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雲上昇龍  作者: 書記
二章
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二十七話

一月という長い間すいません。

改稿の一話を投稿しました。

勾輝の模擬戦が終わる頃には他の模擬戦も終わり始めた。

この模擬戦は、訓練の一貫で、個人ランキングが存在する為、全力でやる人間はほとんどいない。しかし、自分の評価を上げる為に相手に勝ちにいく。どの程度自分の実力を見せるかは人によって違うが、大抵は超能力を切り札にして隠す。だが、直人は自分の超能力やそれを使った『銃陣乱舞』等幾つか手札を見せている。

現在の魔術は、同じ現象を起こすもの事に分けられている。その中でもっとも効率よくその現象を起こす魔術の術式を、基本的な術式という意味で《基術式》として公開している。

今回の勾輝の模擬戦は、ほとんどが基術式を併用した武術の近接戦だった。その途中から、勾輝が距離1mの近接戦を仕掛けた。力の流れを使う武術で、どんどん速度をあげて激しい連撃を加えた。しかし、最後に相手がブレスレットで宗教の魔術を使った為、勾輝もオリジナルの魔術を使ったのである。

火をだす等、一般的で誰にでも使える魔術の術式が基術式となる。逆に、勾輝を一度止めたブレスレットの魔術や勾輝が使った魔術は、基術式に無く、その場で対応しなければならない為、一つの切り札となり得る。

勾輝が使ったオリジナル魔術は、実は超能力で『光化』といい自分の体を光にする超能力である。ただし、あまり長く使う事は出来ない。この超能力を隠す為に意識をそらした上で、魔術で自分から光を放ち、『光化』して相手を切ったのである。


そして、現在は夕華が模擬戦をしている。

夕華の相手も勾輝と同じく、どこかの宗教のようだ。夕華は、右手に日本刀、左手に杖を持っていた。相手は、両手でツーハンデッドソードを持っていて、柄に紋章らしきものが刻まれている。

模擬戦が始まると、勾輝の時と同じように二人共相手に向かって近付いて行った。これは、夕華が既に強力な魔術を使う人間として有名になっている為、魔術の撃ち合いでは不利だと思ったからだろう。


夕華は、近づくと同時に杖を刀の柄程を残して、その上下をそれぞれ四つに分かれさせた。それを自分の周りに、足元と頭上に四つずつ円状に浮かせた。更に残った部分から鉄の刀身が出てきて、短剣が出来た。

相手は、それを警戒して魔術で火弾を大量に撃ち込むが、夕華の周りの分かれさせた断片が描く円状の空間にぶつかって消え失せた。夕華は、周りの断片が描く円で障壁を張っていたのだ。


「強力過ぎね…」


夕華の張る障壁が、かなり強力なものだと判断すると、やはり直接攻撃しかないと思ったのか、スピードを上げて近付いて来た。距離は既に五mをきっている。

夕華は、障壁を張りながら、氷弾、圧縮空気塊、電撃を放ち攻撃を仕掛けている。相手はそれを避けながら、時々電撃を放つ。

三mをきった時、夕華の周りに浮いている上下のそれぞれの円で、断片が赤と青と白と黒の色に変わった。そして、その断片の赤からは火が放たれ、青からは尖った木が槍状に突き出てきて、白からは鉄の銃弾が連続で放たれ、黒からは水の銃弾が散弾状に放たれた。


「ッ…!!」


色が変わってから放たれるまでが、ほとんど認識出来ない速度だった。三mまで近付いていた相手は、咄嗟にツーハンデッドソードを横にして、障壁を張ったが、破られて衝撃を受けて後ろによろけた。

そこへ、夕華は右手に持つ日本刀で左から右へ切り下ろした。相手は、もう一度障壁を張って夕華の刀が障壁で僅かに引っ掛かった間に、構え直したツーハンデッドソードで受け流した。

その受け流した相手に左手の短刀を突きだした。それ見切り、体を捻ってよけようとした相手だったが、避けきれるはずの突きが脇腹に当たった。

その時、周りで模擬戦を見ていた生徒達は、分からなかったが、攻撃を受けた相手は見ていた。突きを放っていた短刀の刀身が急に伸びたのだ。

相手は、脇腹が刺されたという痛みと共に刀身が熱せられていたのか、熱いという痛みも感じていた。

相手は痛みをこらえて、反撃にまだ目の前にいる夕華に、剣を振りおろした。しかし、振りおろしている間に唐突に夕華の姿が、相手の視界から消えて剣は空を切った。夕華を一瞬見失った相手だったが、風切り音で自分の右にいると感じて再び夕華を視界に捉えた。夕華は、日本刀を横に水平切りをした。


「負けない…!」


その瞬間に相手は、今までとは段違いの速度で剣を引き戻して防御した。そして、そのまま夕華を圧倒的力で弾き飛ばした。

それからも少し前とは段違いの速度のまま、動き始めた。どうやら超能力の『超人化』を使ったようだ。

この超人化は言葉通り、あらゆる人の能力を上昇させて、超人のような能力にする超能力である。これは、魔術の身体強化も能力を上昇させるが、超人化は魔力を使わない上にその桁が違うのである。


超人化を使い動き始めた相手だったが、あれから夕華を何度も見失っていた。

その理由は、夕華が動きの早さに緩急をつけて、速度差で相手の視界から消えて見失わせているのだ。

更に夕華の周りに浮いていた計八つの断片が、相手にぶつかっていっていた。一度目に相手が警戒して避けた時、赤の断片が地面に当たった瞬間に爆発したり、青の断片は木が出てきたりして、当たったらいけないと避けているのだ。そこへ夕華が切りかかり、それを剣で防御したはずが何故か攻撃を受けたりしてダメージが溜まっていて、劣勢だった。逆転の為に何度目かの夕華の日本刀の攻撃を防ぎ、弾き飛ばした。


「甘いよ。」


その直後、夕華が左手の短刀を振った。すると短刀の刀身が伸びて、鞭のような動きで相手に迫った。夕華を弾き飛ばして、断片の防御をしようとしていた相手を一撃で十m吹き飛ばした。


その一撃で相手は意識を失っており、模擬戦は夕華の勝利となった。

最初の所に用語一覧のようなものを作る予定です。

今回も戦闘は頑張りました。

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