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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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ギルド資料の解読

 さて、早速古代語の解読に取り掛かりましょう。時間は有限ですからね。


「そう言えばルノーとフォスは中庭に行きますか?作業を見てる間暇でしょうし…」

「ホーホー」

「…シュー」


 どうやら2匹とも私を見守ってくれるみたいです。それじゃあいつもより頑張らないといけませんね。

 古代語の解読は結構楽しいです。ですが気を抜くと訳が変になってしまうので、注意を払って読み進めていく必要があります。

 例えば『リルコ・ルル・セキラ』は『今日のギルドは平和だった』と訳することができます。これを誤訳すると『今日はギルドを食べた』となるわけです。文章的におかしいので間違いにはすぐ気付くことができますが、まぁ面白いですよね。1人笑いが増えてしまいます。

 

 『リルコ・ルル・カサイ・レシ』ーー『今日のギルドは飯を殴った』。これは明らかに間違いですね。ギルドが暴力的になってしまいました。正しく訳すとーー『今日のギルドの飯は硬い』でしょうか?


「リルコ・ルル・カサイ・レシ。あ、光りました」


 こうやって1つ1つ確認しながらやっていかないと危ないですね…。正しく訳した文章を記録します。地道な作業ですが頑張っていきましょう!

 ちなみにギルドの資料は今訳した部分だけを読み取ると概ね平和な内容ですね。ギルドでこんなことが起こったや街の様子はどうだったなどが書かれています。


「『コスス・リルコ・ロカル』ーーん?」


 何やら文章が怪しくなってきましたね。様子、ギルド、おかしい…『ギルドの様子がおかしい』と書かれています。誤りがないか慎重に確認しながら解読していきます。


「『ーーギルドに影が差す。ギルドの中は暗い。ギルドにいた者たちが次々に倒れた。次に街の人が倒れた。病気ではない。モンスターでもない。症状は様々だ。息が苦しい者、頭を抑える者。俺は何もできない。ーー次の日、ギルドに光が差す。暗いギルドが明るい。倒れた者たちは良くなった。原因は不明。調査が開始ーー』」


 時間はかかりましたがなんとか解読ができた内容を読むと、どうやらかつての冒険者ギルドで大きな異常事態が起こったようです。おそらく大勢の人が原因不明の何かによって倒れたのでしょう。前半の文字は震えているので、書き手の相当な動揺と不安が見て取れます。


「これは一応あとでミリアさんに報告しましょう」


・・・

・・


『明日、いよいよ月影の灯火イベントが開催されます。期間は1週間。皆様それぞれ準備を整えてご参加ください』


≪古代語を習得しました≫

≪称号『古代語を話す者』を獲得しました≫


「な、なんとか解読が終わりました…」


 昨日だけでは解読が終わらず、次の日もひたすら作業を続けていました。ログイン時間も残りわずかになったところでようやく終了です。明日イベントが開催されると先ほど運営からメールが来たので、怒涛の追い上げをしましたよ。このクエストを終わらせてじっくりイベントを楽しみたいですからね。解読している過程で古代語と称号も獲得しました。


『古代語を話す者』 MP+30 SP+5

取得条件:誰よりも早く古代語を習得する


「さて、ミリアさんに報告しに行きましょうか」

「ホー」


 ルノーとフォスも約2日間、作業に付き合ってくださりありがとうございました。2匹には退屈だったと思いますが、ずっとそばにいてくれて心強かったですよ。

 階段を降りて受付に行き、ミリアさんの元へ向かいます。


「ミリアさん」

「ステラさん!どうされました?」

「ギルド資料の解読が終わったので、提出しに来ました」

「もう終わったんですか?!」

「はい。それでちょっとここの文章が気になったので、一応ご報告です」


 記録した文章と資料を渡しながらそう言うとミリアさんが黙々と読み始めました。目が勢いよく右、左と動いています。そして少々お待ちくださいと言うと、すごいスピードで奥に行ってしまいした。…人ってあんなに俊敏に動けるんですね。人体の神秘を見た気がします。

 それにしても記録したものに何か不備でもあったのでしょうか?ミリアさんが何をしにいったのか気になります。


「シュ」

「フォス…」


 ソワソワと落ち着かない私を見かねたのか、顔にすり寄ってきてくれました。ルノーも頭を啄んでいます。本当にうちの子たちは優しいですね。…でも髪の毛を抜くのは止めてくださいね、ルノー。


「お、お待た、せし、ました…」


 そんなやり取りをしていると、ミリアさんが息を切らしながら戻ってきました。言葉も途切れ途切れです。だ、大丈夫ですか…?


「ちょ、ちょっと、お、待ちく、ださい」

「は、はい。ゆっくり息を整えてくださいね」

「…………ふぅ、申し訳ありません。ステラさんが指摘してくださった部分がギルドにとって割と重要な情報だったので、少々ドタバタしてしまいました」


 こちら報酬の30,000Gです、とお金を手渡されます。良かった、何か私がやらかしたわけではないんですね。大人なのにビクビクしてしまいましたよ。


「それにしてもステラさんは本当に仕事が早いですね。いつも助かっています」

「そう言っていただけると嬉しいです」

「本当にいつも助かっているんですよ。…そうだ、ステラさん。明日から月の女神様お祭りーー月影祭が開催されるのをご存知ですか?」


 月の女神様のお祭り?…大型イベントのことでしょうか?


「まぁ、はい。詳しいことは知りませんが…」

「ふふっ、街中がお祭り騒ぎになるんですよ。大勢の人が灯火を集めて、月の女神様をお迎えするんです。ステラさんも楽しんでくださいね」


 ミリアさんからはあまり詳しい情報は得られませんでした。分かったことは灯火を集めることが月の女神様と何か関係しているということだけです。…まぁ楽しみは明日に取っておきましょう。初めての大型イベント、ワクワクしますね。


次の更新は5月9日です。


実際の解読にどれほどの時間がかかるかは分かりません。作者のイメージでやっております。

今回かなり文が雑になりましたが、次話からいよいよイベントが開始されます。

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― 新着の感想 ―
神殿にもまだ翻訳出来ていない本有るかも?
次は月の女神の加護が貰えそうですね(*´∀`*)
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