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異世界召喚されたけど召喚国が信用できないので気ままに生きることにしました  作者: 火川蓮
第三章「魔法習得」編

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Quiet talk 副騎士団長の憂鬱

※番外編です

副騎士団長は複雑な思いを抱えていた。

数十年前――彼が副騎士団長に任命されたばかりの頃、国王の側近が“禁忌の儀式”の文献を発見したという噂を耳にしたのだ。この世界では古くから有名な話である。かつて、数千年以上前、禁忌の儀式は各国で横行していた。


制限がなかった当時、各国は自国の戦力を増やすため、戦争に勝つため、敵対国を葬り、領土を奪い、自国の支配を広げるために儀式を行った。しかし、その結果、世界は滅びかけた。草木は枯れ、生物たちは絶滅寸前にまで追い込まれ、世界は荒廃した。神々は怒り、この“異世界召喚”に制限を設けたのだ。

熟練の魔法使いたちが数百名で儀式を行わねばならないこと


儀式に参加した魔法使いたちは呪いを刻まれ、数日後には死ぬこと

各国は、せっかく手塩にかけて育てた戦力を失うことを恐れ、異世界召喚を次々とやめていった。異世界召喚が成功しても、召喚された者たちを育てるには時間がかかり、その間に他国に付け込まれ、国が滅ぶこともあるのだ。


(どうしたものか…)


副騎士団長は執務室で書類を整理しながら悩んでいた。だが、真夜中にも関わらず、ノックの音がした。


「入れ」


冷たい声でそう告げると、メイドがワゴンに乗せたティーポットとコップを持って入ってきた。


「失礼致します」


「なんの用だ?頼んだ覚えはない」


副騎士団長は冷たく返すが、メイドは一切気にせず、飲み物を注ぎ渡してきた。しばらく沈黙が流れた後、メイドは言った。


「副魔術長からの伝言です」


副騎士団長は書類を書く手を止め、ピクッと反応した。


「“決行は六日後の丑の刻……我々の最期を国王様に見せつける時だ……”とのことです。それでは失礼致します」


そう言ってメイドはお辞儀し、静かに去った。副騎士団長は深いため息をつく。


「やれやれ…やるしかないか…」


副騎士団長は王宮に潜入しているスパイの存在を知っていた。当たり前のことだ。不審者を始末するのも騎士団の役目。しかし、あまりにも多く、通常業務では処理が追いつかない。闇ギルドの関与も疑わしい状況だった。


「もう…この国は終わりか。ならば、革命を起こす者たちもいるかもしれんな……」


騎士団の人員も国王に不信感を抱き始めていた。それは当然のことだった。副魔術長の立場からすれば、その気持ちも理解できる。長年支えてきた国王に裏切られたのだから。それに――あのメイドの件もある。

副騎士団長は静かに覚悟を決めた。


もう後戻りはできない。自分たちの使命、王国の未来、そして国家に潜む闇の影――すべてを背負い、彼は次の一手を考え始めるのだった。

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