27話 3人目の眷属、とりあえずは剥ぎ取り要員
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人間の移動はそこまでの苦労を伴わなかった。2度もやれば慣れるし、2度目からは他にも人間がいるからな。何をすればいいのか人間同士で教え合っていたようだ。私は人間の言葉が解らんからクレールの話でしか無いのだが。
とりあえず、学校は出来たので、クレールを先生に配置し、子供の教育をさせる。悪魔崇拝者も作り出すらしいからな。妥当な人事だろう。
役所にはクレールのウィルソン商会から悪魔手を借りた。費用は掛かったが、最初が肝心なので戸籍作りに携わって貰った。眷属の召喚も考えたが、人手は足りたので問題なしという事には……流石にならんぞ。
クレールは先生として1年以上は張り付くらしいし、カトリーヌも剥ぎ取りの仕事をやるにしては忙しすぎる。今が肝心なのだ。今必要なのは剥ぎ取り要員だ。カトリーヌが仕事で使えぬ以上召喚するしかあるまい。
さてと、呼ぶのは悪魔固定で良いとしてだ。対価も私の血でいいだろう。久々に召喚するわけだが、今回はどんな悪魔がやってくるのか。……ゴブリンを呼ぶのはノーカウントだ。
『わー、後輩が出来るんですね。どんな悪魔がやってくるんだろう』
『こればっかりは合う合わないがあるからどうなるか解らないわね』
『うむ、始めるぞ。悪魔よ来たれ、対価は我が龍の血なり。眷属をここに』
『雑兵級小悪魔イザベル=デニシュ、契約に則り眷属となりますわ』
『カルネラである。励むがよい』
『さて、私はクレール=ウィルソンよ。よろしくね』
『あたしはカトリーヌ=ダルモンです! よろしく!』
『眷属としては3番目かいな。よろしゅう。しかし、悪魔ばっかりやな』
『天使に居られても仕方がないでしょう?』
『そらそうや。面倒この上ないわ』
『仕事に関してはカトリーヌに教えて貰え。剥ぎ取り要員だな』
『血はクレールのところで薬にしてもらうといいですよ。それまでは役所で待機してください』
『なんやよう解らんけど、待てばええんやな。解ったで』
『血は預かるわ。薬にしてくるからまってて頂戴。依頼料として少し血を貰う事になるけど』
『お任せやな。伝手なんてないし』
『ええ、1日か2日頂戴。じゃあ行ってくるわね』
『行ってらっしゃい』
『行ってらー』
『では私も仕事に戻る。襲撃があれば出向くので来るように』
『はい、カルネラ様』
『よう解らんけど、行きますわ』
うむ、これで剥ぎ取り要員を確保である。問題は無くなったな。最近は日に何度か襲撃がある。剥ぎ取り要員は急募だったわけだ。まあ簡単なので覚えるのも早いだろうが。
私は私でやることがあるので、仕事を進める。凡そ200世帯が引っ越してきたので、まずは店舗を作ることになっている。服屋や他の店舗だな。何に使うかはその人間が決めればいいだろう。売るものは繊維関係の物くらいしか無い訳だが。
まあ問題が出てから対処すればよい。今の所繊維関係も自宅でやって貰っているが、そのうちこっちの店舗に移って貰う。今は1階の天井を張っているのでもうすぐだ。もうすぐ移転してもらわねば。
小悪魔どもの店も何処かに入って貰う予定である。なので大きさは5階まで作る予定だ。役所はまだ1階で良いし、学校もまだ1階で十分だ。役所は今が一番忙しい時期であろうが。戸籍作りに励んでくれ。誰も作ったことが無いので、一からの作成になるが、要は管理が出来れば良いのである。
誰が何処に住んでいるのかを記録すればよい。大きな皮紙は魔界で買ってあるので、それに記載すればよい。慣れるまでは大変だろうが、慣れればそうでも無いはずだ。
今はまだ戸籍が無い人間もいるだろう。特に子供だな。親が登録しないといけないのだが、後回しにしていることだろう。別に問題はないが、死ぬまでには登録しておかないと、誰が死んだか解らなくなるからな。
「情報通りだ。ここにいるはずだ!」
「魔法使い準備しろよ! すぐ来るぞ!」
いつものである。早速イザベルの仕事がやって来たな。龍に成り軽めに咆哮を放つ。全力でやる価値のある敵はやってきていない。
『耐えろよ、人間!』
飛んできた魔法を叩き落とし、気絶した冒険者の傍に寄る。後はイザベルが仕事を覚えてくれれば問題ないのだが、簡単だろう?
『来ました、カルネラ様』
『初仕事やでー』
『うむ、剥ぎ取りを頼む』
カトリーヌが剥ぎ取るものと残すものをレクチャーし、8人を簡単に剥ぎ取っていく。欲しいのは装備と金だけだ。その他はいらん。
『なんやこんだけかいな。簡単やな』
『うむ、簡単なのだ。だが、面倒だろう?』
『せやな、人数が増えればめんどいわ。回数が多くても面倒やわ』
『最近は日に2回から3回だ。慣れることだ』
『お金については宝物庫に持っていきます。その他は集積所があるのでそこに持っていきます。ウィルソン商会が買い取ってくれるので』
『なんや、クレールの身内かいな。ぼろい商売でんな』
『余り儲けにはなってないそうですけどね。大きな商会らしいですよ。あたしも関わりましたけど、規模までは解りません』
『ええ所に伝手が出来たんは良いことやわ』
『終わったな。捨ててくる』
『行ってらっしゃいませ』
『なんや捨てるのはカルネラ様かいな』
『うむ、距離があるのでな。では行く』
距離が無ければ持っていってもらうんだがな。往復で1日も使われることになるのは流石にな。……簡易召喚で送るのも良いな。今後はマーキングしてくるか。今回からはそうしよう。
しかし、眷属に送喚させるのもまた少しな。魔力が勿体ないからな。私が送るのがいいだろう。座標を覚えておけば簡単だから問題無いな。やはり私の仕事か。
さて、マーキングもして戻ってきたが、ともかく店舗を作らねばならぬ。さっさと作って他の物に手をかけねば。また忙しくなるが、仕方がないからな。




