16話 魔王の体の一部
夜になって、少し困ることが起きた、電気がないのだ。
「ルナ?暗くない?」
「だって電気がないもの、錬金術で光を生み出すか?」
「できるの?」
「できるか!まぁ、魔王に頼んで魔重石っていうのをもらうか」
そしてその日は眠った。
「おはよ!おはよ!」
キメラが私の上を飛び跳ねていた。触手が鞭のようになって痛い。
「痛い痛い、飛び跳ねるのやめてくれ」
「いたいの?とんでけー」
私はキメラを抱えながら外に出た。
「外だー、すずしーい」
「ルナ、今から行くの?」
「そうだが……そのキメラはどうしたんだ?」
「ついて行かせようと思ってるんだ、いいだろ?」
「他の人に見られたら引かれると思うが、ついてきたら?」
「まちにいくの?」
「そうだよ」
「でも腕疲れないの?」
「だいじょうぶ、私歩ける」
そしてまたあの町に向かった、道中にオオカミがいたが、ルナのオーラで委縮してしまっていた。
「どうしてオオカミは、犬みたいになるんだろう」
「ワーウルフは賢いんだ、だから私には近寄らない、けれど犬はアホだ、アホの子は私に甘えてくるんだ、かわいいんだよなぁ、食べる気になれないんだよなぁ」
そして街についた、そこにはマリーさんがいた。
「あら、今日はどうかしたの?」
「ルナ、言っちゃってよ」
「魔王に会える?」
「魔王か、今の時代にそんな呼び名で呼ばないわよ、あいつはもう魔王を引退しちゃったから」
そしてマリーさんは城に飛んでいった、そういえば吸血鬼なんだな。吸血鬼って太陽に焼かれないの?
「連れてきたよー」
マリーさんは女性を両手で持って連れてきた、物みたいな持ちかただ……
「うへぇ~」
「この人が……魔王?」
「うん、寝起きドッキリした後だからこんなへなちょこだけれど」
「どしたぁ?またどっきりかぁ?」
「ルナだ、早々で悪いが、魔重石を分けてくれないか?」
その人は物凄く眠たそうだ、変なことを言ったら殺されそうだけど、単刀直入に言ったな。
「最近その材料が足りなくなってるんだよ、どうしてなんだろうね、あげるけれど、何に使うの?」
「電気の触媒にさせてもらおうと思っている」
「だってさぁ、どうする?マリー」
「エマを向かわせてもいいけど、食べられないよね」
「食べない食べない、たぶん」
「まぁ、食べようとしてもやっつけられるし、向かわせるか」
そして私たちは無事に魔重石をもらった、その時キメラがこんなことを言った。
「なかま?」
後ろにはサキュバスみたいな人が歩いていた。
「あー、あの人はエルメスって言って、変態なんだ」
「へんたい?」
「誰が変態ですって?」
地獄耳の人がこっちに来た、そしてこのキメラの子と同じように背中に触手が生えていた。
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