魔王は買う
ツイッターしてますよ
今日はクラルテとは別行動だ。
サディス城の城下町を、俺は行く。
お金はクラルテにたくさんもらっている。
俺はまず本の専門店に向かおうと思った。
しかし場所がわからない。
俺は前から走ってくる若い男性に聞いてみた。
「そこの人。」
「ううん、なんだい兄ちゃん?」
「本屋は。」
「本屋ならこの道をまっすぐ行って、左に曲がって二番目の道を右に曲がって、まっすぐ行った突き当たりだよ!」
「ありがとう。」
「いいってことよ。」
そういうことらしい。俺は本屋へ向かった。
その本屋は木造で床をふむたびに軋む。
だが、なかなか雰囲気の良い店だった。
俺はクラルテが持っていない本を買う。
流石にすべては買えないので、読みたいものを選定して、今あるお金で買えるだけ買った。
「まいど、ありがとうございます。」
「ああ。」
俺は本屋を出て宿に帰る。
そして本を置き、また出かける。
夜ならば本を読むが、今はまだ昼。
だから俺は城下町をふらりとまわる。
俺は横道にどんどん入っていった。
だんだんと道が狭くなり、昼なのに暗くなってくる。少しジメジメしていて、ゴミは散らかり、色々なものが混ざった臭いがする。
どうやらスラムへ来てしまったようだ。
俺は来た道を戻ろうとした、その時。
急に全身真っ黒な服の男性が来て、俺を袋に入れようとした。
俺は空を見て、まだ明るいことを確認し、素直に袋に入れられる。
夜になる前に帰ればいい。
俺はそう思い、その男に連れていかれるのだった。




