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サクリファイス学園 ー最底辺クラスの俺たちは"知識"で盤面を覆し、皆で昇格(プロモーション)するー  作者: 神楽坂遊月
サクリファイス学園入学

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チームランクを上げる理由と初級ダンジョンへ

さて、この学園では、ダンジョンのクリアで進級が決まるというのは入学したての頃に聞いたと思う

2年生へ上がるために初級ダンジョンを、3年生へ上がるために中級ダンジョンを、卒業するために上級ダンジョンをクリアする必要があるというのは話した通りだ

じゃあ、チームランクを上げる理由はあるのか?なければ、存在はしないのだ。


「チームバトルは、リンドウは知っていたよね? プロがいるんだっけ?」


「うむ。この学園からも何人もの選手を輩出している。特にこの学園の出身は多いな」


ここって意外と名門なの?

まあ確かに”第一特殊学校”は第九まである中でも一番生徒数が多いっていう設定だったな

それはおいておいて……


「チームランクを上げるのに関係ありますの?」


「まず、チームランクが高いチームに加入しているだけで、卒業後の進路は選び放題だ。オルクス教官がいっていたから間違いないな」


「ねぇ……それだけぇ?」


皆興味あるみたいで、前のめりになっている。

興味があるようで、驚いたぜ


「いや、他にもたくさんあるが……身近なところから行こうか」


「そんなにたくさんあるのか?」


「そうだな。大きく言うと、3つだな」


この3つは正直無いとクリアは難しい。

よってチームランクを上げるのは必須なんだ。


チームランクの差で変わるのは簡潔に言うとこの2つだ

・チームハウスの大きさが変わる

・置ける設備のランクが変わる


「それだけで何が変わりますの?」


「この2つが違うだけで何もかも変わってくるぞ。」


詳しくメリットを挙げると

・寝た時の回復量が変わる

・生産棟で作成できない武器や防具などを作ることが出来る

・お店を開くことが出来る


「これが、チームランクが上がるメリットだな」


「凄いですの!これ以外にもありますの?」


「待てセシ―。寝た時の回復量が変わるというのは?」


これはクラスのランクでも変わるのだが、寝具にもランクがある。

ポーン組では、”ボロボロの壊れたベッド”だが、キング組では”高級ベッド”だ。

この寝具の違いで、一日のHPMPの回復量が変わってくるのだ。


「そんなにぃ変わるのぉ?」


「かなり違うぞ。ポーン組では、HPMPの回復量が100なのに対してキング組では500だからな」


「全然違いますの!あれ……?私たちはチームハウスに住みますの?」


セシーリアが鋭いところに気づく。


「今の寮に住んでもいいけど、HPMPを回復するのにポーションを大量に必要とするからオススメしないかな……」


「女子と男子で分けるのか?どうやって?」


「カギをしよう。女子だけでカギを管理してもらおう。そして、チームハウスを持ったら最上階が女子専用だな」


「それならぁいいんじゃなぁい」


皆が納得してくれた。まあ、そうじゃないと、やはり怖いもんな。

まあやましいことをするやつはチームに入れないようにしないとな。


「ほかに質問とか無いか?」


「回復量については理解した。お店というのは、どういうことだ?」


今俺たちは、生産棟にドロップ品を持っていき換金している。

それを、自分たちで加工して売ることで金策が出来るようになる


「そんなことが出来るんですの?」


「そのために、エイルやビーラントに色々作ってもらってるんだ」


「そうだったのか?」


俺は無言でうなずく。

半分は本当で、本文はウソだ。

今作っているものを売っても、買うのはポーン組くらいだろう


「これでチームランクを上げるメリットはわかったな。そのために明日のダンジョンも頑張ろう」


そう言って、俺たちは解散した。



自由週間明け初日の放課後――

チームハウスにメンバー全員が集まっていた。


「なんで今日集まったの?」


「これから、8月の長期休みまでの目標をしたい。」


「なる……ほど?」


詳しく聞くと、チームランクを上げることのメリットは理解した。

しかし、まずは近くの目標を立てて、それに向かって日々頑張りたいんだって

そういうことなら、目標を出そうじゃないの


「じゃあ、チームごとに目標を出すぞ。まずは俺たちキセロチームは、次の自由週間までにカンストと転職だな」


俺の出した目標にチーム全体が驚く。

……なんで?


「転職って……本気ですの?」


「カンストしたら、転職したいだろ?」


強くなりたいなら、レベルアップが必須だ

レベルが上がらないと、ステータスを伸ばすことが出来ないからな


「転職に必要なアイテムがいるんじゃないのか?」


「うちもぉそう聞いたぁ」


「今回はいらないぞ。今回の転職のカギは”デバッグロウ”だからな」


「そんな効果があるのか!?」


そうなんだよ。

”シード”から”ジェンマ”へ転職するのに、特殊なアイテムは必要じゃない

けど、特殊なスキルが必要ってことだな


「俺たちの話はまた今度な。次は、ヒスイチームだな。次の自由週間終了までに初心者ダンジョンのボス撃破が目標だ」


「は、ひゃい!」


「わかったよー!頑張る」


ハルは緊張しながら返事したせいか、噛みまくってたよ。

ヒスイは気合が入っているのか、フンスって文字が見えそうだったよ


「よし。次は生産組だな。エイルとビーラントはカンストまで持っていこう。素材は俺たちで持ってくるから」


「ぼ、僕頑張るよ」


「わかった」


生産組も問題なさそうだ。

こんな感じで良かったのかな?

とっとと、ダンジョンへ行きたいから、これくらいにしておこう


「よし、皆でダンジョンへ行こうぜ!俺のチームは初級ダンジョンへ行ってから、初心者ダンジョンへ行くからエイルとビーラントは待機しててくれ」


俺たちは各自、チームハウスを出てダンジョン門へ向かった


「”霧の森”ですの?」


「そうだ。けど今日は戦闘しないからすぐ帰ってくるぞ」


「楽しみぃ!」


この2人はダンジョンなら何でもいいのか?

まあいいか。コンソールを操作してっと。


「行こうか」


そう言って、俺はダンジョン門を開ける。

黒い膜のせいで、初心者ダンジョンに入るのと景色は全く変わらない。

だが、皆の表情はいつもとは違った。また、誰も入ろうとしない


「俺から行こうか」


いつもなら、セシーリアとカリーが我先にと扉へ入っていくのに変だな。

でもせっかくだから行かせてもらおう

最初に膜を通り、”霧の森”へ入る。膜を通る感覚?もう慣れたよ


カサッ……


ダンジョンへ入った瞬間に風が吹き、思わず目を閉じる

風が止まった後、目を開けると、霧?いや、もやのかかった森の中にいた。


スーハ―


はっ!思わず深呼吸してしまったぜ。

暗すぎず、明るすぎない適度に伐採されている森の中にいた。

目の前には獣道が2本。ダンジョンによくある片方行き止まりってやつだな


「全然違う雰囲気ですの……」


「こわあぁい」


「本当か?ニッコニコだぞ?」


後から入ってきた、メンバーは怖がる素振りを見せたが、顔が怖がってない

なんなら、凄い笑顔だぞ?絶対フリだな。


「あんまり、時間が無いから早く”毒草”を採集に行こうか」


「どっちに行きますの?」


「俺たちから見て右の道へ行こう」


皆には内緒だが、右の道は正解の道だ。

しかし、左へ行くと、すぐにエンカウントだから、しばらくは行かない

いずれは行くんだけどね。


「”毒草”見つけましたの!」


さすが、セシーリアだ。

実際ポイントについても、探せる自信が無かったから助かったぜ


「スマン……失敗だ。」


「うちもぉ……」


”毒草”の採集をするのに、コツが必要だったらしい。

俺とセシーリアは成功したものの、カリーとリンドウは失敗していた


「採集専用のメンバーが欲しいな……」


「仕方ないですの……」


戦闘せずに採集出来るポイントがそこしか無かったので、仕方なく帰ってチームハウスへ戻った。


「こ……これでは1つも”解毒薬”作れない」


「うっ……スマン」


「リンドウが謝ることじゃない。俺も気を抜いたら失敗していたかもしれないからな。だから、次からエイルもついてきてくれ」


エイルは無言で頷いた。理解してくれたのだろう。

セシーリアのお母さんに採集方法も教わったのかな?セシーリアが知っていたし、一緒に習ったんだろう。

ゴールデンウイークの時に、教わりに行ったのは正解だったみたいだ


「気晴らしにゴブリンをボコボコにしますのー!」


「さぁんせぇ!」


ダンジョン狂組は戦闘出来ずに、フラストレーションが溜まっているみたいだな。

カリーなんかいつもより、大きな声が出ていた気がするよ。

全員で初心者ダンジョンの謎岩へいつもより、早足で移動した


「全員杖のゴブリンにしますの!」


「さぁんせぇ!」


「はいはい。ちょっと待ってな」


2人のリクエストに応え、ゴブリンを召喚する。

全員が、回復ゴブリンだ。

攻撃をしてこないので、何も気にせずぶっ放せるだろう


「くらぇ!」


「特大サイズ”魔法弾”ですの!」


「”両手突き”!”2連突き”!」


意外なことにリンドウもノリノリで参加していったよ

俺が参加する間もなく、ゴブリンは光になった。


「レベル25ですのー!」

毎度見ていただいてありがとうございます

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