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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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月影の島1日目④


………

…………

……………


 いつの間にか教会に戻ってきたみたいです。像を見上げると、女神様が静かに微笑んでいます。


「…大丈夫ですか?」

「ハッ、だ、大丈夫です」

「そうですか?」


 女神像を見ながら少し放心してしまったので、心配してくれたみたいです。どうもすみません…。


「…あの、ランタンは人の道を照らすんですよね」

「はい、島の人たちは皆さん持っています」

「そして神の道を照らすのは灯火…」

「!!」

 

 女神様に言われたことを繰り返すようにつぶやくと、その言葉を聞いた青年の顔色が変わりました。信じられないような顔で私のことを見つめてきます。


「どうして、それを…」

「その、信じられないかもしれないのですが…先ほどお祈りした際に見知らぬ空間に行きまして─────」


 彼に月の女神様とお会いしたこと、そして女神様が仰っていたことを話します。最初は黙って私の話を聞いていましたが、女神様の言葉を聞くと顔を覆ってしまいました。微かに手が震えています。だ、大丈夫ですか?


「………そ、の、お言葉を賜ったのは本当に月の女神様だったのですか……?」

「おそらく間違いないかと…」

「そう、ですか…」


 しばらく顔を覆ったままでしたが、気持ちの整理がついたのかゆるゆると身だしなみを整えられました。髪は少しボサボサですが、顔が整っているのでそれも一種のオシャレみたいに感じてきます。


「ご挨拶が遅くなりました。私はギデオンといいます」

「あ、ステラです。そしてこちらがルノーとフォス」

「ホッ」

「シュ」

「よろしくお願いしますね。さて…ステラさんには灯火についてお話したいと思います。…そして島の現状も」


 !これは聞き逃してはいけませんね。しっかり耳を傾けます。


「灯火は神の道を照らすもの。その正体は精霊とも神の力の具現化とも言われています。そして灯火の光が人間に分け与えられランタンになったという説もあるんです。詳しいことはよく分かっていないんですけどね。ともかく月の女神様をお迎えするにはとても重要な役割を果たすんです。そのため島では厳重に保管していました」


 なるほど。ともかく灯火は神様をお迎えするためにはとても重要だということが分かりました。…そして話の続きもなんとなく予想がついてしまいます。


「…保管していたはずの灯火が、なくなってしまったんです。1つ残らず…。もちろん手が空いている人総出で探しました。山や海や土やゴミ箱の中まで…本当にくまなく探したんです。ですが1つも見つからなくて…。このままでは月の女神様のお祭りが…」


 灯火が1つもなくなった…確かに大問題です。最初に会った少年が言っていた祭りができない、はそういう意味だったんですね。


「灯火がどこにいってしまったのか、心当たりはないんですか?」

「心当たりがある場所は全て探したんです…」

「…その灯火を探すの、私がお手伝いしてもいいですか?」


 そう尋ねるとギデオンさんは申し訳なさそうにしていましたが、少しでも人手が欲しかったのでしょう。よろしくお願いします、と私に頭を下げました。誠心誠意、頑張らせていただきます。ちなみに灯火は雫型の形をしているそうです。…灯火なのに?


「灯火さえ見つかれば、祭りができて月の女神様をお迎えできるんです。どうか、どうか灯火を見つけてください」

「はい。できる限り力になりたいと思います」


 ギデオンさんに見送られて、教会を後にします。さて、どこから探しましょうか…街中などは島の人がもう探してしまったでしょうし。森の中とか?


「そうだ、シャドウキャットさんは何か知っていないでしょうか?」


 ということで、早速トロワさんのお店に戻ります。シャドウキャットは…まだ店前にいますね。こっそりラクルを召喚して、いざ!


「シャドウキャットさーん」

「ニャウ?」

「森の中で何か変わったものを見ませんでしたか?」

「ニャー…ニャウンウー」

『ミタヨーダッテ!』


 そうですよね、流石にそう都合よく…え、見たんですか?


『モリ、オク、ヒカルノミタッテ』

「森の奥に光るものがあったんですね?」

「ニャウ!」

「シャドウキャットさんありがとうございます!」


 シャドウキャットが言っていた光るものが灯火かは分かりませんが、有力な情報も手に入れたので早速森の奥に向かいます。とはいえ闇雲に歩いていても灯火は見つからないでしょう。そう、探し物といえばラクルの出番です。ここは頼りにさせてもらいますよ。

 

「ラクル、森の中で光るものを探してほしいです」

『イイヨー!ンーコッチ!』


 何か見つけたみたいです。ラクルに先導されながら森を歩いていきます。…それにしても、あまり生き物の気配を感じませんね。森というフィールドですから、何かしらモンスターに遭遇すると思っていたのですが…。不思議です。この島には敵対モンスターはいないのでしょうか?


 いつも読んでいただきありがとうございます。更新遅くなりました、すみません!相変わらずゆっくり進んでいます。

 次は掲示板回かもです。

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灯火の影響かな?モンスター居ないの(;´∀`)
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