第6話「集めます……あなたの為に……」
――一喜く~ん……
「……んん……?誰か呼んでますか~……」
――私よ~……幸子よ~……
「……え……さ、幸子……さん……」
――そうよ~♡……やっと……逢えたわね……うふ♡
「あぁ……やっと……やっと……」
――さぁ~……始めましょう…………
「幸子さん……俺……俺は……」
――三すくみを超えた……
「あなたの……あなたの香りを……」
――四つ巴の純愛を……
「知りたい……です……」
――始めましょう♡
「幸子さん……!」
――じゃ~ん……け~ん………
――――――
――――
――
「ぽぉおおおんんん!!!!」ガバッ!
ぽよん♡
「ぬ!?貴様……」
ん?……なんだこの弾力を超えた暴力は……
この感じたことのない……感覚は……
なんなんだ!!
「どかんかぁ!!!!」
ゲシッ!!
「グヘェッ!?」
え?!何なに!?今度は何ですか!???
もしかして幸子さんにじゃんけんで負けたペナルティですか!?
「貴様……私に対して一度ならず二度までも……許さん!!」
んん??この人誰だ?……俺、S・W・G部に来たはず……んん???
「あの~お怒りのところ申し訳ございまっセ~ン……超福音 茜様は……どちらにいらっしゃいますでしょうか?」
んん~この人……超福音様に脳内3Dで保管したデータと……
照合率99.89%合ってるんだけど……な~んか違うんだよな~……
「ん?……何を言っている貴様!ここにおるだろうが!」
ココニイル??ドコニ??……
あぁ~……そうか!
部室が広いから見つけられていないのか!!
それなら……
「ちょっと失礼しますね~」
トコトコ
ふむふむ……右側奥には……いない!
ん?いないけど……なんだこれ?
「宇宙人のお面?」
んん???よくわからん!!……次!
「こっちは……」
左側は……んん??また、何かあった!
これは……
「『㊙宇宙人捕獲計画』……???」
あっれ~??ここオカルト研究部だっけ~???
「すいません!!そこの見目麗しい貴方!!」
うん!!超福音様とは雰囲気は違うがこの似姿……
「超福音 茜様の生き別れの姉妹ですか!!」
うん!きっとそうだ!こんなにも似ているが明らかに違う!!
茜様は『完璧』だった!!きっとこの人は……
妹さんだろう!わがままそうだし!!
「さっきから貴様は何を言っている!……超福音 茜は……」
ふんふん……ちょーふくん あかねはぁ~???
「この私だ!!!」
………………
「…………?」
んん???誰がどれで茜様だって???
「何を惚けておる!!」
んん???これはもしや……短時間による気絶により……
俺の脳みそが壊れたか!!
「あの~すいまっセ~ン……茜様はどちらに????」
おっかしいなぁ~……瓜二つではあるがぁ……んん?????
「しつこいぞ貴様!!!私がその茜様だと言っているだろう!!!」
………………
「それはつまり……」
「?……つまりなんだ!!」
………………
「俺、龍波 一喜が探している超福音様が目の前の超福音 茜様で……
今、龍波 一喜の目の前にいるのが超福音 茜様なのですか?」
………………
「????……まて……私まで混乱しそうだ……貴様は本当に何を言っている??」
んん~???あっれ~??
超福音様が混乱したらもう俺は大混乱するしか無いのですが???
「つまりですね……貴方は先ほどS・W・G部の部活演説で壇上に可憐に舞い降りた……」
「????」
「超福音 茜様ですね??」
………………
「そうだ!!私がその"超福音 茜"様だ!!」
「なるほど…理解しました……」
ふむ……これで俺の脳内に新たな情報が書き込まれた……
つまり目の前の女性は超福音様であって……
生き別れの姉妹などは居ない……
そういうことだ!
そして残る謎はただ一つ……そう!
「別人ですか?」
グイッ!
「貴様!先ほど理解したのではないのか!馬鹿なのか!貴様は!!」
あ~!!!締め上げられる!!なんだこのパワーは!?
……こ、これは……!
コブラツイストだと!!???
「あ///……当たってる……///」
大きな果実が!!!
「あぁああ!!!痛いです!!……痛いですが……やめないで下さい!!!」
この大きさは……Gはある!!
「なんだ貴様は!!頬を赤らめおって!馬鹿で変態なのか!?」
――すっ
「あぁ……解かれた……」
締め上げる痛みと背中に当たる感触が俺の感情を困惑させた……
「はぁはぁ……」
そ、それよりも……
「茜様……いえ……部長!……えっと……」
それよりもだ……!
……部長も大変魅力的だが……それよりも……
「なんだ!今度は!!」
『ママン』だ……先に『ママン』をやらないと……俺は……
「そこに置いてあります……伝説の筐体……」
そう……俺が長年探し求めた、あの幻の筐体を……やらねば……!
「じゃんけん『ママン』シリーズver.3『団地妻の香り』~幸子さんは僕の純情を弄びました~……を……」
探し求めた……名機を……!!
「ぜひ遊戯させてください!!」
………………
「……気持ち悪いな貴様……副題まで暗記しているとは……」
気持ち悪いとは失敬な!
……これは純粋な好奇心による脳内保管だ!
「いえ……この際、気持ち悪くても問題ありません……」
やりたぁい!やぁ〜りぃ〜たぁ~い〜!!
『ママン』やりたいよぉ~~!!
「それでも良いので……」
う~ん……かくなる上は……!
「お願いします!!!」
男は黙って土下座!!!!
これに尽きる!!
「………………」
「お願いします!!!」
………………
「…………………」
こいつ……そこまでして、やりたいのか……この陳腐な玩具を……
ふむ……ならば……
「よかろう!そこまで言うならかまわん!!」
あ~やったやった!やったったぁ~~
この勝負……
俺の勝利だ!!
「ただし……一つ条件がある……」
ん?条件??
「それは……」
それは?
………………
「部員を一人確保してこい!!!!!」
………………
「………………」
なぜに???どして???
「貴様どうやらこの部……『サワゲ部』に入りたいそうではないか!!」
はい。その通りです。お代官様。
「ならば貴様には褒美を賭けた……ニュウブシケンを行う!!」
………………
「な、なんだと……!」
『乳部』……『私見』……だと……!?
なんて良い響きだ!!
「なにをニヤついておる!気色の悪い!!」
だって今あなたの口からそう言いましたよ!
俺は被害者だ!!
「何か壮大な勘違いをしているので言葉を変えよう……入部テストだ!!」
あ~はいはい……なるほど理解しましたよ……
そっちですね!あぁ~残念!!
「何すればええですか?」
ほんま何すればええやろか?
わいも言葉変えまっせ!
「なぜ急に口調を変える!やはり馬鹿か!!馬鹿なんだな!だが……変態よりは好きだぞ!!」
やったぜ!好きって言ってくれた!!
「また、ニヤつきおって……もう良い!構わん!!進める!!」
やったぜ!好きを肯定してくれたぜ!!
「貴様には部員を確保して欲しいのだ!今から述べる条件で適当に集めろ!!」
「そう言いますと?どう言います?」
うんうん……適当とはつまり……
『ある条件・目的・要求などに、ぴったりあてはまること。ふさわしいこと。』……です!
みなさん勘違いなさらない様に……
いい加減にと言う意味ではありませんよ!
「その条件は……」
JOUKENN HA?
………………
「ヤバイ奴を集めろ!!!」
………………
「…………はい?」
ヤバイ奴????
「そうだな……これだけではよくわからんだろう……つまりだ……」
つまり?
「エリートなど要らん!!」
ふむ……エリートは要らないっと……
「そういう事だ!!!」
どういう事だ??
「と言うよりかは……貴様みたいな『バカ騒ぎ』が出来るやつを……」
え?俺ってバカなんですか???
「本能で見つけてこい!!!!」
その言い方だと俺は犬か何かに聞こえますが?
まぁしかし……
「いいですよ……やってやりますよ……その部員集めとやら……!」
やってやるぜ……
「ほう……意外と乗り気ではない!」
こいつ……馬鹿だが扱いようによっては使えるな……
「集めますよ……あなたの為に……!!」
「良いぞ!貴様バカだが中々面白ではないか!馬鹿だが!」
ふっ……今はその言葉……誉め言葉として受け取っておきましょう……
「そうだ、一つ言い忘れていたが……」
「?」
「この部活の真の活動内容だが……」
「??」
「密かに侵略を企む宇宙人から地球を守る部で……」
「???」
「その防衛に適した人材を……」
「????」
「見つけてこい!!!」
………………
「…………?」
「ん?何をまた惚けておる!さっさと行かんか!!」
んんんん?????
部長は何を言っているのだろうか????
「部長?たぶん俺がバカなので理解出来なのだと思うのですが……」
この際バカって認めよう。バカじゃないけど!!
「それってつまり……地球がヤバいから防衛人員を集めろ……そういう事ですか?」
そう言うことだよね?どういう事だろうね?
「そういう事だ!呑み込みが早いではないか!!」
あ、そういう事だった。つまりどういうことだ????
「あ、そういう事でしたら俺……この後買い物あるので帰りますね〜」
うん帰ろう。お家へ帰ろう。暖かいお家へ。
ガシッ!
「貴様……逃がさんぞ……」
あ、これはヤバいぞ……めちゃくちゃ肩掴まれてる……
てかこの人握力ヤバイよ??
「ちょ!何するんですか!!集めるにしてもなんて言えばいいんですか!!!」
集めないけどね!!俺!!
家帰って!お風呂入って!歯磨いて寝るもん!!
「貴様……そういえば龍波 一喜と言っていたな……今思い出したが……貴様……」
ヤバいよ!ヤバイよ!そういえばべらべらと名前言ってな俺!!
「Sクラス3位だったな……貴様まさか……自分の実力だけでこの学園に入れたと思っているのか?」
え!?そうなんですか!!?初耳で小耳を寝耳に水ですよ!!
「俺の実力だけじゃないとすれば、何なんですか……!どうなんですか!ええ!!」
威嚇だ!威嚇をしろ!!シャアアア!!
「お父様から聞き及んでいる……貴様は面接時に学園長である私のお父様に見てもらった……」
んん?学園長??お父様??……それってつまり……
「そしてそのお父様の計らいで貴様は入学できたのだ!!どれだけ成績が優秀でも『バカ』はこの学園には入れんからな!!」
純度100%の『お嬢様』じゃないか!!!!
「つまり……私の権限で……」
お嬢様の権限で……
「退学だって出来るのだからな!!!」
………………
「えぇえええええええええ!!!!????」
はいぃいい!?それはあまりにも暴君なのでは!??
はい~暴君お嬢様~!
どれだけウルトラハイリミックスお嬢様でも暴君はダメだ!!
超絶ウルトラハイリミックスだけど!!
「嫌ですよ!!俺!……だって俺……この学園で究極完全無欠の……」
あれ??
「スーパーウルトラ……」
んんん???
「ハイリミックスお嬢様を……」
んんんん????
「探すのです……から……?」
………………
「?????」
「ん?急に黙りおってどうしたのだ貴様??」
あ、目の前にいるな。暴君だけどいるな。
「あ、いえ目の前に究極完全無欠のスーパーウルトラハイリミックスお嬢様がいるな……そう思いまして」
うんいるね。どう考えてもいるね。
どうしよう??あれ??これどうしよう??
「なんだそのバカみたいな言葉は!貶しているのか、褒めているのか、わからんぞ!!」
いえいえ~暴君だとは思いますが貶してはいないですよ?
「要するに(見た目だけは)素晴らしい『完璧美少女』がいるなと思いまして」
………………
「………………」
「?」
なんで急に静かになるんだろ?この人?
「……そうか……なら良い……」
んん???なんだ???なんで急に顔を赤くしてるんだ??……そうか!
風邪か!?そうなんだな!?大変だ!!
「部長!!顔が赤いですよ!!風邪ですか!?風邪なんですね!!」
大変だぁ~……風邪は大変なんだぞ!俺はかかったことないけど……
家がめちゃくちゃになったことあるんだからな……
そう!ご飯が出ない!!
「う、うるさい!!とにかく早く連れてこい!!」
「わああ!!元気だ!良かった!!いえ……そうではなく……連れてくるって言っても、なんて言って勧誘するんですか!!」
そうだぞ!例えば……
『あ、そこのあなた?宇宙人から地球を守りませんか?』……なんて言えるか!!
でもそう言うしかない!!
「『学園奉仕活動部』といって無理やり連れてこい!!部活説明でそう言った!!」
はっ!たしかに言っていた……ならいける!!
「ふふ……それなら行けますね……部長……!」
いける……ミッションクリアだ……
『ママン』も出来て(暴君だけど)部長ともお近づきになれる……
完璧だ!!
「わっっかりました部長!!俺、さがしてきま~~~す!!!!」
ドドドドドド!!!
「あ!まて貴様!この部屋は出入りオートロックで私がいる時以外は……」
………………
「ふむ……聞こえていないか……まぁ良い……あいつだけ登録するか……ドアノブに触れているだろうし、その指紋で……」
ピピッ……登録完了デス
…………
「では今のうちに……」
ゴソゴソ
「『これ』をお父様に渡しておこう……それにしてもお父様はこの基盤を……一体どうするつもりなのだろうか?」
………………
…………
……
ドドドドドド!!!
「うぉおおおおおおおおおお!!!さがすぜ!!あなたの為に!!!」
ドドドドドド!!!
「部長と!!!」
ドドドドドド!!!
「『ママン』の為に!!!!」
ドドドドドド!!!
「さがすぜぇぇぇぇえええええ!!!!」
ドドドドド!!
ドドドド!!
ドド!!
ド!!
一喜!『ママン』遊戯権を賭けた入部テストを行う!!
しかし一喜は知らない……このお嬢様が部活説明で……
騒ぎ散らかしたことを!!!
そんな状況で……来るのか……「『サワゲ部』に入りませんか?」
そう言って入るやつは……本当に…………
いるのかぁぁぁぁああああああ!!!!????
――――――――――
――――――――
――――――
――――
――
…………
…………
ふよふよふよ
ふよふよふよ
ふよふよふよ
…………
…………
ヒュゥゥウウウウ!
ドンガラッガッシャン!!!
………………
モクモク…
モクモク…
もくもく…
もくもく…
ガンッガンッ……ゴンッ!
「う~ん……」
ガサゴソ……
「イテテなのです~……壊れたのです……」
…………
「でも……」
………………
「ようやく着きましたのです……地球に……」
「この場所から……」
………………
『侵略するのです……!』
………………
…………
……
次回予告!!
「一喜は部長の『ヤバ騒ぎ演説』を知らないまま校内を駆け回る!!
そんな部長の勧誘条件は『ヤバイ奴』……その一点のみである!!
そして現れる……『ガチのヤバイ奴』がぁぁああ!!!
一喜はそんなガチヤバと遭遇するのかぁ!!?
しないのかぁああ!!??
どっちなんだぁああああ!!!!!(遭遇します)」
次回! サワゲ部!!第7話「星間億年バカ一瞬」
また来週!バイバイ!




