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魔王様は足止めたい  作者: たっつん
マザーシステム
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92/118

救いに

「う…」

目が覚めると知らない…いや知ってるねこれ。

救護室だよ、最近見た。

主に右腕が動かなくなったときとか。


「あ…起きた…?」

声のする方を見ると葵が本を読んでいた。

思ったより余裕そうだね。

「えーっと、聞きたいことはいっぱいあるけど…どれだけ時間経った?」

「12時間…ぐっすり。魔力…一気に使ったから…」

「うん?」

意外と少ない。

正直1週間とか言われると思っていた。

「みんなは?無事?」

「大丈夫。治療中…面会謝絶…。重症なの…あなただけ」

なるほど、だからみんないないのか。

…というか重症な割には体の調子がそこまで悪くない。

腹のところは包帯巻かれてるけど…これはどういうことだろう?


「うーん、もう本題言っちゃおうか。私はなんで大丈夫なの?あの狼に噛みつかれると存在消えるって…」

「うん…。だから…応急処置。噛まれたところ…時間…止めた」

「時間を…止める?そんなことできるの?」

いやめちゃくちゃだ。

というかそんなことをできるのは…。

「ワールドシステムの力…。私の不老の薬…無理やり転用した…」

「やっぱり。でもそんなことして大丈夫なの?」

「動くことは…できる。でも無理は生じる…。この薬…私専用。ごまかすの…どれだけ持つかわからない」

「…解決法は?」

「…ある。でも…かなり大変」

時間がないしかなり大変か…。

「はぁ…」

っていうか私戦うたびに容体が重くなってる気がするね。

勇者とケンタウロスはなんだかんだ無傷で王様でボロボロになってリリスで腕をやられて今回存在消されかけてる…。

ワールドシステムめ!


まぁでも方針は決まった。

「じゃ、みんなを集めよう。その内容を今から会議で話そうか。時間がないしすぐに動かなきゃ」

そう言って私は立ち上がる。

うん、問題なく動くね。

「ま、待って!ここにいて治療…その方が延命できる…」

「どうせまたあの機械のところに行って何かと戦わせられるとかでしょ?それで私が動けば時間止めてるのも効かなくなり始めるとか」

「あ…」

図星のようだ。

「それにシステムがおかしいって言ってたよね。世界が壊れるとか。あれはどうするつもりだったの?結局行かなきゃいけないし」

「不死鳥が生まれ変わり…全快の時…助けてもらって…私が修正する予定。多分50年後とか…」

そんなこと考えていたのか。

「それまでシステムがちゃんと機能してるかわからないじゃない」

葵はうつむく。

「で、でも、他の人も…同じようにやられるかも…」

「なるほど、でも完全回復が可能ならみんなのためにも私は諦めることはできない」

「…で、でも」

意固地だな。

不安になるのはわかる、でも…。

「いずれにせよそれを聞いたみんなは我慢できるかな?」

「え?」

ガチャリとドアが開く。

そこにはアーサーや四天王、さらに後ろにはどれだけいるかわからないほどの魔族が待機していた。

「魔王様、会議室の準備ができています。葵様は詳しく話を聞くまで帰しませんので」

「う…」


「準備がいいね!さ、私と世界、どっちも救いに行きますか!」



おまけ

エルクル「そう言えば葵さん、本とイメージが全然違う感じで書かれてるけど何で?」

葵「…?史実通り。違うの…名前だけ。私…かっこいい…うひひ…」

エルクル「あー…」

あー…。

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