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黒猫は眠らない  作者: 鳩胸 ぽっぽ
試される大地ホッカイドウ
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鯉の滝登り

 メカヒグマ、なんとか討伐完了。

 メカヒグマを倒し終わって、やっとアサヒカワに向かうことができた。が、やはりアサヒカワまでは一筋縄じゃいかない。


「なんだこの大瀑布は……」


 森を抜けた先にあったのは巨大な滝。

 ぽっかりと開いた穴に水が落ちていっている。下には水が溜まっており、結構高さもあるので落ちたら危険だろう。


「こりゃ大回りしていくしかないけど……」

「これ大回りってどんだけ時間かかるんだ?」

「ものすごく巨大な穴だからね……」


 直径だけでもものすごく大きい穴だ。

 この大瀑布は世界が合わさった影響でできたものなのだろうか。


「ナイアガラの滝も目じゃないですねぇ。とりあえずこの穴の周囲を沿って歩きませんか? 立ち止まってたら一向につかないと思うので」

「そうだね」


 オレらはとりあえず穴の周りを歩くことにした。

 ここからでも水が落ちる音は聞こえてくる。この大瀑布の轟音が響き渡る。


「ここらへんでは戦いたくないな。事故って落ちたらひとたまりもねェぞ……」

「同意。もうこの穴深いもんねぇ~。かろうじて水面が見えてるけど」

「落ちている水の量も半端ないですねぇ~!」


 オレらが知っているホッカイドウじゃない。

 もうここは日本のホッカイドウと同じという先入観はないほうがいいな。未開の地。オレらにとってはどこいこうにもなにがあるかわかってないものだと思うしかない。

 まァ、それはチバに行った時点で理解すべきだったが。


「ん?」


 滝のほうを見ているとなんか変なのを見てしまった。


「あれなんだ?」

「……錦鯉?」


 滝を錦鯉が昇ってる。

 鯉の滝登り。栄転とかそういうのだが、文字通り鯉の滝登りを直で見れるとは。いや、そうじゃねェよ。物理的に不可能だろ! あの錦鯉、目視できるくらいにはでけェし!


「……射程距離だな。倒すか?」

「なんでそんな非人道的なことできるの! 可哀想でしょ!」

「えぇ……」

「努力して這い上がろうとしているのに人の心がないやつだな」

「これオレが悪いの?」


 経験値の足しになるだろ。

 それに、あれは絶対魔物だし、オレらを襲ってこないとも限らねェ。だから早いとこ撃ち落として逃げるか、撃って倒したいんだが。


「頑張ってるのなんざ知るかよ!」


 オレは銃を構えて狙撃した。

 鯉の頭にぶち当たる。鯉は力を失って、水面に落下していくのだった。倒したということで経験値が入ってくる。やっぱ魔物だったか。

 

「ひどい……」

「人の心とかないんか?」

「意外と合理的な考えを貫くのだな君は……」


 合理的な考えを貫いて何が悪い。

 オレは銃をしまう。


「ラズリも一回滝に落ちて死ねー!」


 と、クンツァイトがオレをどんっと突き落とす。

 オレはそのまま落下していったのだった。が、忘れてもらっちゃ困るぜ。オレの種族。


「オレは空を飛べるから突き落としても無駄だよん」

「ですよねぇ」

「はっはっは。クンツァイトもば……おわぁ!?」


 魔法が飛んできた。

 そういやこいつ魔法使いだった! 遠距離攻撃持ちじゃねェか!


「ここは逃げるしかねェな! 先行ってるぞ! ダブルジェット!」


 音速の速さで逃げるしかない。










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― 新着の感想 ―
[一言] 放置してたら龍になるんやろなぁ...
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