9話
もしかしたらタイバーンの名前を変えるかもしれません。
あれから更に一年半あっという間に時がたち明日が適性属性の分かる日だ。
俺はタイバーンのところで色々な魔法の練習をした、魔力を練ったり魔力に属性を加えてみたり石に魔力を込めて浮かせたりして、魔力を使う訓練をした。
一方でクラに剣を教わっていたがこちらは何とか型が分かってきた程度だ。
そして今からタイバーンの所に行ってまた魔法について教えてもらう所だ。
さすがにこの年になるとお守りのソーヤはいなくなり、一人で出歩いてもいいようになっている。
勿論行く先と帰る時間は教えることになっているが…
「タイバーン、起きてるー?」
「起きておるよ、毎朝大きな声を出さんくてもな」
「それより今日は、新しいことを教えてくれるんでしょ!?」
「うむ、今日は詠唱を教えようかと思っての」
「詠唱?」
「詠唱とは魔法を使うのに必要な工程で、詠唱を言うことによって魔法の威力や数などを決めるんじゃ」
「でもタイバーンは詠唱無しで魔法を使ってる時があったよ」
「儂ほど熟練した魔法使いになると詠唱無しでも魔法を使えるんじゃよ、ただし威力は下がってしまうがの」
「つまり詠唱すれば威力が上がるの?」
「まあ、そういうことじゃ」
「だったらなんで詠唱を無くすの?」
「そりゃ無詠唱なら相手にどんな魔法を使うか悟られんじゃろ、まあ一長一短じゃな」
なるほどそんな原理だったのか、まだまだ知らないことがあって本当におもしろい。
俺的には最終的に無詠唱が使えるようになりたいな、まあそのためには詠唱からやっていかないといけないのだが…
「さっそく詠唱について教えてよ」
こうしてタイバーンに魔法を教えてもらって段々と時間がたっていった。
「ふぅ、今日はこのくらいにしておこう。明日になったら適性属性が分かるから、それにあった練習をしよう」
「はい!!」
今日はいつもと違い座学だったので割りと疲れてはいない。
いつもは魔力コントロールばかりなのでかなり集中するし精神的にも疲れがたまる。
それよりもいよいよ明日で適性属性が決まる、俺はいったいなに属性だろうか、攻撃力の高そうな火属性だったらうれしいのだが。
「お帰りなさいませ、レオン様」
「ただいま、ソーヤ」
「もうグレン様が、帰ってきていらっしゃいますよ」
グレンはいつもは、俺が帰るより遅いのだが、明日俺の適性属性が分かるので、いつもより早く帰ってきている。
「お帰り、レオンいよいよ明日はレオンの適性属性が分かる日だね、レオンは僕と同じ火属性かな」
「あら、私と同じ風属性よね」
「旦那様、奥様、今聞いてもレオン様には分かりませんよ、明日にならねばわからないのですから」
いつも寡黙なカルフさんまで少し興奮しているようにも見える。
「そうだね、なんにせよ明日が楽しみだね」
「はい、父様」
時間にしたら数時間なのだが明日が早く来ないかとドキドキする、精神年齢ではもう三十代なのだがこうゆうものに年齢は関係ないのだろう。
ワクワクしながら明日を待つ、いったいなに属性なんだろうか
誤字脱字、アドバイス等ありましたらご連絡ください。