魔王は奪われる
すみませんが改稿版を書いたのでこちらの小説は一時休載もしくは停止となります。
御了承よろしくお願いします。
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俺は相手の魔法を受けた。
「ヴェ、ヴェセル様!」
クラルテが言って来た。
俺は身体から何かを取られた気がした。
「お前の属性、もらったぜ。これでお前は何もできない、「ただ」の魔王だ。アッハハ。」
相手が笑っている。
憎い。
相手は次にクラルテにも魔法を当てようとした。
俺はまた守る。
旅の道中は俺がクラルテを守る。
そう決めた。
クラルテを狙った「あいつ」に怒りを覚える。
殺す。
「どうしたんだ怖い顔して?まさか、その女が好きなのか?」
「うるさい。」
俺から怒りが漏れるのが、自分でもわかる。
「じゃあ俺がお前の心臓も奪ってやるよ!」
相手は魔法を使う。
しかし出ない。
「な、なんで出ないんだよ?!俺はこいつからも属性を奪ってまた強くなったはずだぞ!!」
俺の怒りは収まらない。
こんなに気持ちが昂るのは初めてだ。
脈が早くなり、体が熱い。
殺す。憎い。
怒り。苛立ち。嫌悪。軽蔑。拒絶。
全ての負の感情が溢れ出る。
俺はこの気持ちを「魔法」として出す。
「お、お前まさか二属性持ちか?!う、うわーごがぶべ.....」
怒りのままに放った魔法はこんなものだった。
森の木がつららのように尖り、簒奪の魔王を四方八方から貫く。
ただそれだけ。
簒奪の魔王が死んだ。
その瞬間、俺はいつもの俺になるのがわかった。
いつの間にか、体に巻き付いていた蔓や蔦を引きちぎり、俺はクラルテの元へ帰る。
クラルテの方を振り向くと、体に衝撃がきた。
クラルテに抱きつかれたのだ。
「ヴェ、ヴェセル様!いつものヴェセル様ですよね!遠くに行かないですよね!」
泣いた後の震えてしゃっくりあげる声で言ってきた。
「俺がクラルテを守る。」
「いつものヴェセル様ですね。よかった...なんだかもう戻ってこないような気がして...」
また泣き始める。
俺はしばらくクラルテを抱きしめた。
この温もりを守りたい。
この小さい体を。
俺はそう思った。
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