君主にとっての敵は、
君主にとっての敵は、内と外の双方にある。
これらの敵から身を守るのは、準備怠りない防衛力と友好関係である。
そして常に、良き力を持つ者は、良き友にも恵まれるのである。
「君主論」
今の日本の課題を、そのまま言っているような警句である。
「防衛力の整備」と「平和外交」を、適宜適切に行い、この日本を守る。
信頼できて連携できる「良い国」との関係を構築する。
どれか一つ欠けても、国の安全に懸念が生じる。
日本の「防衛力の整備」に関して、近隣国が「問題である」とのメッセージを出すことが多い。
(それを利用して、左派系政治家、マスコミは政権を非難する)
ただ、日本の防衛力の整備が、近隣国にとって「取るに足らない程度」であれば、そんな「問題である」メッセージを出さないはず。
(その意味で、日本の防衛力整備が、一定のプレッシャーを近隣国に与えているとも言える)
また、日本政府としても財政厳しい中、多額の防衛投資を行っても、近隣諸国に「取るに足らない程度」と低評価されてしまえば、ほぼ無駄な投資になってしまうのだ。
その意味で言えば、日本の防衛支出も、一定の効果を出しているとも考えられる。
ただし、近隣国からの抗議には複数の目的がある。
・国内向けの政治パフォーマンス 。
「日本が軍拡している」と言えば、自国民の不満を外に向けられること。
・国際世論向けの情報戦の展開 。
日本を“軍事的脅威”として描くことで、自国の軍拡を正当化できる。
・交渉カードとしての牽制 。
日本の政策決定に影響を与えるための外交的圧力を目的とする。
つまり、抗議が「日本の防衛力が強いから」とは限らず、「政治的に利用しやすいから」 という理由も大きいのである。
また、日本の防衛投資の目的は本来、日本が攻撃されないようにする(抑止)、攻撃された場合に被害を最小化する(防衛)、同盟国との共同作戦能力を高めるためであり、相手国がどれだけ抗議するかは副次的な指標 になる。
「日本の防衛力整備=近隣国へのプレッシャー」という構図は、地域の安全保障ジレンマも伴うので、日本が防衛目的で軍備を増強したとしても、近隣国はそれを“攻撃準備”と解釈するので、
その結果、相手も軍拡し、緊張が高まる可能性もある。
いずれにせよ、マキアベリ氏が語るように、「準備怠りない防衛力と友好関係」の整備においては、気を抜くことなく、対処が必要になると思う。




