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いよいよ終幕に近づいてます。
「オーロラ。綺麗だよ」
「さすがわたしの娘ね」
今日は結婚式。真っ白のウエディングドレスを着用したオーロラのもとへ父と義母がはせ参じた。
真っ白なサテンのドレスにオーロラの真っ赤な髪がとても美しい。
あえてアップにせず、肩におろすことを選んだオーロラの美しい髪を義母がすっとなでた。
「綺麗な髪ね。とても美しいわ」
「お義母様ありがとう」
結婚式でオーロラの付添人を務めることになったエンジェルは今大緊張しているようだ。
「わたしこれで大丈夫ですか?」
「全然大丈夫よ。いつもどおりで大丈夫。もうエンジェルは立派な貴族のレディだもの」
「本当ですか?」
かなり頑張って勉強したらしく、立派に淑女としてやっている。
家族との関係性もおおむね良好らしい。
神殿に入れるのは家族のみ。厳かな雰囲気の中バージンロードに立った。
「オーロラ。行くぞ」
はい。
大好きとはいいがたい父。
だが、今世では皆いい関係が築けて良かったと思っている。
そして一歩神殿の入り口に踏み出して、驚いた。
一番末席の目立たぬ席に、母がいたのだ。
お母様!
心の中で叫ぶ。
「エミリアが呼ぶよう言ったのだ」
「お義母様が?」
「ああ」
久しぶりに見る母はもうかなり年を重ねているのに、まったく衰えない美人だ。
きっと今もベラのパン屋を繁盛させているに違いない。
声をかけることはかなわなかったが、母の目は「おめでとう」と語っていた。
「ありがとう」オーロラは目でそれだけ合図すると前を向く。
前方の神の前にはウォルターがいる。
前世も伴侶となった人。
けれど、今世では全然違う。
お互いに気持ちを確認している間柄で、絆も出来ている。
神前までいくとウォルターがにっこり笑って手をとった。
「綺麗だねオーロラ」
「殿下こそ」
そして指輪の交換をする。
指輪はお互いにぴったりとフィットしてにっこりと笑い合った。
そのまま厳かに結婚式は終了した。
そのあとは王宮に移動して披露宴だ。
パルリム王国の内乱は終わったもののまだ混乱の状態で、今回のの不祥事などもあり大それたものはできないため、国内の主要貴族と国外の来賓はではルヴィエ王国からエリオット王太子とルミエール王女だけ呼んでいる。
この度の事態に対して国王陛下はかなり気落ちしておられる。
オーロラも兵士を助けたことに対し、国王から礼の言葉をもらった。
ユリア王妃とグラント王子がいなくなった王宮は伽藍としているが、その中にこれから活気を作っていかねばならない。
ウォルターなら出来るだろう。
「オーロラ嬢。美しいな」
エリオット王太子が賛辞の言葉を述べてくれた。
「先日はいろいろとありがとうございました」
黒魔術の有効性を説いてくれたのはこの方だ。
この方のおかげで自分は今ここにいる。
「いいや。この国での闇魔術への忌避感はすさまじいものがある。だが、魔力の色だけの話だ。何も他と違わない。他の魔力でも人を殺傷できることは今回の事件で発覚したんだからね」
「そうですね」
実際人々は白魔術を使って人を殺傷していたノエルに恐怖を覚えているようだ。
癒しの魔術をつかえても魔力の主いかんでなんとでも変わっていくのだ。
「おい。エリオット。残念だか今日からオーロラは俺の妻だ」
他の貴族たちの挨拶に応えていたウォルターがひょいっと肩口から顔を出す。
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