65話「決勝トーナメント 第2予選③」
お久しぶりですね。
気づいたら令和になってましたよ。
5人のメイドの属性スキルがハヤトに目掛けて発動された。
ーーー小刀を持ったメイドは、刀に『水』のオーラを纏わせハヤトに襲い掛かり
ーーー鉤爪を広げたメイドは、3人に『分身』してハヤトに襲い掛かり
ーーーメイドが投げた手裏剣は勢いよくスピードが上がり、『ブースト』をかけてハヤトに襲い掛かり
ーーー鎖鎌を持ったメイドは背中に『翼』を生やして空中からハヤトに目掛けて襲い掛かり
ーーーメリケンサックを構えたメイドは、周りに鮫らしきモンスターを三体ほど『召喚』して共にハヤトに襲い掛かかった。
「『嵐の壁』!!!」
ハヤトはライトソードを振り回し、暴風を発生させて彼の防御技である『嵐の壁』を発動。それによって、襲いかかって来たメイド達は吹っ飛ばされた。
「今のうちに…………!!!!属性スキル発動!!」
ハヤトは隙を見て、『飛翔』を発動させ宙に浮き、まるでジェット機のようにその場から離れようとした。
「逃がしません!!!」
「うおっ!!??」
メイドの1人が、咄嗟にハヤトに目がけて網を放り投げる。そして見事にハヤトはその網に捕まり壮大に地面へと落下した。
「「「「「はぁぁ!!!」」」」」
当然、身動き出来ない獲物を見逃すほど彼女達は馬鹿ではない。5人一斉にハヤトに襲いかかった。
「うおぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!」
それに対し、ハヤトは焦りの叫び声を出しながら転がり器用に彼女たちの攻撃を躱していた。その姿は正にリンチに等しいものだった。
その様子をモニターで見ている観客達は大爆笑している。網に捕まった青年がメイド服を来た幼女にやられているのだ。第三者から見たら面白い光景だろう。
「むぅーーーーー」
当然、ハヤトの弟子であるコリンは頬を膨らませて大爆笑してる観客席を睨みつける。彼女からしたら師匠であるハヤトが馬鹿にされてるみたいで余り良い景色ではないのだ。
ポンと、コリンは誰かに肩に手を置かれた。すぐに振り向くとそこにはアキラがいて彼女はコリンに向かって一言だけ呟いた。
「大丈夫だよ。ハヤトくんなら」
アキラはハヤトのことを信頼している。だからこそこの言葉が言えるのだろう。だったら、弟子である自分も師匠を信じないでどうする。
「はい」
コリンはアキラに感謝しながら、モニターに目を戻した。師匠であるハヤトの勝利を祈りながら……………。
♦♦♦♦♦
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ
!!!」
未だにハヤトは転がりながらもなんとかメイド5人の攻撃を躱していた。攻撃が当たらないことでメイド達の苛立ちは次第に大きくなる。
「どうして当たらないのよ!!」
「コイツ、しぶとすぎ!!」
「どうしたらこんな動きが出来るのよ!!」
「イライラする!!」
「早く死ね!!」
メイド達は愚痴を零し出す。
そして……………。
「「「「「きゃあ!!」」」」」
彼女達5人は苛立ちのせいでせっかく綺麗に連携していた攻撃も駄々草となり、遂に連携が崩れてしまった。ハヤトはそれを狙っていた。
「はぁ!!」
メイドが立て直す前にハヤトは転がってる最中にさり気なく回収しておいたクナイを使って網を切り刻む。そして、ハヤトはようやく自由の身となった。
「しまっーーーーーーーー」
ハヤトが解放されたのを見て、メイド5人は焦りの表情を見せながらも直ぐに攻撃する体勢へと入る。だが、ハヤトはそうはさせなかった。
「こんだけ戦えれるんだ。もう遠慮はいらないよな」
彼女達の動きを見て、ようやく振り切れたハヤトはライトソードαを拾い上げ技の体勢へと入る。
「『鎌鼬・改』」
ハヤトはライトソードαを振り回し、鎌鼬を繰り出す。しかも、これまでに発動してきた、ただの鎌鼬ではない。明らかに威力が上がっていた。正にハヤトは技を進化させたのである。
「きゃあああああああああああ!!!」
鎌鼬をモロに喰らったメイド達はそのままバタッと倒れた。一応、警戒しながらも生存確認をしたがちゃんと息はあってハヤトは安心のため息を吐いた。いくら手強かったからとはいえ、相手は子供だ。敵とはいえ心配するに決まっている。
そして、ハヤトはハヤトなりの優しさで彼女たちの近くに回復アイテムを幾つか置いたあと、その場から離れようとした時ーーー
「うおっ!!!」
危険を察したハヤトはすぐに立っていた場所からジャンプして近くにある木に移った瞬間、数秒までハヤトが立っていた場所から爆発が発生した。
「な、なんだ??またメイドか??」
ハヤトは武器を構える。しかし、爆発の煙の中から現れたのはメイドでは無かった。
水色のショートヘアを爆風でなびかせながらも八重歯が目立つようにニヤッと微笑む1人の少女。その子は数時間前にハヤトと出会っていた人物だった。
「お前、確かあのコリンとかいう女と一緒にいた男だよな??」
その少女は、アズだった。そして、両手には恐らく彼女の武器であろう爆弾が握られていた。これによって、先程の爆発の原因はアズだと分かる。
「おい、おっさん。答えろ、あの女はどこにいる??」
アズはハヤトに質問をする。おっさんという言葉にハヤトは少しムッとして言葉を出した。
「おい、クソガキ。俺はまだ18だ。おっさんじゃねぇから」
「うるせー。私からしたら18もおっさんだよ。」
「よし、分かった。お前、絶対にシバく。大人を舐めると痛い目見るって言うことを分からさてやる!!」
「んなことたぁ、どうだっていいんだよ。早くあの女の居場所を教えろよ」
「そもそも、あの女ってコリンのことだよな??あいつはここにいないぞ。」
「な、何ぃーーーーーーー!?」
ハヤトは無表情で言葉を出すと、アズは驚きの表情を見せる。どうやら、アズはコリンの事情は知らないようだった。
「あいつは少し特別でな。俺と共有してんだよ。第1予選はあいつが出て、第2予選は俺が出ることになってるんだ。」
ハヤトが分かりやすく説明すると、アズは今度は納得いかないような表情へと変える。彼女は第1予選のときにコリンより突破するのが遅かった。なので、第2予選はコリンよりも早く突破しようと決意していたのだ。
「まぁ、俺が第2予選突破すればあいつと共に本戦に出られるからさ。お互い頑張ろうぜ。それじゃぁな。」
第2予選は別に特定のメイドを捕まえれば良いので第1予選のような選手同士の争いは必要は無い。だから、ハヤトはアズと別れそのメイドを探しに行こうとしたのだが
ーーーードォン!!!
「うおっ!?」
ハヤトが向かう先が爆発した。当然、犯人は1人しかいない。
「だったら、私がお前をここで倒せばあいつに勝ったことになるんだよな」
アズは爆弾を構えながらハヤトを睨みつけ戦闘態勢へと入った。
(コイツ………馬鹿だろ。)
それに対し、ハヤトは口に出さないもののアズを心の中でディスった。
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