良いかい?」


「な、治るのですか?……もちろんです」



病気を治す前に彼女のフェイクライフを創る。


彼女には申し訳ないが、作戦が終わるまでは部屋にこもっていてもらう。





「いいかいエアリア、君はハミルトン王国の子爵のお嬢様だ」


「お任せ下さい。必ずガレキーニを落としてみせます」


ベンジャミンからの情報でガレキーニはガラザス王国領ファルサの街の式典に行く事が判っている。


俺が今1度に創れるフェイクライフは、魔力量を考えると10人が限界だ。


馬車を用意して御者2人、側仕え2人、護衛の騎士4人でベンジャミンが既にいるので10人ギリギリだ。


ガレキーニの馬車が来るのを見計らってエアリアの乗っている馬車を襲う。茶番劇の始まりだ。


「ウィル、奴の護衛達が来たわよ」

「よし、引き上げよう」


あとはエアリアのお手並み拝見だ。



ーーーー


エアリアから上手く行きましたとの連絡をもらった所でフェイクライフ達には戻ってもらう。


一週間が経ち、リベレルの葉をどうやって売り出すかを皆で考えているとベンジャミンから連絡が来た。


「解った、ありがとう」


「ベンジャミンは何て言ってきたの?」


「ガレキーニが暫く休養すると国王に連絡が有ったらしい」


「思惑通り病気になったのね」

「そうらしい」




ガレキーニ、お前を治す気は無いがアナサマで会おう。


いつも読んでくださりありがとう御座います。


面白いと感じられましたら、下段に有ります評価の☆星やブックマークを付けて貰えると嬉しいです。



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