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「ほう。君が来ていたとはね」


グラント王子だ。


「婚約者が招待されているものでね」


ちらっとオーロラへ視線を合わせる。


「君こそ誰に会いにきたんだ?婚約者が参加されているのかい?」


ウォルターが嫌味のように言うと、グラントは眉間にしわを寄せた。


「ここは母の生家だ。来てはいけないわけはあるまい?」


「ならば何か用事でも?君はよく王宮を留守にしているようだが」


ウォルターはじっとグラントに視線を送っている。


「僕は王太子ではないのでね。そんなに執務もないのさ。忙しい中ご苦労だな。わざわざ婚約者のお茶会に顔を出すなど」


オーロラを見てふんと鼻をならした。


「当たり前ではないか?婚約者とともに社交はするべきだとわたしは思っているからね」


「優等生の王太子様は結構なことで。僕は第二王子なので好きにさせてもらいますよ」


場の雰囲気はかなり悪くなっている。

氷のような雰囲気の中、ウォルターがナタリーへと視線を移す。


「悪いね。ナタリー嬢。これから予定があってね。オーロラを迎えに来たんだ。エンジェル嬢もともに公爵家に帰らせてもらうよ」


「はい。本日はありがとうございました」


落ち着き払ってナタリーが言うと、オーロラはエンジェルとウォルターとともにこの場を辞した。


帰りの馬車の中ではエンジェルがしきりにオーロラとウォルターを交互に見つめていた。


疲れた。

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