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「さて、司令部の命令だし行くか」
「そうだね」
アトランティス海軍第1艦隊司令官水咲樹里少将が言い、第1艦隊旗艦イージス駆逐艦水風の艦魂の水風が答える
「水風か…にしても、日米艦隊と合同とはな」
「僕も思っても見なかったよ。でも今回の戦闘は私達アトランティスの艦魂とジュリ達人間に取ってこの世界での初陣となる訳だけから気を引き締めてかからなくちゃね。日米艦隊に恥は晒せはないし」
「確かにそうだな。でも、司令部も無茶をする。こんな合同演習をしたことも無い艦隊同士で作戦を成功させろと言うのだからな」
「でも、失敗するわけにはいかない」
「だな」
「艦長。そろそろ出港しませんと作戦開始時間が迫っています」
そう報告したのはこのイージス艦水風の艦長を務める桑崎弘文大佐だ
「うむ、出港準備‼︎」
「出港準備‼︎」
水咲司令は声を張り上げて言う。それを桑崎艦長が復唱し、命令が下達される
『出港準備、出港準備。乗組員は各自持ち場に付け。繰り返す乗組員は各自持ち場に付け』
それと同時に艦内放送の冷静な声で乗組員に出港準備が下命されたことが伝えられ、伝えられた乗組員は自分の持ち場へと走って行く
『CIC、艦橋。レーダー、火器管制、ECM共に異常なし』
「機関試運転よーい、警戒配置に付け」
副長が下命する
「よーそろー、機関試運転開始」
航海長が乗員が配置に着いたのを確認して機関の試運転が始まった
『機関室より艦橋、機関異常なし』
「機関試運転終わり。舵共に異常なし」
航海長が舵のチェックと機関室からの報告を一緒に報告する
『通信システムチェックよしオールグリーン異常なし』
「周辺チェック…接近する水上、水中、対空目標なし」
「警笛を試す」
桑崎艦長の言葉で警笛が試しに鳴らされる
「異常なし」
航海長が報告する
「錨鎖詰め方よーい」
艦首にある碇が海底を離れる寸前まで巻き上げられていき、いよいよ出港が近づき、ラッパ士が艦内マイクの前に立つ。碇を海底から完全に引き上げないのは、碇が海底から離れた時点で出港扱いになってしまうからだ
「艦長、各部異常なし。甲板要員の退避も完了。全出港準備完了です」
副長が桑崎艦長に報告する。それを受け取った艦長は艦橋内を見回し、艦橋要員一人一人の顔を見る
(うん、皆いい顔をしているな…)
「うむ…水風抜錨‼︎」
桑崎艦長の言葉で出港ラッパが吹かれ、それと同時に海底から碇が完全に離れる
「抜錨確認‼︎両舷前進微速‼︎」
「よーそろー、両舷前進微速」
航海長が操舵担当の乗員に命令しそれを操舵士が復唱し、スクリューが低速回転し始め水風が微速で前進する。
「僚艦の出港を確認。軍港地区から離れます」
「取り舵一杯。両舷前進半速目標海域に向かう」
副長の報告に桑崎艦長が命ずる
「よーそろー、とーりかーじ」
ついにアトランティス海軍がその牙を向いた
「目標海域に接近」
航海長の言葉に桑崎艦長が頷く
「日米艦隊は⁇」
水咲司令が聞く
「我々と同時刻に作戦海域に入れる位置に居ます」
「よし、日米艦隊に通信を繋げろ」
「了解、回線開きます」
「こちらは、アトランティス海軍第1艦隊です。日米艦隊応答されたし」
『こちら日本国海軍第0艦隊司令長官水沢濯翔です』
『アメリカ合衆国海軍第7艦隊司令のカナメ・ライドだ』
「私はアトランティス海軍第1艦隊司令の水咲樹里です」
『早速ですが、今回の作戦は連携を特に気にしなくていいとの事でしたが最初の第一次攻撃は合わせる必要があるかと』
『そうだな、我々と日本は大丈夫だがアトランティスはどうする⁇』
「我々はあなた方に合わせて攻撃を開始します」
『大丈夫ですか?第一次攻撃は我々とアメリカに任せてその後に攻撃してもこの作戦なら大丈夫だと思うんですが』
「大丈夫です。我々を舐めてもらっては困りますよ」
『分かったでは、作戦開始時刻にアメリカ、日本、アトランティスで一斉に対艦攻撃を開始する。これでいいか?』
「ええ、構いません」
『こちらもです』
「では」
樹里は通信を切って命令を下す
「各戦準備」
「了解、各戦準備」
桑崎艦長が復唱し、また戦闘配備を知らせるアラームと艦内放送が響き乗組員は戦闘配置に着く。各戦準備とは各種戦闘準備の略で対艦、対潜、対空全てを準備する事だ。
「日米艦隊とデータリンクを開始せよ」
「了解、日米艦隊とデータリンク開始します」
「さーて、気合い入れて行かないとね‼︎恥晒して日米艦隊の艦魂に舐められたらたまったもんじゃないからね‼︎」
水風がテンション高めに言う
「気張り過ぎて外すなよ」
「分かってるって」
樹里の言葉に水風が返すが相変わらずテンションが高めに行った為説得力がない
「はぁ〜、後は頼む副長」
樹里は桑崎艦長と主席参謀などを伴ってCICに向かう
CICに入って敬礼に返礼し司令官席に座る
「状況を報告してくれ」
樹里が砲雷長に状況報告を求める
「は‼︎まだ海上、航空、海中共にレーダーには反応がありません」
「シーホークは出しているか?」
「はい、哨戒に向かわせていますがこちらも何もレーダーには引っかかっておりません」
「分かった」
そう言った矢先にレーダー員が冷静に報告して来た
「レーダーに艦影あり、距離450、方位0-1-0」
「対艦戦闘用意」
「対艦戦闘よーい」
各戦準備により対艦、対空、対潜どれでも対応可能になっていた為迅速に対応出来た
「艦隊陣形を維持し、作戦海域に到着後は作戦開始時刻を待って攻撃を開始する」
「了解」
相手が帆船な為か、距離が詰まるのが遅い
「敵艦隊主砲の射程距離に入りました」
「まだ撃つな、作戦開始時刻まで待て」
レーダー員の報告に砲雷長が反応する
「作戦開始時刻まで後5分」
主席参謀の言葉にCICに緊張が走り時間が経つのが遅く感じる
「作戦開始時刻になりました」
「艦長、攻撃開始。ただし、弾種は対空でだ」
樹里の言葉に艦長が頷き指示を出す
「砲雷長、弾種対空弾CIC指示の目標、主砲うちーかたー始め‼︎」
「よーそろー、弾種対空艦CIC指示の目標主砲うちーかたー始め‼︎」
砲雷長の言葉に主砲操作担当の乗組員がコンソールを操作して我が艦に指示された目標に主砲を向ける。
(敵艦が帆船故の柔らかさで対艦弾では貫通してしまってダメージが与えられない可能性があるから対空弾でその可能性を無くすか…いつもながらさすがだな司令は、それにその事を瞬時に察して指示を出す桑崎艦長と主席参謀もさすがだby砲雷長)
「ターゲットナンバー011〜045主砲うちーかたー始め」
最後に砲術長が復唱し主砲が目標に向けて火を吹いた。主砲はターゲットの撃沈と同時に次の目標へと砲口を向けそしてまた火を吹く
「ターゲットナンバー011〜020撃沈確認‼︎」
「そのまま撃て‼︎」
桑崎艦長が攻撃続行を指示する
「砲撃続行‼︎」
砲雷長の命令に砲術長へと命令が下り
「第0艦隊、第7艦隊共に砲撃を開始しました」
「敵の殲滅速度はどうだ⁇」
樹里がレーダー員に聞く
「大方順調に敵艦は撃破されております第0艦隊、第7艦隊共に順調のようです」
「そうか」
「ですが、日本艦隊は帝国海軍が潰れて以来の砲術戦の為か、ごく僅かにですが前に出ていますね」
「だろうな、向こうの士気はかなり高いだろうな」
「そうでしょね」
桑崎艦長と樹里が会話している最中にも状況は推移して行く
「ターゲットナンバー021〜045撃沈確認」
「ターゲット更新新たな目標060〜100」
新たな目標が本艦のコンピューターより指示された
「砲弾弾数を制御する、砲撃間隔を各艦で少しずらすよう通達」
樹里が主砲の再装填の時に砲撃を途絶えさせないようにするため指示を出す。それに応じて艦隊の各艦艇の一部が暫し沈黙し砲撃タイミングを少しずらす。そこからしばらくはターゲットナンバーを全て一撃で撃沈。更なるターゲットナンバーが割り振られる。全ターゲットナンバー一撃で撃沈。再度ターゲットナンバーを割り振られる。このループの中でやはり弾切れを起こし下部弾薬庫からの補填をする艦が出たが樹里の策略が功をそうし、しばらく弾幕が薄くなる程度で済んだ。そしてこのループがしばらく続き今回派遣された全艦が課せられたターゲットの排除を達成し戦闘が終了した
『やったー‼︎やったよ‼︎樹里‼︎全艦一撃撃沈だよ‼︎』
目標に指定された艦の全艦一撃撃沈つまり百発百中出来た事が嬉しかったのだろう、大声で嬉しさ満点な声音で、更にはもの凄い笑顔でCICに現れた水風が叫ぶ。大声で叫ぶものだから樹里は耳を塞いでいた
「分かったから、静かにしろ」
『はいはーい、でもすごいでしょー‼︎』
「はいはい、すごいすごい」
『む、何その反応‼︎もうちょっと反応してよ‼︎』
「分かったから、後でね」
『むー‼︎もういいもん‼︎』
水風はいじけて艦の方に光を発しながら戻って行った。そして、その様子を見ていた艦魂が見える者全てからニヤニヤした視線が樹里に向けられていた
「なんだ、お前ら」
「司令、我々は応援してますよ」
桑崎艦長の言葉にCICに居る乗組員一同が頷く
「艦橋よりCIC、司令我々艦橋に居る者も応援してますよ」
果ては、艦橋にいる副長の桜井 緋色からも言われるが、とうの樹里は首を傾げている
「何がだ⁇」
「はぁ〜、何でもありません」
なおも首を傾げる樹里だった
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アルバイ教国海軍
「ここまでは順調だな」
「ええ、順調そのものです」
そういったのはアルバイ海軍艦隊司令官だ。それに答えたのはこの艦の艦長だ。今は司令官が旗艦からこちらの艦に来ていた
「このまま、進んで敵が来ても蹴散らせてくれる」
「ですね」
そんな会話をしている時だった
「艦長‼︎前方から何か来ます‼︎」
「なんだと」
乗員の声に艦長が前方を見る
「敵艦隊か⁇」
司令官も前方を見る。すると多数の艦首にこの距離からでも薄っすらと見える位に大型の大砲が設置されている艦が見えた
「あれが、アトラス王国の…元いいアトランティス国の戦闘艦でしょうか⁇」
「そうだろうな。まあ、大型の大砲が設置されている様だが、あの大きさなら精度は期待できないだろう。幾らでかくても当たらなければ意味が無いから脅威にはならんだろう。それにたった一門の砲だこちらは片舷に50門からそれ以上付けている艦が艦隊の大多数を占めているから負けることはまず無いだろう」
しかし、その予測は瞬時に打ち砕かれることになる
ドンッ‼︎
敵艦の砲が一瞬輝きを放ちそれに少し遅れて炸裂音の様な音がなった
「そんな距離から撃っても当たらんぞ‼︎艦長!全艦に通達全速前進‼︎」
「了解です‼︎」
艦長がそう言った直後だった
ヒュンッ ドーン‼︎
艦を振動が揺さぶる
「な、なんだ!」
司令官と2人して右側を見るとそこには船体を炎で焦がしながら海底に沈んでいく味方の船が見えた
「一撃で船が沈んだだと⁈」
ありえない。それが司令官の考えていた事だった。司令官が惚けている間にも味方艦はどんどん沈められていく
「司令!ここは危険です旗艦にお戻り下さい‼︎」
「あ、ああ」
ヒュンッ ドーン‼︎
今度は左側を航行していた船が爆ぜた
「司令お急ぎ下さい‼︎」
手漕ぎボートを出す準備を済ませた乗組員が叫び、司令が手漕ぎボートに乗って艦を離れた直後、今まで乗っていた艦が爆ぜた
「何て事だ…」
この司令官の不幸はまだまだ続く
〈捕捉〉この世界での一般的な戦闘艦は中世ヨーロッパの海賊のようなもの。その為砲台一個の大きさは小さい為イージス艦の主砲が大型に見える
誠に申し訳ありません。今回の話の中でミサイルによる戦闘はしないと言っておきながらミサイル戦バリバリやってました。本当に申し訳ないです。
今回のミスの原因は眠い中での作業によるものと思われます。以後気おつけますのでなにとぞ今後とも今作品をよろしくお願いします。
もうすでに今回の話を読んでしまった方のために修正を書いておきます。修正箇所はアルバイ海軍への攻撃開始時の所から下全部です。
今回の修正に伴い次回投稿予定だった13話の投稿を少し延期します。然程長く延期する気は全く無いので今後とも異世界平和軍事国家アトランティス始動!をよろしくお願い致しますm(_ _)m




