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平穏無事な私の生活

突然だが、私、織野夕美には、お転婆、破天荒、そういった言葉がとてもしっくり来る幼馴染みがいる。とても明るくておしゃべり、オカルト好きで恐いもの知らず。

幼稚園から大学まで、縁あって同じ進学先なのだから、それこそ家族ぐるみで仲がいい。


そんな彼女に私は秘密がある。件の彼女が好んでやまないオカルト、いわゆるホラーと言うものに私は縁がある体質らしいのだ。

小さい頃は公園で何もないのに足を捕まれたような感覚がしてよく転んでいたし、誰かに声をかけられて振り向けばそこには人一人いなかったり。中学の修学旅行で防空壕の見学にいったらその日夜体調を崩して先生の部屋で休ませてもらったこともあったっけ。

しかし不思議なことに、彼女と一緒に行動したときはそういった不気味なことが起こらなくなる。足を捕まれた公園は"彼女がいないときだけ"いつも足を捕まれ、小学校でいった別の防空壕には彼女と同じ班でいったのだが、そのとき私はピンピンしていた。


それに確信を持ち始めたのが高校の時。もともと幼馴染みだけでなく親友と呼べるほどになかはよかったが、高校になってからは何となく私から彼女のそばを離れなくなった。そうすると、本当に普通の、何事もない平穏が私に訪れたのである。

あれだけオカルトに執着している彼女は、もしかしたら一生オカルト体験なんてできないのではないだろうか。なんだか少し気の毒だが、私からすればなんとも羨ましいことである。


しかし、大学に入って彼女とは学部が違うため共にいる頻度が減り、さらにはオカルトスポットへ足を向けることが増え、2、3日間戻ってこないこともあった。

戻ってこないとはいってもちゃんと連絡はくれるし、私は彼女がいかにオカルトに縁がない人間か知っているので、そっち方面は心配していない。ただ怪我とか変な人に捕まらないかとかは心配だけど、一応彼女が一日帰ってこなかったら、彼女のいとこの男の子が迎えに赴いているらしい。本当に、ご苦労様です。といっても私も最近変なことが多いから困っているけれど。ちょっと慣れた感あるけど。


そんな彼女が、実はここ二日連絡なく行方をくらましている。(だがしかし、単位計算を完璧にしていたり、事前に危ういものは代わりに出席をとってくれる友達を確保しているあたりは抜かりないが)

大学に入って一年半。こんなことは初めてで、私も少し嫌な予感がしている。


「あ!見つけたー!織野さん、だよね!?」


…私は、平穏無事な生活がしたいだけなのに。

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