作業部屋で一人泣く①
「証拠は?」と聞かれて、私は言葉が出なかった。
そして、「証拠はありません。でも、保護者様に聞いていただけないでしょうか?」と言うと担任が呼ばれた。
担任の先生に園長はこう言った。
「この武田先生がな。影でコソコソあんたらの悪口言うてきてんねんやんか。あかんなぁ?って教えてがあげてたとこです。」
私は心臓が、ぎゅっと、つきりと痛んだのを感じた。涙を堪えた。
「先生それなぁ。陰口なぁ、この園ではやめてほしいねんか。」
「これは陰口ではありません。指摘です!」
「そんなもんその場で言わへんかったら陰口です。ほら、担任の先生に謝りよし。」
私はぎゅっと手を握って、そして白くなっていく拳を眺めた。
「いや、良いですよ、反省されてるみたいですし…あの、もう少しでおやつの時間なので、行っても良いですか?」
担任の先生は、去っていった。
その帰り。私は車の中で悔しくて泣いた。
負けたくなかった。
一人の親として、大人として、社会人として、もっと反抗すればよかった。もっと口達者に対抗したかった。でも唇が震えて、何も、言い返せなかったのだ。
その翌日、出勤するとフリー保育士としてシフトが変更されていた。
そして名前の下に、こうあった。
<作業部屋>
私は、全部屋から、締め出されたのだ。
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