111.翔太の不安
翔太とロボ娘の理恵は他人のように歩いていた。彼女の後ろ三メートルをついていたが、他の生徒の注意は理恵に自然と集まっていた。ロボットは登校してくるから当たり前であった。でも、まさか二人が密接にコミュニケーションしているとは誰も思わないだろう。学校に近づいていても水泳の話題が続いていた。
「そうなんだ出るんだ。それにしても君の身体って・・・重くないのか機ぐるみの重さ分で? それじゃあ浮かばないんじゃないかと」
「そうよ! 重いわよ! もし、ここで人工筋肉が機能停止したら大変よ! でも、大丈夫! 水に入る前に機ぐるみに浮力が生じるようにする機能があるのよ。そうすれば泳ぐこと出来るわよ。まあ長時間は無理みたいだけど」
「じゃあ、それは大丈夫なんだ。それはそれと、もう一つ気になる事があるんだ。あの中里、大丈夫か?」
翔太が気になったのは同級生の中里美咲だった。彼女はクラスの女子の中でもっとも偉そうにしている女で、小学校の時から気に入らないのがいるとイジメをしているようなロクでもない女だった。
「中里さん? あの人にあたいもイジメられたことあるわよ。無視したりしてね。まあ、あたいも無視したからいいけど、たしかにあの人ならちょっかい出してくるかもね。他の女子とつるんでね」
そう理恵が中里のやつにイジメられないかと心配していた。




