隠された機械
「背中に乗せるぞい」
急に足を離され自由落下状態にされる。
「え?うわあぁぁ!!おお!?」
と思ったらすぐにふさふさとした地面の感触が体に伝わる。
「ちょっと!いきなりびっくりするでしょ!?」
「言うたじゃろう、背中に乗せるぞいと」
報告が遅すぎるよ。
「はい…今日一番危険を感じました」
血涙流したのより危険感じたのか。
「余も終わりかと思った…」
「え、ちびった?」
「ちびっとらん!」
「私はそれほど…」
ハルはもともと空を飛べるから余裕そうだ。
「すまぬな!次は加減するわい」
次はないよ…。
「えーっと、それでなんだけど…」
「待て、話をする前に少し寄るところがある。また邪魔が入ったら敵わんからのう」
「!…」
やっぱり重要な何かを知っているようだ。
今回の光も原因がわからないし何も言わず黙っておこう。
「腹が減ったのう…」
リリスは元気だね。
「このあたりなんじゃが…」
残った魔力でみんなに回復魔法をかけながら待っているとあたりを旋回しだした。
「ん?おお!見つけた、ここじゃ!」
そうして飛んで連れられた場所は山から少し外れた木々に囲まれた場所。
大きな四角い岩がある程度でパッと見ても何もないように見える。
「?何もないではないか、ついにボケたかじじい」
同じじじい口調のリリスが言ってもなぁ。
「誰に言っとるんじゃ!仕掛けがあるんじゃよ」
そうして手を伸ばそうとするが途中で止まる。
「あぁ、この姿では難しいの。トランス!」
そう唱えるとどんどんと体が縮んでいく。
「ええ!?」
そうして人間より小さくなっていき、両手で持てるマスコットサイズの竜のような鳥のような姿へと変貌していった。
「そんなことができたの!?」
「当然じゃ、あのサイズは威厳を出すためにやっているだけじゃからな」
威厳のためだけだったのか…。
「私も覚えたいです」
ハルさんのマスコットは…ちょっといいかも。
「かわいい…」
アーサーは手をワキワキとさせている。
アーサーちゃん、ダメだよ。
「いいからはよせい」
「わかっとるわい!」
そうして飛んでいき、岩の下側をごそごそと探り出した。
「えー…おお!あったあった!」
何かガコンと音が鳴る。
そうして待っているとゴゴゴゴ!と岩が動き出し、地下へ進む階段が現れた。
「こんな場所が…」
「さ、行くぞい」
ゴクリと喉を鳴らし階段を降り始める。
一体何があるんだろう。
そうしてたどり着いたところはそこまで大きくない10畳程度の部屋。
その中心地に見覚えのあるものがあった。
「これ…」
宙に浮かんだ球体。
それを取り囲むような機械。
王都でも見たことのあるオブジェが石化されてそこに佇んでいた。
「死んでおる…来る必要はなかったかもしれんの」
「わかるのですか!?」
アーサーが身を乗り出した。
「アーサーちゃん、まだあんまり動いちゃ…。不死鳥さん、これは一体何なの?」
「そうさな、わしらはこれをワールドシステムと呼んでおる」
機械の上に止まった不死鳥は語りだす。




