表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩全集4

フェアウェル

作者: 那須茄子
掲載日:2026/03/30

さようならを言うたびに 

季節が変わって

置き去りにした言葉だけが 

まだ行き場を探している


思い出はいつだって 

優しさのフリして滲んで

触れたら壊れそうなほど 

綺麗なまま残っている


誰かと歩いた日々が 

未来を照らすなら

この涙の意味さえ 

少しは誇れる気がした


さようなら 

それは終わりじゃなくて

次の僕へ続くドアの音

振り返るたび痛むけれど

ちゃんと前を向ける


どんな夢を見ても 

それでも今日を選ぶことが 

僕の、私の小さな勇気



失うことでしか掴めない光があって

手放した瞬間にだけ 

自由になれる想いもある

さようなら 

それは悲しみじゃなくて

ひとつの生きた証

重ねた日々は消えない

そっと胸にしまい込んでいくもの


いつかまた笑えるように

あなたがくれた景色を連れて

歩き出すよ

向かう舳先へ

まだ見ぬ風が頬を撫でても

迷いながらでいいと

誰かの声が背中を押してくれる



たとえ昨日が遠ざかっても

心に残った出逢いは消えなくて

さようならを重ねた分だけ

人は優しくなれるのだと

ふと気づいた瞬間に

少しだけ世界は広がる


そしていつか

思えるんだ

あの日のさようならは

僕を前へ進ませる

いくつもの大きな手のひらだったと

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ