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古代の遺跡

 捕まえたのは膝ぐらいまでしかない小さな兎人間。

 人攫いだとか人喰いだとか色々言ってくるの。

 説得していると、グリフがやってきたんだ。

 この子がウォームラビットって種族なのを教わって去って行ったよ。

 私はウィーニに案内されて引き続き林の中でご飯を見つけたんだ。

 小さな池に行ってお魚さんを獲っていると、いきなりウィーニが居なくなっちゃったの。

 遠くの悲鳴を聞いて助けに行くと、仮面をかぶった変な奴におそわれていたんだ。

 助けられたはいいけど、仮面の奴は何処かに消えちゃった。

 それで一回丘に戻って話を聞くと、この辺りの遺跡を探しに来たみたい。

 私は一人で林の中を探し回った。

 でもそんな物は見当たらなかったの。

 土の中に埋まってるのかもって思った私は土を掘り返し、丘の部分に入り口らしきものを発見したんだ。

「面白そうだ、私について来い!」


 と、イブが遺跡の中に入ろうとしているよ。


「はーい!」


「私もそれが目的なの!」


(まあ、それはいいけど)


「イブレーテ様、何があるかも分かりませんので絶対にやめてください!」


 グリフが止めているけど、


「敵がうろついているのならばどこに居たとしても一緒だ! お前はここでシャーンとルシフェリアを護っているがいい! この入り口に入れなければ私達は襲われない、そういうことだ!」


 イブは強引に遺跡の中に入っていくの。


「むぅ、ワシはここから離れられん、こうなればモモ殿がイブレーテ様を御守りするのですぞ! 絶対に頼みましたぞ!」


 グリフが私に指示をしてきたんだ。

 もちろんお友達だから当然だよね。


「うん、そうするよー!」


 そして私は急いでイブを追い掛けたの。

 もう暗さ対策はバッチリ、ウィーニがランタンを点けたんだ。

 かなり広くて天井も高く、両側に丘の頂上にまで伸びるような壁があるよ。

 灯りで見えたのは壁に描かれた絵。


「ここが祖先の遺跡、興奮するの!」


「罠はなさそうだな。ならば問題はない、進むのみだ!」


(もう二人とも引き返す気はないみたいだよ。頑張れ、モモ)


「うん!」


 入り口から物語になっている感じ。

 剣を持った一人の少年が仲間を得て次々に敵を打ち倒し、最後は巨大な敵に挑んで……ここで物語は終了したみたい。


 でも、道はまだまだ続くんだ。

 ここまで来たんだから行ってみなきゃだよね。

 進んで行くと扉があったの。

 一応警戒しとかないと?

 私はキャットスレイヴを構え、扉に手をかけたんだけど、


「あれ、開かないよ?」


 ドンドンバンバンやっても全然開かない。

 長い時間が経って壊れちゃったのかな?


「ならば壊してしまえ!」


(やっぱり強引に行くのね)


 と、イブが云っているの。

 仕方ないよね、じゃあ壊しちゃおう!

 剣を振り上げようとして、


「わあああ、大事な遺跡なんだから壊さないでえええ!」


 ウィーニに止められちゃったんだ。


「でも開かないよー?」


「私がやってみるの!」


 そのまま前に出たウィーニ。

 扉をじっくり調べようとして手を触れたよ。

 瞬間、壁や扉にピカピカって模様が現れ道も開かれたの。

 中にあったのは遺跡の続き、という感じじゃないんだ。


 大きくて明るい部屋には上に伸びる大きな柱。

 それもただの柱じゃなくて、ボタンの付いていない機械みたい。

 周りには幾つものガラスの棺があって、一つ一つにウォームラビットが眠っているんだよ。

 全く動かず呼吸もしていないみたい。

 死んでいるのかな?


「御主人、ここに何かあるのかな?」


(うーん、まるでファンタジーからSFの世界に来たみたいだね。何かありそうだけど……)


「私、探してみるの!」


 真っ先に走り出したのはウィーニだったよ。 

 ピョンピョン跳んで仲間達に近づいて確認しているんだ。


「よし、私達も調べるぞ! モモ、ついて来い!」


「はーい!」


 周りはウィーニに任せて私達は中央の柱に。

 ちょっと触れてみてもパシパシ叩いても何の反応もしないんだ。

 グルって回ってみても特に何にもないの。


(さっきみたいにウォームラビットが触れないとダメなのかも?)


「そうかもしれないね、ウィーニ、ちょっと来てー!」


「もう、今見ているのに、一体なんなの!」


 と、文句を云いながらもこっちに来てくれたよ。


「これ触ってみて」


「いいけど……」


 それで中央の柱に触れたんだ。

 ヴゥンって起動音、


『いらっしゃいませウサ! ウサはウサ、遥か未来のお客様を待つために作られた超性能プログラムウサ。何か聞きたい事があれば何なりと答えるウサ!』


 そしてこんな声が聞こえて来たの。

 やっぱり機械っぽいよね。


「えっとねー……」


 仮面の人のことでも聞いてみようと思ったけれど、


『ブブー、ウォームラビット以外の人には答えられませんウサ!』


「えー、すぐ隣に居るのにダメなんだ?」


『ダメですウサ!』


 と、ダメだということを答えてくれている。


「だったら私の質問に答えてなの! ウォームラビット族を追ってくるあの仮面の奴はなんなの!? 私達何か悪いことでもしたの!? ちゃんと教えてなの!」


『検索終了ウサ。仮面に該当するのは一つ、それはウォームラビットの生態魔力を吸い上げるために作られた兵器、トリニティ、ウサ』


「誰がそんな物を作ったの!」


『それは我々の種族の敵である人族、人間によってウサ。人族は我々の力である魔法を盗み出し、何もかもを奪おうとしたウサ。そして作り上げられたのがあの兵器トリニティ、ウサ。あれに攫われると人間が扱う魔法のシステムの電池にされてしまうウサ! 人間には充分気を付けるウサ!』


 ウィーニは私達を見てちょっと脅えている感じ。

 ズザザって距離を取ったんだ。

 でも、私やイブは何にもする気はないんだよ。


「なるほど、お前の話しを信じるのならばそんなシステムとやらもあるのかもしれないが、私達はそんな物があるとは全く知らなかったぞ」


『だから答えませんウサ!』


 やっぱりウォームラビットじゃないイブの質問には答えてくれないよ。


「ウィーニ、信じなくてもいい、少し聞いてみてくれ。何時それが起こったのかを」


「わ、わかったの」


 と云いながらウィーニはもうちょっと後に下がったよ。


「ウサ、教えてなの、それはいつ起こったの!」


『起こったのは今から千年以上前のことウサ。だから今の人間が知らなくても不思議はないウサ。まああのトリニティは暴走しまくって人間の言うことなんて聞かないし、下手に近づくと誰でも襲われちゃうから放置されていると思うウサ』


「……それはちょっとだけ良かったの」


 ウィーニはちょっと胸を撫で下ろしているよ。


「まあとにかくだ、やはりそのトリニティという奴を倒さなければならないようだな!」


「でも倒したら魔法が使えなくなっちゃうかもなの。それでもいいの?」


「千年ももったのならばそう簡単になくなる訳ではないだろう。その前に代替手段を考えれば良いだけの話しだ! しかし母上には伝えねばならないな、その時はモモ、お前にも同行してもらうぞ!」


「えー、ま叱られちゃうのー?」


(別に怒られるような事じゃないとは思うけどね)


「そっか、だったらいいよー!」


「では決まりだな。ついでに聞くが奴の弱点とかは……?」


 と、イブの質問をウィーニがウサに伝えているの。

 でもそんな物はないんだって。


「あ、それともう一つ、あの人達は何であそこで眠っているの?」


「ウサ? あれはね、あれはね? あれはね! ウサの電池ウササササササササ! 君もウサの電池にしてあげるウサアアアアア!」


 ウサは狂ったように笑い始めたの。

 トリニティだけじゃない、ウサも絶対壊れているよ。

 柱から飛び出したのは無数の手のような機械。

 あれで捕まえる気なのかも!


「きぃやあああああ!?」


「皆、逃げるよー!」


 私は怯えているウィーニを回収し、


「当然だ、もうこの場所に用はない。脱出する!」


『逃がさないウサアアアアア!』


 イブも御主人を抱えて続いたよ。

 入ってきた扉はもう閉まっているみたい。

 それならもう壊しちゃうしか方法はないね!

 キャットスレイヴで機械の手を全部防御して、その間に閉まっている扉に連続攻撃をガガガって叩き込んだよ。

 かなりかたいけど、ビシビシってヒビが入ったよ。


「にゃおおおおおおん!」


 そこに、全力の一撃を以てスッパリ切り裂いたんだ。

 全員が脱出するけど、機械の腕はまだまだ伸びてくる。

 数百、数千、もうそれしか見えないぐらい通路につまっているんだ。


「イブ、掴まって!」


 私は隣のイブもガシッと掴み、全力で駆け抜けたの。

 出口の近く、機械の腕に限界が来た。

 ウネウネ動いているけれど、もうこれ以上はこられないみたい。

 でも、遺跡から抜け出ても、戦いは続くみたい。

 ここの入り口を護っていた兵士達があの仮面の奴と戦ってボロボロになっているよ。

 丁度良いからここで倒しちゃおう!

家猫のモモ

御主人(ごしゅじん)(ヒロ)

王子シャーン

王女ルシフェリア

王女イブレーテ(長女)

シャーンのお母さんテルナ

爺(グリフ・リスマイヤー)

青鎧のブルース・グライブス

教育係アリア・ファイリーズ

赤髪の槍使い、リーズ・ストライプ(エルフ)

桃髪の魔術師、カリン・ストライプ(エルフ)


ベノム(ブレードバード隊、隊長)


ルーカ(孤児)

プラム・オデッセイ(里帰り中)

ジャック・スロー (天狼ジャックスロー隊長、白い狼男)


クロノ・アークス (シャーンとルシフェリアのお友達)

シャルネリア・シャルル・シャリアット(同上)


剣と魔法の世界 ミドレイス

翼の生えた子供 ウリエリア

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