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神の祝福  作者: アホZ「大丈夫だろ」
一章 神の祝福
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第五話 焼える人

二つ、一部アーティファクトには、使用するのに条件があるものが存在する、記録、アーティファクト 魔法のステッキ 使用条件 魔女の能力者のみ使用可能、このアーティファクトの発動効果は、魔女の持つ力を最大限引き出すことができると言われている。




察しろと言われ、困惑しつつ、ただ後について行く、歩いているうちにエレベーターまで来た、炎人が下に行くボタンを押ししばらく待つ。


(き、気まずい、なに話したらいいんだ?趣味とか聞いてみるか)


アキラ「え、炎人さんは何か趣味とかありますか?」


炎人「は?」


アキラのことを睨む炎人。


(怖っ!怒ってる?なんで?)


アキラ「そういえばさっき、チョコストの話してましたよね?美味しいですよね、チョコスト」


炎人「...」


何も言わずに睨み続ける炎人、様子をうかがいながら聞くアキラは何か地雷を踏んだんじゃないかと心配するアキラとは裏腹に、さっきとは打って変わって愛想良く返答する。


炎人「うまい...よね、チョコスト」


アキラ「ですよね!美味しいですよね!」


(良かったー!)


丁度良くポーンと音を立ててエレベーターが到着する、それと同時に警報が鳴る、「「侵入者発生、直ちに一階に集合、そして殲滅せよ」」


アキラ「なになになに!?」


炎人「ハァ、ダル」


状況を呑み込めていないアキラ、そんなことお構いなしに炎人が乗り込み1階のボタンを押す、鳴り続ける警報、警報に緊張を煽られるアキラ、アキラと違って冷静な炎人。


アキラ「侵入者って何ですか!?一階押してましたよね!?これから倒しに行くんですか!?」


炎人「うるさいなぁ、今から殲滅しに行くの」


そうこうしているうちに一階へと着いてしまう、相変わらずあたふたしているアキラを気にせず、開いたドアから歩き出す炎人、とりあえずでついて行くアキラ、外へと出る、正面方向から、毛の生えた猿のよう奴らがもうすぐそこまで迫って来ていた。


炎人「僕さぁ、きっと燃えて死ぬんだよね」


ダルそうに後頭部を掻きながら、歩き出し、語る炎人。


アキラ「はい!?冗談言わないでください!」


炎人「僕の名前、燃えて死ぬ、で、焼死 炎人って言うんだ」


アキラ「なぜ今名前を!?」


目の前まで来ているというのに今更名前を言う炎人にアキラは混乱したが、すぐになぜ”炎人”という名前なのかを知った、迫り続けている何かは、よく見てみると猿のような見た目をしている、炎人に襲い掛かろうとしたその瞬間、炎人が燃えた。


炎人「僕の能力は、”燃える”それだけ」


青い炎を纏った炎人は自分に触れる猿を全てを灰にした。


アキラ「も、燃えてる」


炎人「そっち行ったよ」


アキラ「え?」


唖然としているアキラに猿は飛びかかる、何とか手で払いのけるが上手く受け身を取りすぐさまアキラに襲い掛かる。


アキラ「うわぁ!」


両手で防御の体制を取るアキラ、猿の前に立つ炎人、炎人に触れ、瞬時に灰になる猿。


アキラ「た、助かった、ありが」


炎人「次来てるって!」


手を払い炎で猿どもを消し炭にする炎人、アキラに手を差し伸る、援軍が来ているようで、前で戦ってくれている、そのうちに体勢を立て直すアキラ。


炎人「油断しないで、めんどくさいから、あとここで活躍見せておいたほうが良いよ」


アキラ「え、戦うんですか、こいつらと」


炎人「魔王軍に所属した以上、毎日戦う覚悟じゃなきゃいけない、ほら、早く行きなよ、このうちにも死傷者は出るよ」


アキラ「!!」



「「”助けて”!」」



声に反応して走り出すアキラ、後ろから聞こえる炎人の声。


炎人「頑張って~」


(何で走ってんだ俺?全然心の準備は整ってないのに!)


助けを求める声が聞こえた、”ヒーロー”が動き出す理由はそれでだけ十分なのだ。


アキラ「助けに来た!!」


思い切り拳を振るアキラ、その拳の風圧だけで吹っ飛んでいく猿ども、助けを求めたものに手を差し伸べる。


アキラ「大丈夫ですか?」


「ありがとうございます!」


後方へと下がっていくのを見送り、また拳振り上げ、走り出す。


アキラ「ッラァ!」


拳を振るアキラ、またもや吹き飛ぶ猿ども。


アキラ「よしっ!」


油断したアキラの後ろから攻撃する猿、あと一歩のところで炎人に焼き殺されてしまう。


炎人「だから油断するなよ、めんどくさいなぁ」


アキラ「炎人さん!」


背を合わせ死角を消す二人、周囲に警戒を払いつつ敵の特徴を説明する炎人。


炎人「こいつらはファイトモンキー、バカみたいな名前だけど頭がいいからすぐ学習する、ほら、僕がいるから全然来ない」


指を指した方向を見てみると、警戒を解かずにこちらを見ている猿ども、攻撃しても灰になるだけなのを理解したようだ。


炎人「あんま関係ないけどね!」


腕を縦に振り、長く伸びる炎でファイトモンキー達を焼き尽くす、近くにいるだけでアキラの方まで燃えてしまいそうだ。


アキラ「アッッツ!!炎人さん強くないですか!?」


炎人「これでも邪四だから、もしかして弱く見てた?」


アキラ「え!?邪四!?」


帰ってきた言葉に一瞬固まってしまうアキラ、ファイトモンキー達はやはり頭が良いようで、そのすきを見逃さなかった、一斉に飛びかかり身動きする隙間もなく覆い被さる。


アキラ「うわぁ!痛い痛い痛い!!」


アキラが身動きできないのをいいことに袋叩きにされてしまう、アキラがいるため炎人も手出しができない。


炎人「めんどくさ」



「「誰か”助けて”くれ!」」



また声が聞こえる、この状況で聞こえるはずが無いというのに。


アキラ「うぅおらぁぁぁ!!」


自分を上から抑えていた、ファイトモンキー達を上にぶっ飛ばす、ジャンプで向かい、着地し腕を横に振り払う。


アキラ「助けに来たぁ!」


「あっありがとう!」


手を取り、取った手を引っ張る。


アキラ「見送ってやるよ!気を付けろ!」


背中を軽くたたき、後方へ下がる味方をまた見送る。


アキラ「これがヒーローなのか...?これが俺の力?」


(手...震えてる、前はこんな力はなかった、)


アキラ「俺スゲェ!!」


両手を上げて喜んでいるアキラは、ファイトモンキーに顎を思いきりアッパーで殴られ、気絶してしまう。


アキラ「うごァっ」




アキラ「知ってる天井だ」


加奈子「また言ってんですか」


呑気なことを言っているアキラに、加奈子が呆れた様子で言う。


アキラ「俺、確か、あのファイヤモンキーとかいうやつに殴られて、どんぐらい寝てました?」


額に手を当て思い出しているアキラに平手でツッコミを入れる加奈子。


加奈子「ファイトモンキーです!戦闘中に気絶してから二時間寝てました」


アキラ「え!?マジすか!?じゃあもう終わってるじゃん!うわっ俺なんもしてないかも、もう終わってますよね?」


両頬に両手を当て、まるでムンクの叫びのような顔をするアキラに、加奈子は微笑みながら、「そんなことないですよ?」と言う。


加奈子「アキラ君が助けた二人がよろしくと言っていました、評価もよかったですよ」


アキラ「評価?」


加奈子は緩んだ眼鏡を掛け直し、きらりと光らせて、ホワイトボード横から引きずり出し、バンと手を叩いて、ベットに座った状態のアキラに解説を始める。


加奈子「魔王軍では!実力が全てです!強い者が幹部になり、弱い者は雑用をさせられる、まさに、弱肉強食の世界なのです!」


ピラミッド型の絵を描き、分かりやすく説明する、上から、魔王様、邪悪四天王、幹部、戦闘要員、雑用、横に丸く円を描いた中に治療班と書かれている。


アキラ「はーい!別に食われるわけじゃないと思いまーす!」


加奈子「治療班は戦闘に参加しないので、別枠として扱われます、今は私しかいません」


アキラ「加奈子さんしかいないんですか!?」(無視された...)


加奈子「治療の能力持ちはなかなか居ないですからね、貴重なので私は幹部レベルの扱いなのです!」


腕を組み、自慢するように言う加奈子、手を上げて言ったというのに無視されたことを気にするアキラ、また手を上げて質問するアキラ。


アキラ「はい!魔王様って誰ですか?」


加奈子「魔王様は魔王軍で一番偉い方です、その正体は邪四の一員しか知りません!なので私も知りません!」


アキラ「へ~、加奈子さんなんか今日テンション高いっすね」


急に関係ない話を切り出したアキラに困惑しつつ、少し照れたような、怒っているような様子で答える加奈子。


加奈子「アキラ君のテンションが高いから、私のテンションも釣られて高くなっちゃうんです!」


アキラ「ははっ、なんかすんません、じゃあ俺みたいな人いないんですか?」


加奈子「そうなんですよ皆なんか、暗い感じで、評価ばっかり気にするし」


少し溜めて、両手の指と指を合わせ、目を泳がせ恥ずかしそうに言う。


加奈子「だから、アキラ君みたいな人は、その...慣れないです」


アキラ「かわいいかよ」


加奈子の言葉に思わず本心をつぶやいてしまうアキラ、思ってもみなかった言葉にびっくりしてしまう加奈子。


加奈子「え!?」


アキラ「あ...」


気まずくなり、またもや顔を真っ赤にして顔を逸らす二人、空気を読まずに誰かがドアを開ける。


炎人「アキラ~チョコスト貰ってきたから一緒に...何この空気?」


部屋に入ろうとした炎人はドア枠が狭いようで、頭を少し下げて入って来る、緊張していたのもあって少し強張ったような言い方でアキラが質問する。


アキラ「え、炎人さん、あの後はどうなりました?」


炎人「君が気絶のを僕が助けたんだからね」


むすっとした表情で、腕を組み椅子に座り、テーブルの上に突っ伏する、顔を覗かせる、相当疲れているのか、大きく息を吸って吐き出す。


炎人「ハァ~~~、めんどくさかった~、何で僕が報告書なんて書かなきゃいけないんだ」


アキラ「報告書?」


加奈子「気を取り直して!」


そう言い加奈子がホワイトボードに絵を追加で書き続ける。


加奈子「今回のように戦闘が起きると、なるべく全員で殲滅にかかります、そして戦闘が終わった後、その場にいた一番立場の上の者が報告書を書くことになっています。」


アキラ「なるほど、だから炎人さんが書いたんですね」


そう言いながら炎人の方を見てみると、チョコストを口に三本咥えた状態で次々とチョコストを口に放り込み、モグモグと食べ続けている、ぼーっとその様子を見ていると加奈子が続けて話す。


加奈子「幹部の中でも順位付けがあります、今は幹部が25人居て、アキラ君は25位です」


アキラ「え!?俺幹部なの!?」


自分に指を指し、口を開いて驚くアキラ。


加奈子「ああ言ってませんでしたね、そうですよ?アキラ君は幹部なのです」


アキラ「おぉ...!」


目をキラキラと光らせて幹部という名前の響きを実感するアキラ、アキラの事だというのになぜか自慢そうに腕を組む加奈子、微笑みながら聞くアキラ。


アキラ「何で加奈子さんが自慢そうにしてるんですか?」


加奈子「なんだか、アキラ君の事は自分の事のように嬉しいんです」


顔を少し赤らめながら髪の先をくるくると絡ませ、俯きながら少し恥ずかしそうにささやく加奈子、炎人は”空気”を感じ取り、食べるのを止めてそそくさと立ち去る。


炎人「用事思い出したから帰るわ~」


アキラ「え、あぁ、そうですか、それじゃあまた今度!」


残された二人は、なにを話せばいいか分からず、気まずい空気が流れる。


加奈子「か、幹部上位の人は、専用の特別な武器を作ってもらう人もいるんですよ」


アキラ「へ、へぇ~、そうなんですね」


(なんか気まずいな、なんでだろう、さっきからずっとドキドキする)


加奈子「アキラ君は作って貰いたい武器はありますか?」


目を細め顎に指先を当てて考えるアキラ、それを見て面白そうに微笑む加奈子。


アキラ「ん~~~俺はそもそも戦闘しないっすからね~、この前までただの高校生だったわけだし」


加奈子「え?アキラ君何歳ですか?」


アキラ「16~」


加奈子「え!?幼いとは思ったけど、もう少し上だと思った」


口元を抑えて驚く加奈子、その反応が面白く、少し笑うアキラ。


アキラ「ははっ、そんなにっすか?」


加奈子「え?まって、なんで魔王軍に来たの?」


アキラ「え?あ~~~...まぁ、いろいろありまして」


加奈子「色々?」


なぜこの年齢で魔王軍に来たのか、その理由が分からず困惑する加奈子、来る理由など思い出したくないし答えたくない、あの光景など少しも思い返したくない、だがあの光景が頭にチラつく、家族を殺したフードの男の事を考えると、気分が悪くなる。


加奈子「あ...ごめん嫌、だった?」


機嫌を損ねてしまったのかと不安になりつつ聞いてみる加奈子。


アキラ「あ!いえいえ!全然気にしないでください!」


手を横に振りなるべく愛想良く答えるアキラ、気を使わせてしまった、加奈子はそう感じたようだ。


加奈子「あっ...あのごめんねアキラ君」


アキラ「え?いえ全っ然もう!マジ何でもないんで!」


加奈子「...そっか...ならいいんだけど」


ドアからコンコンコン、と三回ノックの後、そろーりと炎人が顔を覗かせる。


炎人「今いい?」


アキラ「大丈夫です、どうしました?」


炎人「アキラ呼び出しかかってるよ」


アキラ「呼び出し?」

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