レイトの本性
~レイト視点~
まずは、自己紹介から始めようか。俺はレイト。拷問士であり、第一部隊にも所属している。数々の陛下に逆らったバカどもを拷問死させてきた。この手でお役に立てるだなんて身に余る光栄だ。陛下に逆らう奴は人間なんかじゃない。だからなにをしても大丈夫。今日の反逆者は、さるぐつわを外せば
「なんでお前は・・・こんなことが・できるん・・だ?」
変なことを聞いてきた。答えなんて決まってる。
「人間を痛めつけて楽しんでるみたいないいぶりだな?お前らは、人間なんかじゃない。ただの下等生物を痛めてるだけで、心が痛むはずないさ。」
たっぷり拷問を楽しむと、次の執行はレベル10らしい。
「3年ぶりぐらいか?」
俺は思わず、声に出して言った。最近はレベル10の執行なんてなかった。だから、ウキウキしてしまう。
そう思ってクズどもの罪状を見ると、コーヒーを吹きかけた。罪状がひどすぎたからだ。
俺は一通り罪状を読み上げると、モチベーションが上がった。目の前にいる奴らは陛下の敵だ。発砲して、人質にして。やりたい放題している。奴らのさるぐつわを取ると、黒髮の方は威勢良く言った。
「てめえなにが犯罪だ!お前らの方がキサラギさんをキサラギさんの人格をぶっ潰したんだろうが!」
なるほど、こいつらは自分がしたことがまちがってないとか思ってるわけだ。陛下に逆らった時点でお前らは間違うとか、正しいとか以前の問題なのに。だが、このまま拷問しても、ダメだな。今拷問するとこいつらは、おれが悪だと決めつけ、拷問によって生まれるのはおれへの復讐心だけ。しっかり自分たちの罪を認めさせて、迫り来る痛みの中あるのは自分自身への憎しみ、痛みに対する悲しみ。そして自分の罪への後悔。そういうものがあってこその拷問。
「犯罪だよ。お前らのやったことは。キサラギを連れ戻すためだったら、人を殺していいのか?違うだろ。お前たちの方がよっぽどたちが悪い。俺はこれが悪いことだとわかってても、陛下のために、そんな思いで自分を殺してやってんだよ。だが、お前たちは自分たちが正しいと思っている。自分勝手にやりながら悪いのは俺らだからなにをしてもいいそんなことを思ってる。」
おれへの復讐心を募らせていく相手の悲鳴を聞くだけなんて面白くない。だから俺は思ってもないことを口にする。さあ、まずはこいつらを罪への意識を向けてから拷問を始めようか。そう思い、俺は奴らと会話をした後、薬を投下した。
「あれ?終わり?残念だなぁ。でも、安心して。まだまだ楽しいことはたくさんあるから!まずはさ、レベル7の執行を見て見てよ!」
俺は微笑みながら言った。