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【番外編】呪いを解かれた王子様はヤキモチをやく




「ねー。いつまで抱っこしてるの?」



 もうずっと待っている。


 子どもたちに抱っこをせがまれ、人気者の彼女は求められるまま代わる代わる彼らを抱き上げる。


 いつまでたっても彼女の両手は空かない。



 もう、本当にずっと。


 隣に座り、今度こそ俺の番だと。自分の番だと待っているのに、この小さな人間は彼女の周りをウロウロし、そうして彼女を独り占めし続ける。

 

 彼も自分の少ない自由時間の合間をぬってこうして会いにきたというのに、いつもいつも彼らは彼女にまとわりついて離れない。



「ねぇ。俺もうそろそろ戻らなきゃいけないんだけど」



 今までひたすら黙っていてあげたが、とうとう自分のスケジュール管理をする側近の冷たい視線に耐えきれなくなり、シェリールは音を上げた。


「待ってて。今はこの子たちが先」

「何で?さっきからずっとずっとずぅーーーっと、ラックとハイルの番じゃないか。いつになったら俺の番になるわけ?」


 まるで子どもの様に駄々をこねられ、イザベラは「情けない」といった事が伝わる様、分かりやすく息を吐いた。


「貴方は大人。この子たちはまだ子ども。張り合うのもいい加減にしてよ」

「大人も子どもも関係ないだろ。疲れてるんだから癒して欲しいんだよー」


 イザベラの部屋は一種の託児所の様で賑やかだ。

 嬉しそうに本を読んであげたり、膝に乗せてあげたり、午前中は庭で走り回っている所を目撃してしまった。


 シェリールはそれを横目に、ひたすら書類に目を通し、兄であるアパル王太子の仕事の半分以上をこなしていた。



 シェリールとアパルにかけられていた呪いがとけてから数年。


 精霊王テーレが消えたとしても、大地の加護は残ると言っていた事は正しかったのか、今のところ、大雨や日照りで作物が育ちにくかったり、大地が揺れ地面が裂けたりなどの被害は確認されていない。

 だが、欲にまみれた人間たちが、いつまた再び血で大地を濡らすかしれないので、そうやって人自身が防げるものは食い止めたい、と、次期国王となるアパルが率先して各国々に声を掛けているので、彼はいつも動き回っている。

 故に書類仕事の殆どがシェリールに分配されてしまうのだ。



「あ。お前ッッ」


 そんな中、ようやく、イザベラの部屋をノックし、一息つけると思って向かう足取りも軽かったのに。


 シェリールの方に「いいだろぉ」という笑みを向け、イザベラの胸付近にその手を置くのは、ラックだ。


 俺だってしばらくお預けなのに。という心の底からの羨ましさを飲み込んではみたが、自分の妻が他の男にベタベタ触られるのは見ていて気持ちのいいものではない。



「離れろよ」



 力ずくで引き離そうとするシェリール。

 そんな夫の姿を咎めるようにイザベラは自分の胸の中にラックを抱き締める。



「本当にやめて下さい」


「ッッ」


 その言葉の力強さは、自分の全てを否定された様で、シェリールは肩を落としてイザベラに背を向ける。


「もういいや。イザベラはずっとそいつらと居ればいいよ」


「シェリール様っっ」


 彼自身も自分が大人気ないことなど分かっていた。

 けれど、ようやく「愛してる」と心からの気持ちを伝えられる様になったのに、相手がそれを望んでいなければ、ずっと一方通行のままではないか。


 シェリールは心にグレーな気持ちを抱えたまま、イザベラの部屋を後にした。




 ***




「お前。また何喧嘩してるんだよ」


 日が暮れて尚、執務室に篭っている弟の様子を見に来たのは兄のアパルである。


「喧嘩じゃないし」


 入室を許可した覚えもないのに、我が物顔でソファに腰掛ける彼は、前置きも何もなく本題に入る。


「シャーロットがまた『イザベラ様が哀しんでおりました』て言っていたぞ」

 声色を少し高く変えてもシャーロットに似ていなければ、ただイライラが少し増すだけである。


「自分たちの子どもなんだから、しっかり自分たちの届く範囲で面倒見ろよ。ユラとかティキとか役割を任された侍女たちだっているじゃないか」


 シェリールの指摘する通り、彼女たちはラックとハイルの遊び相手兼お世話係である。

 勿論、仕事中なのでイザベラの部屋にもしっかり二人は待機していた。

 だが、懐かれ遊び相手になっているのはシェリールの妻であるイザベラなのだ。


 いつも一緒にいる。

 外を見れば楽しそうに笑い合い、部屋にいけばまったりと寛いでいる。


 自分がしたくても出来ないことをしている彼らにヤキモチを妬いて何が悪いのか。


「ラックなんてもうそろそろ4歳になる頃だろ。なのにこれみよがしにイザベラにくっついて」


 決して胸に埋もれて羨ましいなどとは口にはしないが、つまりはそういう事である。


「仕方ないだろう。そろそろ3人目が産まれる時期なのだから。あのヤンチャどもがシャーロットの側にいたら、何が起こるか分からん」

「イザベラならいいっていうのかよ」

「ん?彼女は喜んで相手してくれてるぞ」

「かもしれないけども」


 イザベラが子どもが好きで相手してくれているのは、あの楽しそうな顔を見れば分かる。


 シェリールだって彼女が声を出して無邪気に笑っている所を見ているのは素直に可愛いと思う。

 けれど、それ以上に自分の顔色を伺って彼女に接している子どもたちが憎たらしくて仕方がないのだ。


「フハッ」


 それを馬鹿正直に兄に言ってみたら、部屋を飛び出し届く程の声で笑われた。


「お前、それ子どもたちに同列と見られてるって事じゃないか」

「だってイザベラは俺の妻だ。あいつらの親はお前たちだろ。お前が相手しろよ」

「俺はお前程暇じゃない」

「なっっ」

 俺だって暇じゃないし。だからこうして書類と睨めっこしてるんだろ。と続ける前にアパルが真面目な声で口を挟んだ。



「というのは冗談で。俺はお前が羨ましいよ」

「え?」


 突然の告白にシェリールは聞き間違えかと思った。


「俺はラックとハイルに懐かれるお前が羨ましい。俺は……怖いらしいからな」


 我が子たちにそう拒絶された場面を思い出したのか、凹んだ様子で思いを吐露する。


「だから子どもたちの素の姿を見れてるお前に対して、俺もヤキモチ妬いてるぞ」


 そう言いながら、ニカッと歯を出して笑う兄の顔は寂しそうにも見える。

 確かに次期国王になるアパルは弟のシェリールから見ても忙しそうで、常に子どもたちの寝顔しか見れていないと漏らしていた事があったのを思い出す。


「まぁ、俺も『シェリールより好き』て言われるべく挽回するからな」



 兄からのライバル宣言に腑が落ちないながらも「望むところだ」なんて思いながら、心の底から「早くそうなってくれ」とも思う。




「それにしてもお前。本当にイザベラの事好きだな」


 唐突に話題を変えてきたアパルに、シェリールは即答する。


「好きじゃない」


「はぁ?何言って」


 あんなに好き好き言いながら子どもにヤキモチ妬きながらもくっついていくのに、「好きじゃない」なんてある筈ないだろう。



「愛してるんだ」



 シェリールは本人が居ない場でもこうして恥ずかしがる事なくイザベラへの気持ちを断言する。

 いつでもどこでもこんな調子なのでシェリールは「妻への溺愛が過ぎる」と社交界で専らの噂になっている。


「なら、イザベラの子ども欲しいとか思わないのか?」

「え?」


 だからこそ、婚姻から数年が経過しても子どもを授からないのは何故だろう、と、囁かれているのも事実なのである。


 常に側にいるアパルとシャーロットには3人目が出来た、というのに。で、ある。

 イザベラはそういった人の話に左右される性格の持ち主ではないが、シャーロットにだけは「私も子どもが欲しいです」と漏らしているらしい。





 アパルには弟が言う「彼女は俺の妻なのに」という気持ちも正直痛い程に分かる。

 何故なら自分も同じだったから。

 子どもが産まれた瞬間、シャーロットは夫よりも自分よりも何よりも子ども優先になってしまった。

 寂しくて自分の子にまでヤキモチ妬いて、そんな事を口にし始めてしまった夫の相手までしてくれる様になったシャーロット。

 だが、それも長くは保たなかった。


 大丈夫、と笑っていた表情は次第に硬くなり、笑えなくなってしまった。


 医者は彼女の前には「休養が必要です」としか話さなかったが、「心の問題もあると思いますので、無理はさせないで下さい」とアパルにだけはこそっと明かしてくれた。



 シャーロットは妻でもあり、母でもあり、王太子妃なのだ。

 なのに、アパルは自分も寂しいから、と、「恋人」という仮面まで求めるようになってしまった。



 いろいろな仮面を代わる代わる被らなければならなかった彼女の心は悲鳴を上げた。



「愛してる」という言葉を囁きながら彼女からの愛も求め、それがシャーロットを苦しめていたという事に気付いた時は手遅れだった。


 

 彼女に何役も求め過ぎてしまった。



 シャーロットは一人しかいないのに。



 なら今は、彼女に母親の役割をしてもらおう、と考えた。

 それからゆっくり休養できるように、と、郊外の屋敷へシャーロットとラックの居住を一時期うつすことにした。


 寂しくない筈がない。

 ようやくシャーロットと結ばれた末、愛の結晶とも呼べる命を授かる事が出来たのだ。



 幸せで溢れていたのに。



 屋敷を離れる瞬間まで、シャーロットは「ごめんなさい。ごめんなさい」と泣きながら何度も何度も謝っていたけれど。

 彼女のせいだけではない事は、アパルが痛いほど理解していた。

 だから、彼女の笑顔が戻るように、決断したのだ。



 家族が離れてから。

 アパルは忙しくても少しでも顔が見たい、と、週に一度は彼女たちに会いに行っていた。

 だがそれを何度か繰り返す内に「アパル様の方こそ休んで下さい」と彼女から怒られてしまった。



「私はアパル様を愛してます。距離が離れていても私の気持ちは離れませんよ。勿論、ラックの事も愛してます。でもね、同じ言葉でも違うんですよ。親が子を想う愛と夫婦の愛。私も貴方を愛してます。まだまだこの子は手が掛かるので、確かに一緒にいる時間は長いですが、その内、この子の世界も広がって、私たちが置いていかれてしまいますからね。そうしたらまた恋人としての時間を過ごして下さい」


 ふふふ、と、微笑む彼女は柔らかく、確かに母親の表情だ。


「私も早く元気になって貴方に会いに行きますから、待っていて下さいね」


 と、目尻を細める笑顔は、昔から自分に向けられていた恋人としての顔。




 順風満帆に見えるアパルとシャーロットにも色々あったのだ。

 弱音を吐いてはならない、と、アパルもひたすら自分を律し続けていただけであって、本当なら、全てを投げ出してシャーロットとラックの三人だけで暮らしたかった。



 だから、笑顔で馬車から降りてきてくれたシャーロットを抱き締めた時に、全てを守り抜くと、強くあろうと誓ったのだ。




「イザベラとの子どもならたくさん欲しいよ」



 過去の自分を思っていたアパルは弟からの言葉で現実に返ってきた。


「絶対可愛いもん」


 自分の想像したイザベラとの子どもの姿にシェリールは思わず表情を緩ませる。


「そう思ってんなら自分の事だけ考えるなよ」


 自分がそれで失敗してしまったから。

 先人として、話を聞く事はできるし、求められればアドバイスだってする事はできる。



「俺みたいになるな」



「え?」




 ーーコンコン


「食事の準備が整いました」




 二人の話の中断を告げる合図。


 だが二人の間には血の繋がりがある。

 言葉にしなくとも伝わる思いはきっとある筈だ。と、アパルはそこで話を切り上げた。





 ***




 シェリールが静かに二人の寝室へ入ると、ベッドのブランケットが一人分盛り上がっていた。


 彼は彼女を起こさぬ様、静かにベッドへ歩いていくと、その隅の方に腰を下ろした。


「今日はごめんな」


 半分隠れた頭を撫でながらシェリールは今日の事を謝る。

 寝ている間に謝罪をしたからといって、頭を下げた事にはならないし、起きてからしっかりと目を見て伝えるつもりだ。

 だが、それでも今、伝えたかった。


「好きだから。愛してるからヤキモチ妬いちゃったんだ」

「……」

「大人げないとは思ってるけど、やっぱり、それだけ君の事、誰にもとられたくない」

 静かに身体を上下させるイザベラは、寝返りを打つ様子もなく、ただ静かにしている。

「でも、君との子どもが欲しいとも思ってる。君に似た子が産まれれば絶対に可愛いし、何人だってほしい」

「私だってっっ」

「え?」


 眠っていた筈の彼女がバッと勢いよく起き上がり、シェリールと対面する。


「私だってシェリール様に似た子どもが欲しいです」

「イザベラ」


「ヤキモチ妬かれるのも嫌ではありませんが、流石に子ども相手は」


 恥ずかしいです。と、控えめに、だがキッパリと言われたシェリールは頭を垂れる。


 そんな彼に向け、イザベラは少し言いにくそうに口籠もりながら口を開く。


「て」


「え?なんて?」


「ては」


 顔を一気に赤く染めたイザベラは、被っていたブランケットを握り締めて言葉を放つ。


「もう手は繋いでくれないんですか?」

「え?」


 いつまで経っても言いたいことを理解してくれないシェリールにそれをねだるのが恥ずかしいイザベラは、彼に理由を察して欲しい、と視線を向けるが、全く気配がない。


「私に……精霊の姿が見えなくなってしまってから、あまり手を繋いでくれなく……」


 言いながらやはり恥ずかしくて次第に声が小さくなっていく。


「でもラック様とハイル様は私と手を繋ぎたいと言ってくれるんです」


 王子たちの呪いが解け、精霊の姿が見えなくなったイザベラは、婚姻した今も時折「精霊の姿の見えなくなった私がシェリール様の相手でいいのか」と悩んでいるとは聞いていた。

 だからこそ、自分がイザベラを好きで選んだんだ、という事を示す為に「好き」「愛してる」と伝えているつもりだったのに、それでも彼女は不安を抱えていた、という事か、と思い至り、シェリールは落ち込む。


 あれ?

 でも、腕は組んでないか?と、言葉に出さずにイザベラの顔を伺うと、それを察してくれた彼女が、苦笑いを浮かべる。



「お二人が産まれた頃、私は既に精霊の姿は見えませんでした。でも、彼らは私の手を握りたいと。こんな私でもいいんだよ、と、あの小さな手が伝えてくれている様で、とても嬉しいんです」



 滅多に口にしてくれないイザベラが、ぽつりぽつりと言葉を溢す。



「だからつい私もあの子たちの相手ばかりしてしまって。…………ごめんなさい」



 そんな意味があったのか。と、シェリールは目を丸く彼女を見つめる。


 そして、ブランケットを握り締めた彼女の両手に自分の手を重ねる。


「君が望まなくても、俺はいつも君に触れていたいよ。イザベラが嫌がっても手を握ってあげる」


 子どもの頃は互いが互いの手を握り、常に一緒にいた。

 大人になった今では、腕を組み隣に並ぶのが普通だと思ってそうしていた。

 イザベラが幼かったあの頃の様に手を繋ぎたいというのであれば、幾らでも叶えてあげよう。



 シェリールは自分の指をイザベラに絡ませて、そのまま身体を寄せる。

 そして、彼女が自分を受け入れる準備ができた、と両目を閉じた瞬間、静かにその唇に自らを寄せる。


 軽く触れた唇がもう少し、と温もりを欲して相手の唇をぺろりと舐める。

 初めは頑なに閉じられていたそこは、次第にこそばゆさに開かれ、相手の侵入を許してしまう。


 互いの息が漏れ始め、結んでいたシェリールの手がイザベラの腰を撫で始めた瞬間。


「っっ」


 イザベラはグイッとシェリールを押し返してしまう。


「イザベラ?」


 仲直り出来たと思っていた彼は、好意を拒絶され言葉を失う。


「あの……そうではなくて。……シェリール様、先程言ってましたよね。子どもが出来たら可愛いって」

「ああ。君に似た子なら」


 言いながらイザベラは自身のお腹を撫でる。


「ここに」

「え?」


「ここにいるかもしれない。と言ったら?」

「え?」


 想像だにしない告白にシェリールは間抜けな驚き声しか上がらない。


「それは本当?」



 子どもを作りたくない訳では決してなかった。

 精霊からの授かりものだから、と、命が宿らなくとも、特に気にしてはいなかったし、気にする必要もないと思っていた。

 長い間、呪われていた身でもあるし気長に待とう、と。

 子どもがいなければ、たくさん彼女を愛せるのだから、それはそれで幸せではないか。

 と、自身に言い聞かせ、イザベラに負担を感じさせない様に演じてきた。



「シェリール様?」


 イザベラの手が彼の左目に伸び、頬に触れた。


「えっ?あ。これ」


 彼女が何に触れたのか。

 目の前にいるイザベラの顔が滲んでいると理解したシェリールはそこで初めて、自分は泣いているのだ、と、知った。


「泣いてるんですか?」


 そう言うイザベラの瞳からも同じ様に涙が溜まっている。


「だって嬉しいもん。本当?いるの?ここに?」

 イザベラが触れていたお腹に恐る恐る触れる。

「私もまだ実感ないですが、そうみたいです」

 甥っ子たちにヤキモチを妬いている姿を間近に見ていたイザベラは、まさかここまで感動してくれるとは思ってもいなかった。

 むしろ、嫌がると思い込んでいたので、中々言い出せずにいたのだ。


「ありがとう。イザベラ」

 力強く抱き締めたくとも、新しい命をその身に宿しているという彼女に対して、どれ程の力を込めれば良いのか分からないシェリールに「普通で大丈夫ですよ」と、イザベラは嬉しそうに笑う。


 シェリールは、それでも壊れ物を扱うように、優しくそおっとイザベラをその腕に抱いた。



「これからはヤキモチ妬きも程々にして下さいね」



 抱き締められるイザベラは彼の肩越しに言葉を掛ける。


「うーん。それはどうだろう。イザベラの事が好き過ぎるからなぁ」


 シェリールは真剣にそう返しながらイザベラから静かに離れ、彼女の手を握る。

 そしてそのまま二人で横になると、未来の話に華を咲かせる。


 気付けばイザベラから言葉がなくなり、シェリールは彼女の手を握り締めたまま、しばらく幸せそうに眠るその顔を見つめ続けていた。







ここまでお読みくださり、ありがとうございます。


久しぶりに二人の物語が頭に浮かんできまして、番外編として投稿させて頂きました。


もう少しイチャイチャさせる予定だったのが、うまく動いてくれず……。


少しでも楽しんで頂ければ幸いです。

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