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第四十四話 旅立ちの勇者

皆様、お久しぶりでございます。

Mocha《もか》時雨です

大変長らくお待たせいたしました。

ようやく新しい環境にも慣れてきたため再びペンを握らさせてもらいました。

一年、いや二年の期間を空けて申し訳ないです。

また一ヶ月に一本程度で投稿を再開させていただけたらと思いますり



さて、今回から第三章『勇者降臨編』でございます。

では、ごゆっくーりー

私はジュリア・ヴレイブ。

幼い頃から親やご近所さんや街のみんなにとても大事に育てられてきたごく一般の家庭の娘だ

ご近所さんに関しては自分の子供より優先して優しさを私に注いでくれた。小さい頃は何故だかそれがわからなかったが、この街の衛兵がこそっと話をしているのを聞いてしまった。



「ジュリアはそろそろ15になるな、そろそろ王都に行って剣や魔法を学ぶ時期になってきたな。」


「そういえばもうそんな時期か。ジュリアが勇者と言われてから王様直々にその街で一番の待遇で育て上げろと言われたからな。それにこの貧乏だった街に王家からお金が渡されて潤ったしとても感謝だな。』


「だが少し複雑だな。」


衛兵が神妙そうな顔つきでどうしてだと返す。


「自分の子供よりジュリアを優先的に見ろだなんてなかなかおかしな話だぜ。勇者とはいえ、自分の子供が第一だろ。」


確かになと返している衛兵2人の会話を聞いてしまった。

特に私もこの時期、15になると王都に行き学校に通うのは小さい時から特に聞いていて、何も思わずそれがこの街の当たり前と思っていたが、私は勇者だったという事実に対してとてもショックを受けた。


私は勇者だったが故に特別扱いを受けていたのかと思うと少し嫌気がさす。

幼馴染達も勇者だと知っていたから私といたからだと変な思考が頭によぎる。


そして私は自分の家に帰ると自分の親に問い詰めた。


「私って勇者だったの?なんでそのことを私に教えてくれなかったの?私が勇者だからこの街のみんなは私に優しいの?」


とあらゆることを問い詰めた。


「すまないジュリア。僕も母さんも黙っているつもりはなかったが、王様や村長に口止めされては仕方のないことだったんだ。それと今日、ジュリアが勇者であることは今日告げるつもりだった。」


お父さんは悲しそうな気持ちと焦る気持ちで複雑に見える。お母さんは少し泣きそうにも見える。いや、もう涙がみえている。


「それと王都への出発は明日の朝ということになっている。これは別れが惜しくならないうちにという村長からのせめてもの提案だ。それにジュリアお前も気づいてたんじゃないのか得体の知れない力に。」


たしかに最近、同い年の男友達より、力が強く、魔力測定も協会で行ってもらったが尋常じゃないほどの魔力数値も出ていることになんとなくだか気づいてはいた。それを誰もおかしいだなんて言ってくれず、むしろ褒めてくれるまであった。


私が俯いていると、お父さんが私の背では届かない棚に手を伸ばし、その中から重そうな小箱を取り出してきた。


「ジュリア、この短剣をお守りにして明日から王都に向かいなさい。この短剣はお父さんとお母さんからの贈り物だ。もしどうしようない場面に直面したらこの短剣を思い出して、乗り越えていきなさい。」


そう言ってお父さんはただ、シンプルに装飾された使いやすそうな短剣を渡してきた。

私はそれを受け取り自室に戻り明日に備えて眠りについた。






〜翌日〜




私は小鳥のさえずりと共に目を覚まし、顔を洗い意識を起こしていく。

お父さんやお母さんも起きてきたがいつも通りの朝と同じく朝食を食べる。ただし、その中に会話はない。


そして私は王都に向かうための準備をこなしていき、ついにその時間がやってきた。


お母さんは何度も私と話すタイミングを伺っていたが話すことはなかった。


私は街の城門付近で馬車が待っていることを街の住人から聞き家を出る。お父さんたちも一緒に家を出て城門に向かう。


「ジュリア…」


お父さんが私の名前を呟いたことに気づき振り返る。


「あまり話をするとな、俺もほんとに別れが惜しくなるからあまり言わないが、ひとつだけ言わしてくれ。」


「死ぬな」


一拍置いてからそう重く心に響きかけてくる声で言った。


「ジュリア、無理はしないで…」


お母さんも一言だけ私に言葉を残していってらっしゃいと押し出してくれた。


「ジュリア、お前は世界の英雄だから、周りの人々や頼れる仲間と共に自分の使命を果たしてくれ。ジュリアの旅立ちに光あれ。」


村長は私にそう言って送り出してくれた。私は馬車に乗って王都に向かった。振り返って自分の街を見るともうあんなに小さくなって、なぜか視界が潤んで何もみえなくなっていた。







〜バスタサイド〜



はぁ〜きょうも学園か〜地球にいた頃はもう少し楽しく感じたんだけど。もう飽きがきてるのかな、と俺は思いつつ渋々、白服から黒服に変わった新しい学生服に裾を通す。


「フィルナ、サラ起きてくれ、そろそろ朝食の時間だぞー。」


俺は未だにベットから動こうともしない災害と転生者(魔改造済み)の女の子たちに声を掛ける。


「んーあとちょっとー。」


フィルナはそう言って起きようとしない。それに比べてサラは伸びをしながらベットから降りてきた。


「ふぁー、兄さんおはよー。」


サラは眠そうに挨拶をしてから、身支度を始める。

フィルナは起きそうにないとそう感じたので、バースに頼んで起こしてもらうことにした。


『バース、ちょっと出てきてもいいから、フィルナの身支度してやってくれないか?』


『ちっ、朝から私をこき使うとはいい度胸してるじゃないか。』


めっちゃ機嫌悪いし、朝は弱いとかそんなことはないと思うんだけどな。仕方がないサラで釣るか。


『なんとフィルナの身支度の手伝いをすると今ならなんと、サラと一緒にお風呂つきだ。』


俺がサラを出汁にした瞬間、俺の体からバースが出てきて、フィルナを起こしに行った。


準備が終わったのを確認してから朝食を食べに向かう。


「フィルナの朝の弱さにはなんとかしなきゃな。毎回起こしてたらそのうち一人になったときにずっと起きてこないかも知れないからな。」


と俺は朝食を食べながらフィルナに言った。


「えー、じゃあバスタも一緒に私と寝ればいいじゃん。今日は一緒に寝る?それにバスタがいなくならないように不老不死のスキルもいつか探しに行こうね。」


「こら、フィルナ。人間として天命を全うさせてあげなさい。不老不死なんてただただ寂しいだけなんだからね。」


と、シャルが俺たちの席の前に座りフィルナに注意を入れる。たしかに俺も人間として天命を終えたいから不老不死まではいいかな。


「安心しろ、俺はまだまだ死なねえから一緒にいれるよ、フィルナ、サラ。」


と二人の頭を撫でる。


「うーん、まぁ、いいやあー。」

「ふぁ、兄さん!?」


といつもの日常を感じながら俺たちは食事を終えていつもの学校生活を迎えた。あ、もちろんバースもだよ。


『うるさい、黙っていろ。』


なんか今日はほんとにご機嫌ななめみたい。



投稿ペースが一ヶ月に一本出せればいい方と考えておりますので、何卒よろしくお願いします。



今回は勇者の旅立ちのことを書かせていただきましたが、次回からは主人公と絡みます。(多分)



おもしろいと思ったらブクマやコメントなどしてくれると嬉しいです。また、誤字・脱字などがありましたら報告してくださると嬉しいです。

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