八話
「飯ができた」
「「お帰りなさいませ、ご主人様」」
俺が料理を持って部屋に戻ると二人の奴隷たちが声をそろえて俺を迎えた。
「今日の食事はボーンラビットのステーキ、ポポ草のサラダ、そして・・・おいしいスープだ」
「はい、ご主人様!どうぞ」
そう言って椅子をひとつ引く蒼髪の少女。俺は何も言わずに座る。
椅子を引き終えた少女はもう一人の奴隷と共に俺の後ろへと立つ。
「なぜ座らない?」
「自分たちは奴隷ですので」
再び蒼髪の少女が答える。どうやら奴隷の自分たちの食事は後が当然だと思っているらしい。俺は料理を作ってやると言ったが、彼女たちの中ではそのおこぼれをもらえるということになっていたのだ。
「いいから座れ」
「いえ、そういうわけには」
今度答えたのは茶髪の少女。
まったく、思ったよりも手間がかかる。
しびれを切らした俺は二人に精神干渉魔法を使う。
とは言っても思考を軽くいじるだけだ。
彼女たちの思考原理の中枢に俺からの命令は絶対遵守であるということを書き込む。これによって、彼女たちは人間が息をするのと同じように俺の命令に従うことになる。
魔法による改変が終了し、俺は二人の奴隷にもう一度言う。
「座れ」
「「はい、ご主人様」」
彼女たちは自分で椅子を引き、俺の前に座った。
「食べろ」
「「はい、いただきます」」
俺の命令に従い、少女たちが食べ始める。
最初は上品に食べていた二人だったが、徐々に食べ方が荒くなっていく。
「こ、こんなにおいしいスープ飲んだこと無いわ!幸せすぎる!」
「はふっ。はむぅ。このステーキも信じられないくらいおいしい!」
ばくばく
むしゃむしゃ
「「ごちそうさまでした!」」
あっという間に平らげてしまった。時間にしておよそ3分。
ちなみに俺はまだ食事を続けている。
そんな俺のほうを食べたばかりのはずの二人がよだれを垂らして見ている。
「よだれを垂らすな」
俺の命令に反応し二人からよだれが垂れることはなくなった。
およそ30分ほどで俺も食べ終わり、早速感想を聞くことにする。
「味の感想を聞こう」
「はい、それはもう私が今まで食べたどの料理よりも美味でした!」
「私もこんなにおいしいものが食べられるなら死んでもいい!」
蒼髪の少女に続いて茶髪の少女が言う。
「そうか」
やはり俺の料理スキルはしっかりと機能しているようだな。
当然だ。俺の料理スキルのLvはカンストしている。つまり、世界で一番の料理を作れるはずなのだから。
「今日はもう寝ろ」
「「分かりました。おやすみなさいませ、ご主人様」」
口をそろえてそう言った二人はベッドの方へと向かっていった。
俺は皿を片付けてからベッドへと向かう。
そこには俺のベッドで寝ている半裸の少女たちの姿があった。
仕方なく俺は空いているベッドのひとつに横になった。俺に睡眠や休息は必要ないが、こういうものは気分だ。
明日は冒険者ギルドへ行き、新たな依頼を受けよう。次こそは討伐系のものがいい。
そんなことを考えていると、俺のベッドで寝ていたはずの少女たちが俺の方へやってくるのを感じた。
二人は俺を間に挟むようにして横たわると再び寝息を立て始めた。
蒼髪の少女は足を俺に絡み付けてくる。何度払いのけても絡んでくるので仕方がなく、そのままにしておく。
しばらくすると、反対側にいいる少女の方にも動きが見られる。
俺の指をしゃぶっているのだ。
まったく、赤ん坊のようだな。
もうこのままでいいか
そう思い、俺は目を閉じた。
次回からようやく森の攻略に入ると思います。




