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おまけ⚫️むかしばなし

むかしむかし、あるところに、心のやさしいおじいさんが住んでいました。

ある日のこと、おじいさんは罠にかかって苦しんでいる一匹の狐を助けてあげました。すると狐は大変喜び、お礼にと古ぼけた一枚の頭巾を置いていったのです。

「これは『聞き耳頭巾』といって、不思議な力があるのですよ」


狐に言われるまま、おじいさんがその頭巾を頭にかぶってみました。するとどうでしょう。それまでただの鳴き声にしか聞こえなかったカラスたちの声が、はっきりとした人間の言葉になって聞こえてきたのです。

「なあ、知っているか? 長者さまの娘さんが、重い病気で死にそうなんだ」

「ああ、知っているとも。新しく建てた蔵の釘が、大切な木に刺さって木が泣いている。それが原因なのに、人間たちは誰も気づかないのさ。」


カラスたちの噂話を聞いたおじいさんは、すぐに長者さまの家へと向かいました。そして、病床の娘さんの枕元で頭巾をかぶり、今度は家の周りの木々の声に耳を傾けました。すると、一本の大きな木が「痛い、苦しい」と泣いているのが聞こえます。


「長者さま、娘さんの病気の原因がわかりました。あの蔵の釘が、大切な木を傷つけています。すぐに抜いてあげてください」

おじいさんの言葉通りに釘を抜き、木を丁寧に手当てすると、不思議なことに娘さんの病気はみるみるうちに治っていきました。長者さまは大喜びし、おじいさんにたくさんのご褒美を分け与えました。


こうして、自然の声に耳を傾けたやさしいおじいさんは、人々を救い、末長く幸せに暮らしたということです。



わたしたちは「聞き耳頭巾」を持っていない。

だからこそ、試されているのだと思う。

道ばたの草も、街路樹も、風も、雨も──

ずっと前から声をあげている。

聞こえないのではなく、

聞こうとしていないだけなのだ。


さて・・・ともかく、小さな一歩を続けてみるか。


世界戦をこえて 第20部に続きます。「小説家になろう」で「世界戦をこえて」でご検索いただければ、ありがたく存じまする。

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