10話:旅準備
『ドーンドーンドォォォーン』
突然の爆発音に宿で寝ていた俺は慌て飛び起きた。まだ朝日も上らぬ時間に突如、石作りの頑丈な城から黒煙が立ち上ぼり、燃え盛る炎で夜空を赤く染め上げて城壁は至るところが破壊され2ヵ所で爆発音が聞こえるが兵士達は、消火活動で精一杯で、鎮火したのは昼前。
爆焔の魔術師が城内の施設を数ヶ所破壊して逃走、今から追撃を開始するとの事。
爆焔の魔術師に若干心当たりがあるが、レベル99の神とはいえ戦闘経験が乏しい俺一人で数百人の兵士相手するのはいささか……嫌、あいつらには悪いが取り敢えず無理だ。
今後の事についてローズ姉さんに相談する事にした……
『あらぁ鈴木さんいらっしゃい。気持ちいい事して、欲しくなったの?』
「違いますよ。相談に来ただけですよ。それに今はベルウッドを名乗ってます。」
『じゃ~ベルちゃん相談って、爆焔の魔術師が異世界人で召喚施設を破壊して魔法都市サイエーラ方面に逃げた事?』
「違いますが……やっぱりか……」
『今朝からその話ばっかりだからね。で、相談ってなにかしら?』
椅子から立ち上がり近づいてきた…
「鉱山都市ガルラドに向かう火山って越えるのって難しいですか?」
同じ異世界人が国境を守ってるから、余計な争いは避けたい俺は、岩山を越えられるのならガルラドに向かおうと思う。
『そうね越えられない、こともないけど……垂直の壁を登らないと、いけないからそれなりの……』
「それならたぶん、問題ないです。」
それぐらいなら創造魔法で何とかなるだろう。
『あら…あなた、そんな凄いスキル持ってるの?』
「ランクSSSSスキルって凄いんですか?」
ローズさんは驚いた後、呆れた顔笑ってた……
『異世界人には、分からないかも知れないが、ランクSSSで伝説級なのよSSSSなんて、おとぎ話の神話級よ……あるはず無いと思うけど……まさかあなた……?』
「アイテム調合の分解と合成を自分自身に使ったら―――」
『なんだ、ビックリさせないでよ。アイテム以外に使えないスキルを自分自身に使える筈がないじゃない。そんなのこの世界では子供でも分かる常識よ。』
この世界ではやっぱりSSSSランクはあり得ないことだから、取り敢えず…黙って置こう。相談も終わってナポリさんに3日間、料理をみっちり習って3週間分の料理を【四次元収納】に納めた。 ナポリさんのスキル【腐らす者】(対象物に菌を付けて発酵さす)【乾かす者】(対象物の水分量を調節する)の2つのスキルを覚えたが、両方とも普通に使えば物にしか、使えないスキルらしいが……
準備を終えてナポリさんとローズさんに別れを告げ明日、旅立つ……
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