28話 イザベルの強化、今後の体制をどうするか
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さて、仕事場の建物は作った。しっかりと5階建てだ。横には5店舗入る様にしている。当然トイレも完備している。スライムの数が堀から大分減ったので補充はしておいた。
スライムを召喚しようとしても、ゴブリンが来ることが多々あるのだがな。属性の相性だとはクレールの弁だ。ゴブリンは土属性らしい。詳しくないので知らんのだが。
まあ、ゴブリンは売れるので売るだけなのだがな。あれを放し飼いにしてもな。何の意味も無いからな。場所と食べ物を用意してやれば増えるのだが、増やしてもどうしようもない。
何故なら増える前にやられるからである。洞窟に放っても回収が面倒なだけだ。入り口が1つの時ならばそれでよかったが、23か所にしてしまったからな。何処のゴブリンが死んだのかさえ解らん。
それに、どうせ1日に何か所からか来るのだ。何度行くかも解らぬのに、無駄にゴブリンを放し飼いなど出来ぬ。外壁の外に放とうとも考えたのだが、結局は死体の回収が面倒なだけだという事で、却下となった。故に召喚と同時に討伐という流れになってしまっている。
召喚自体は1日に数十はするので、その分ゴブリンの死体は出る。スライムを呼んでいるはずなのだがな。スライムが来る方が確率は低いのだ。スライムに意思があれば違うのだろうが、意思のないスライムを呼ぶのは、属性的に余り良くないようなのだ。
しかし、スライムは便利なのだ。あ奴らは何でも食べる。汚物も食べるし汚水も飲む。なのに大きくならないのだ。不思議な事なのだがな。あれで完結しているのであろう。
堀にも相当数のスライムが居るのだがな。それでも減ってはいる。トイレにはスライムが欠かせないのだ。基本的にはゴミ処理係だからな。
魔物も使い方次第である。ゴブリンの使い道は無くなってしまったが、使おうと思えば使えるのだ。他の魔物にも使い道はある。スライムが異様に便利なだけだな。
しかし、眷属召喚も対価無しでは殆ど雑魚魔物しか出てこない。今までで一番強かったのはオークか。直ぐに倒してしまったがな。あの時は襲い掛かって来たのだったな。
頭が悪いのが問題なのだ。もう少し頭のいい魔物はいないものなのか。……いない気もするな。飛竜ですらあれなのだからな。基本は本能で行動するものなのかもしれぬな。
そうだな。他に何かあったか? ……イザベルが子爵級悪魔になったことくらいか。薬で成長してそのくらいになったらしい。そして限界まで育ったらしい。後は契約やルールを破らなければそのままだ。それ以上には強くならない。
まあ、やって貰うことは剥ぎ取りなのだがな。それ以外の仕事を任せようにもな。人間の言葉が解らないのだから仕方がない。カトリーヌも必死になって覚えたのだ。彼女にも頑張って貰おう。
悪魔でも町にいる悪魔と村にいる悪魔とで、多少教育の格差があるらしい。町にいる悪魔は人間の共通語もある程度教わるらしい。
簡易召喚で飛んだ先が、人里だった場合に逃げの手を取るまでの時間稼ぎ程度にはなる様に言葉を教わるらしい。それはそれでどうなのだと思う訳だが。
ある程度は狩場の共有はされるのだが、そこに行くものばかりではないという事だな。冒険心溢れる者は適当な座標に飛ぶのだとか。そして中々の確率で変な場所に飛び、痛い目を見るのだという。
死ななければ痛い目を見てもまた続けるらしい。……安全に行けばよいものを。なぜそこまでして新規開拓をするのか。気持ちは解らん。安全に行けばいいではないか。
そんな訳で、悪魔にも多少の格差は存在する。まあ魔界から出なければ感じない程度の格差なのだがな。町にいる方が教育の水準も高いのだとか。
そのため、小悪魔食堂も人間も利用しようと思えば利用できるのだがな。別に悪魔側は人間を嫌っているわけではないからな。人間側はどうか知らんが。
悪魔は人間を馬鹿にしているだけで、嫌ってはいない。特に馬鹿にしているのも支配階級についてだけなので、平民については特に馬鹿にしてもいない。生産者は尊ばれるのは悪魔も一緒だからな。
人間がおかしいだけなのだ。食料生産者は一番に尊ばれるべきだろう。生きるために必要な物を作ってくれているわけだからな。……私は食料を必要としなくなったが、食べない訳ではないし。
クレールからの話では、食料生産者が冷遇されていたとの事だ。……何故生きるのに必要な食料生産者を見下すのか。これが解らん。生きるのに必要であれば尊ばれるべきであろう。
まあ、ここにいる人間は基本的には平等に扱う予定だ。農地も皆で共用のものだしな。各人に分けて与えても良かったのだが、遠いほど不便になるし、そもそもそこまでの金にならんはずなのだ。
皆で育て管理し、皆で山分けというスタイルを取ることにした。そのうち変わってくるかもしれないがな。クレールの話では、支配階級が出てくる可能性はあるそうだ。
何故かは知らぬが、そうらしい。人間は卑しいものだから、上に立つ方法を考えて実行する恐れがあるのだという。そうなった場合は殺せば問題無いと伝えたら、それでいいのでは無いかとの解答を貰った。面倒な事にはならないと良いのだが。
そう言えば、もう少し人間を増やすために、村を見て回ると言っていたが、時間は取れるのであろうか? 今で200世帯程なのだ。十分ではないか? 一応住む場所は余ってはいるが、人間は食べ物さえあれば直ぐに増えるのであろう? 問題無い様な気はするのだがな。
それとは別に薬屋は探すと言っていたが。これは薬屋を直接連れてこなければ面倒らしい。500年程時間がかかるかもしれないとのことだった。……別に良いのだがな。長いがそれ程でも無いだろうに。
しかし、減る可能性もあるので薬屋は必須だそうだ。まあ適当に見繕うだろう。近くの町で探せば良かろうに。別にわざわざ遠くまでいく必要などないしな。
でだ、次に建てるものを決めないといけないんだが、とりあえず学校を増築する方向で行こうと思っている。理由は簡単だな。教育済みの人間の方が効率よく動けるからな。
役所にしてもそう。他の仕事にしてもそう。教育済みの人間の方が使いやすい。農業や服飾関係は覚えて貰わないと作業が進まないが、文字を扱う仕事などは教育を施していないと使い物にならない。
町の管理をする仕事をさせる人間も必要だからな。驕られても駄目なのだが、その辺は処罰すれば良いだけだ。不正を働く者など切り捨てれば良い。
サボる分には一向に構わんがな。多少はそう言うときもあるだろう。それに人間だけではない。龍になる前の竜も駄目な奴は居たのだ。駄目な奴は大抵龍になる前に脱走するのだが。
前世の私が言っている。どれだけ教育を施しても駄目な人間は一定数出るのだそうだ。262の法則とか言うらしい。優秀な奴も居れば、無能もいる訳だ。因みに龍にも当てはまる。どれだけやってもこの法則から脱することは出来んらしい。
私は6の所に入ると自負している。特別優秀でもなければ、無能でも無いだろうと思っている。自分ではな。他の龍からの評価は気にしたことが無いからな。上手くやる奴はもっと上手くやるだろうとの思いはある。
さて、では学校の増築を始めるとするか。教育が良く行き届けばましにはなるだろうと思っている。特権階級や貴族などは作らぬ方針で行くがな。そんな面倒なものは必要ない。
どんな統治体制にするかは、前世の私と相談だな。頼るものがそれくらいしか無いからな。クレールでも良いが、政治には精通しているわけではなさそうだ。自分で考えるしかあるまい。さてさて、どうしたものか。




