40話 野菜と芋を育てよう、酒造りも始動
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住居が完成したな。これで550世帯が収容可能となった。一先ずはこれでいいのではないか? 吸収する村次第だが。まだまだ作った方がいいか。次に作るものも決まってないしな。
ともかく家は作ろう。あって困るものでもないしな。城下町いっぱいまで作っても問題無いだろう。ドンドンと建てて行こう。余っているくらいで丁度いいだろう。
野菜の種については町には売っていなかった。村で売って貰えたので野菜の種も入手出来た。村では色々と交渉をした様だ。偶にあることらしいがな。殆ど種を売ってくれという事は無いらしい。
とりあえず何十種類か買ってきた。季節は関係なかろう。ここは地下だ。魔太陽もある。季節は一定と考えてもいい。実際の所解らんしな。解らんならそれで良い。別に誰も困らぬ。
季節を感じるという事は殆ど無いのだ。……果樹ですら錯覚しているのだからな。何故か季節に関係なく実がなる様になってしまった。別にそれならそれで良いのだが。
雪も降らぬし、まるで龍の園のようだな。……だからか。私が暇を潰さないとやっていられないのは。環境が似すぎて居るのがあるのだろう。片や天空、片や地中という違いはあるが。
だから野菜の種も何時蒔いても良いだろう。という事で蒔かせている。そのうち育つだろう。なるべく農民出では無いもの、教育を施した子供だった農民にやらせている。経験が無い方が上手く行く可能性がある。
麦とは勝手が違うだろう。麦のつもりでやられても困るのだ。その辺はカトリーヌに任せた。彼女は魔界では農民だったからな。野菜も育てた経験があるとのことだし、上手くやるだろう。
別に全ての作物で成功しろとは言っていないのだ。数種類でも成功すれば良いのだ。上手くやってくれれば儲けものだ。その技術の継承もやっていかねばならんがな。
ゆくゆくは何種類かの作物を作れる農民が出来ればいい。麦だけしか作れない農民よりも畑が広くなってくれれば良いのだ。食べられなければ輸出すればいいしな。魔界に売りに行けば良いのだ。
買ってくれるかは疑問だがな。最悪はスライムの餌になるだろう。それでも別に構わない。食料の自給が出来ない方が問題だからな。余らせて腐らせる分には別に構わん。
皆腹いっぱい食えば良いのだ。そうすれば味を求めて店を出したりするようになるだろう。小悪魔たちの様にな。人間の店屋はまだない。そのうち出来てくるだろう。
そう言えば、芋は沢山あった。町にも沢山の芋があった。……芋だけで十数種類あったそうだ。残念ながらクレールではどの芋が良いのか解らなかったので、全部買ってきてもらった。
それをカトリーヌに見て貰ったのだが、どれもそこそこ美味しく食べられるとのことだったし、お酒の材料にもなるとのことだった。増やすのも簡単なようだしな。こっちは輸出用としても問題無いだろう。酒はどれだけ有っても良いだろうからな。
芋は爆発的に増えるが、連作が出来ないと言っていた。カトリーヌがどの芋も大体は駄目だと言っていた。出来るものもあるかもしれないが、避けた方が良いだろうとの事だった。
そんな訳で、農地に野菜やら芋やらがドンドンと植えられた。畑もその都度広がるから万々歳だな。広げればいい。空間に余りはあるのだ。どんどん使ってくれたまえ。
そして酒なのだが、人間は誰も作り方を知らなかった。樽は買ったのだがな。酒の作り方が解らんとなると問題だな。どうにかするしかあるまい。
『という訳なのだ。樽は用意したが誰も酒の作り方を知らぬ。そこで技師を雇えんか?』
『技師ですか。流石に無理だと思いますよ。そもそも酒造りは秘蔵の物が多いんですよ?』
『ふむ、ではここの小悪魔どもは知らんのか?』
『さあ? とりあえず聞いてみますけど、期待はしないでくださいね』
『うむ、出来れば御の字だと思う様にする』
そんな訳で、クレールに探してもらった。酒が作れるものはいるのかと。そうすれば何人か居たのだ。密かに自分だけの酒を作っていた奴らが。
『……一応、許可の無い酒造りはルールには違反していないですけど、推奨はされていません。その所は覚えておいてください』
『うむ、出来るかどうかが問題なのだ。出来るのだな?』
『出来ますよ、龍様。まあ買った方が美味いですがね』
『金の無い時の酒ですよ? あんまり美味くないのが何とも言えんのですわ』
『飲めりゃあ一緒よ。酔えりゃあ何でも構わんさ』
『うむ、して、作り方はどうするのだ?』
『俺のはパンの種を作って沈める方法だな』
『なんだ、お前もか』
『みんな一緒か、俺もだ』
『パンの種を沈めるとな?』
『樽があるだろ? そこにパンの種を3分の1程入れるんだよ』
『そこに水を入れる。すると時間が経つと酒になるんだ』
『コツはパンの種は一晩しっかりと寝かせることだな』
『ふむ、パンの種はどのように作るのだ?』
『小麦粉を水で練るだけですよ。その辺の粉ひき所で麦を粉にするんですわ』
『そういや、ここには粉ひき所は無いな』
『川も無いし、風も吹かんからな。魔道具があったはずだな』
『それは買わねばならんのか?』
『粉にするだけだから別に要らねえっちゃあいらねえが』
『無いと大変だぞ? パンの種が雑になる』
『俺は一回やったが、粉ひきはした方がいいぞ。酒が出来るのが遅いし不味い』
『ふむ、では魔道具は買わねばならんな。クレール、手配を頼む』
『解りました。買っておきます。パンは焼かなくても良いのですか?』
『焼いた方が出来がいいが焼くのは手間だしな』
『それに粉にしないといけねえ。それは面倒だ。粉ひき所でも出来ねえからな』
『それにパンが硬くなるまで待たないといけないからな。種でも出来るんだ。簡単な方でやればいいだろ? それに一度つくりゃあ樽が酒を覚えるからな』
『まあ失敗を前提にやってみるしかあるまい。パンも焼けるとなっては無駄にもならぬだろうしな』
『そうですね。とりあえず買っておきます』
何とか酒造りの方も進みそうだな。時間が掛かるそうだが、1年程で出来るのではないか? 知らんが。まあ何とかなろう。私は住居を作るとするか。さて、ドンドンと作ろうか。




