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38. CDL

【あらすじ】東京から千葉に向かう電車から見た風景。

 東京までは飛行機、電車に乗り換えて千葉幕張へ。仕事の一次面接だった。別に千葉や東京近郊に住みたいわけではなく、ただ、仕事が欲しいだけ。しかし、現在住んでいる田舎よりは東京かその周辺の方が、選択肢が広がるのは間違いなかった。通訳翻訳の実務経験など、田舎で就職活動する際には気休めにもならない。

 地下鉄がない、平日日中の電車は二時間に一本、バスは一日一本というような田舎に慣れてしまったがために、東京の人の多さ、電車の込み具合ですっかりまいってしまっていた。途中座ることができてからは、降りる駅までの残数を確認しながら、車窓の風景を眺めていた。

 ほぼ青空しか見えない。

 高い所を走ってるのだが、線路の両脇に壁があり、風景が見えない。つまらないことだ。田舎では車移動が当たり前になっており、久しぶりに電車に乗ったら、うっかり乗り越すのではないかと読書もできない。そのため、何もない車窓を眺めている。こんなことで、万一採用になった場合にやっていけるのか、と思うが、募集一名に対し千人を超える応募があったと聞いている。同じように切羽詰まった物乞いが千人以上。ダメもとで応募したら書類選考を通過してしまったので仕方なく千葉くんだりまでやって来たが、例え今回の一次面接に合格してもまだ二次・三次があり、夢も希望も持てない時代だ、と思う。

 壁の向こうに、細長い西洋風の建物が見えた。屋根は青色、白い尖塔がいくつか壁の向こうに突き出していた。城、なのだろうなあれは、とぼんやり思う。

 ラブホかあ

 多分、なんちゃらキャッスルという名前の昭和の遺物なのだろう。見るからに安っぽい古ぼけた西洋の城が千葉の青空に聳えている様子は、ただ物悲しかった。

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